デカルコマニア (角川文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041069158

作品紹介・あらすじ

きっかけは図書室でみつけた一冊の古書だった。亀甲文字で印刷された中世の書物にぼくは夢中になる。時間旅行装置《デカルコ》で時を隔てた世界を行き来する者たち、その実用化を目指す国際的な研究機関ICOD、突如現れては、運命の女について語って去ってゆく謎めいた少年……メビウスの輪のようによじれた時空間を自在に移動し、とある海洋国でかつて栄華を誇った一族の奇妙な足跡と家系図の迷宮を描いた壮大なサーガ。

感想・レビュー・書評

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  • 時間を行ったり来たりするし、人物名もたくさん出てきてこんがらがるけど、さりげなく与えられる情報の繋がりに気付く度に単純に嬉しくなる。
    それに、前夜祭の街や、様々な細工、デコラティブ・ドーナッツ、楽器の音色など、きらきらしてそうなものは想像するだけで楽しい。
    否定的なところのない、素敵な家族だなあ。

  • 難解なので手元に置いておきたい
    イマジネーションが止まらない

    ロマンが太っちゃったのがショック(笑)
    アモルのゴンドラのパートが好きだったかも

  • タイムトラベルもので尚且つ家族親戚関係が入り乱れていて、身分を偽ったりしているので、人間関係が分からなくなってしまった。

  • 一族の色々な人が時間を越えて入り乱れる複雑なレース編みみたいな物語。
    誰が誰の子供なのか等、一族の相関関係を見失いがちなので、気になってじっくり読んでしまう。何故時間を行ったり来たりしているのかが良くわからないので、明確な理由があると良かったなと思います。

  • うおおおややこしいいい年表と図が欲しいいい
    と思いながら読んでた。仕方ない。わたしは時間移動系のお話がものすごく苦手なので…。これはいつの誰のことやろう…といちいち前のページを確認しながら読まんといかんかった。
    でもそれを除けばいつもの長野まゆみって感じで面白かったよ。シリル部を最後まで読めば割とすんなりそーゆーことかとなったし。最後のミロル部は必要な話やったのかよく分からんかったけど。

    しかし、初期の頃の長野まゆみと違って、美め麗しい不思議な雰囲気を持った少年ていうのが歳をとる。時間移動系で歳を取らんのかと思わせといてばっちりおっさんになっとるぞ。

  • 不思議な世界観。
    じっくり読まないと、一体どの時代の話をしているのか分からなくなる。
    200年後にはこんな世界になっているのかな。

  • 何という迷宮!よくまあこんなややこしいストーリー展開を考えたな(褒めてる)。家系図と年表が是非とも欲しい。自分で描いてみようかとも一瞬思ったが、挫折間違いない。魅力的な一族であった。

  • 誰が誰で誰が親で子なのー?!
    家系図を作ろうと試みた少年と一緒に、
    読めば読むほど混乱して迷子になって、
    最後にそっと道を示してくれた感じです。
    たくさんの少年が出てきたけど、たくさんじゃなかった。
    もう一度読んで家系図つくろうかな。(笑)

  • 文庫化で再読。
    長野まゆみのSFというと、『テレヴィジョン・シティ』や、先頃新装版が出た『新世界』が思い出されるが、今の長野まゆみがSFを書くとこうなるのだな〜。

  • この人の本は読むのに時間がかかる。
    なんとなくおもしろいのだがはまれない。
    解説に少女漫画と。なんか納得。独特の魅力と裏腹な拒絶感はまさに少女漫画ぽい。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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