永久囚人 警視庁文書捜査官 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年4月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784041069967

作品紹介・あらすじ

針金で縛られた遺体が発見された。傍らには、謎の血文字――。
鳴海理沙警部補率いる文書解読班に出動命令が下った。
理沙がダイイングメッセージの解読に注力する一方、
班員の矢代は、新任の夏目と共に遺品の中から小説らしき文章を発見する。
幻想小説『永久囚人』の一部で入手困難な稀覯本だと判明し、その原本を辿っていくと、
さらなる殺人事件が起きてしまい……。
文字を偏愛する理沙が、本に隠された殺人事件を解き明かす!

感想・レビュー・書評

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  • 殺人分析班と並んで、大好きなシリーズ。
    いやぁ、今回も面白くてほぼ一気読みしてしまった。
    最後の方で殺人に至る経緯やそれらに関するオチが色々と出てくるけれど、胸がギュッと締めつけらるような切なさに襲われた。それまでの猟奇的な展開からして想像もつかない流れだから上手だよなぁ、持って行き方が。

    そして相変わらず個々のキャラ設定が素晴らしいのだけれど、出ました!新キャラ、夏目さん!
    この夏目さんがまた良いのよね、キャラが。
    めちゃくちゃ体育会系(外見)で正義感強くて、情に弱くすぐ泣いちゃう。そして、ちょっとヌケてる?ところがあって。でもそのヌケてるところが思わぬ展開を生んで。。。あぁ、もう好きずきるわ。応援せずにいられない!(笑)

  • ある小説に殺人の犯行と似た内容が書いてあり、その小説が自費出版されたものであった。その自費出版した小説の作者(犯人?)を、探し出すストーリーが他の刑事ものにはなく新鮮な話だった。最後犯人の動機も親として同情してしまう動機でもありなかなか面白買った。

  • 警視庁文書捜査官という副題がついていて、事件の遺留品や証拠の中の文書に関するものを解読・分析する班の活躍を描くものだ。リーダーの理沙が文書オタクで頼りなくてー、というところを読み進めていくとなんだか既視感があるので、よく考えてみると、なんだテレビの波留主演の刑事ドラマじゃないか。テレビのほうは、波留の演技に違和感があって見るのをやめてしまった。波留って、刑事という役に合わないよなあ。この本の方も、小説を解読するというアイデアが面白いとは思うのだが、どうも上手くいかされていないというか、小説の必要感がそう強く納得できなかった。班員の矢代と夏目の捜査中のやり取りは面白かった。

  • 警視庁文書捜査官 第2弾。
    なんと、文書解読班に新人が!
    大柄の女性で見た目は体育会系な夏目。
    そして、早速殺人事件の捜査に駆り出される。
    針金で体をぐるぐる巻きにされた遺体の傍らに残された血で書かれたダイイングメッセージ。
    その文字を解読するため、出動命令が出された。
    また、被害者の遺品の中からは小説のページが撮影されたものが見つかり、ますます文書解読班の出番のように思われるが…
    事件は更なる悲劇を巻き起こす。

    理沙の天然的な性格とこれまた変わった性格に思われる夏目が加わり、唯一まともに見える矢代がなんとか2人の間を取り持つ感じも微笑ましい。

    2025.9.12

  • 麻見和史『永久囚人 警視庁文書捜査官』角川文庫。

    シリーズ第3作。文章心理学を駆使した犯罪捜査にフォーカスした点が面白い。今回から文書解読班の鳴海理沙警部補と矢代に加え、新たに夏目が加わる。

    謎のダイイングメッセージを残し、針金で全身を縛られた遺体。それは事件の発端に過ぎず、連続殺人事件へと発展していく…捜査の過程で理沙が目を付けた幻想小説から事件の真相へと迫る。

    珍しく本作が原作のテレビドラマを観ているが、設定が若干異なるものの、なかなか面白い。

  • 文書捜査官鳴海理沙が率いる文書捜査班が事件を追う…ドラマから本を読み始めたけど、本も楽しく読めます。

  •  シリーズ第2弾。本作から文書解読班に新メンバーの夏目静香巡査が加わり、従来の自称文字フェチの鳴海理沙警部補、矢代朋彦巡査部長の3人で捜査に当たることに。そして、本シリーズは脇役もまた特徴的で面白い。とぼけた感じだが実は切れ者だと言われる財津喜延係長、口は悪いが親しみやすい捜査一課の川奈部孝史警部補、頭を20度傾ける癖のある冷たい印象の捜査一課古賀清成係長、鑑識の権藤巌警部補、鳴海が行き詰まると出向く恩師の遠山健吾などなど。
     本作は「永久囚人」という稀覯本を探しその内容を読み解く要素もあるため、前作よりも文書捜査の雰囲気が強い。タイトルの意味は、その本の名前というだけでなく、最後まで読むと自ずとわかってくる。

  • 冒頭のシーンから、不気味な小説やダイイングメッセージなど、サスペンス色が強いのに、捜査する側は世間ズレしていて妙なミスマッチ感がある。
    また、捜査の進み方偶然にも連続して当たりを引いている印象で、イマイチ作品世界に入り込めない。。

  • 文書心理学のエキスパート・鳴海理沙警部補率いる文書解読班の活躍するシリーズ、第3弾。
    文書解読班のメンバも増え、ますます面白くなって来ましたね。

    元フィットネスクラブの廃屋から、男性の遺体が発見された。遺体は、ワイヤーで何重にも巻かれており、相当な恨みを思わせる。
    そして、遺体のそばに、『A boy』の謎のダイイングメッセージが...
    これは、何を意味するのか?

    いろいろ調べるうちに、『永久囚人』と言う本の存在が。
    しかし、自費出版かつ稀覯本のようで、鳴海たちは、なかなか本を手に入れられない。

    そうこうするうちに、同じような第二・第三の事件が起きる。果たして、『永久囚人』との関係は?

    なかなか見えない真実に、鳴海たちの焦りも見えますが、やがて見えてくる本当の真実に、ホロリとします。
    今後の続編にも期待です。

  • 針金で縛られた遺体が発見された。傍らには、謎の血文字―。鳴海理沙警部補率いる文書解読班に出動命令が下った。理沙がダイイングメッセージの解読に注力する一方、班員の矢代は、新任の夏目と共に遺品の中から小説らしき文章を発見する。幻想小説『永久囚人』の一部で入手困難な稀覯本だと判明し、その原本を辿っていくと、さらなる殺人事件が起きてしまい…。文字を偏愛する理沙が、本に隠された殺人事件を解き明かす!

  • 面白かった!続きが読みたい!

  • 3冊目の同シリーズだが、犯行の描写がやっぱり生々しいな。。
    あと、今回出てきた新メンバーの気質が、自分が苦手とする気質のため、しばしば読んでいてイラッとしてしまった。

    今回の結末を見出す過程には、少し違和感を覚えてしまったところも。
    ちょっと無理矢理すぎない?と思ってしまったのだが。。
    結末は、悲しい結末だった。

    あれ?もしや。。
    新メンバーは、ドラマでいうところの主役?
    と、いま、はたと気がついた。。

  • 異色の警察小説、TVドラマで見ました(^◇^)
    キャラ設定が結構、原作に忠実なんだなって思う
    読了しても解決できたプロセスが釈然としない
    「永久囚人」の一部に着目するのは文書解読班
    だから当たり前ですが・・・犯行を行う(ネタバレ)
    ナゼこの部分選んだ?古本探偵はご都合主義です(笑)
    新任女性刑事(夏目=波留)も異質だ
    警視庁は人材豊富(笑)鳴海理沙も影が薄くなるな

  • シリーズ第2段(他に前日譚あり)。ダイイングメッセージ、自費出版と思われる本の内容から事件を追う展開で、文書捜査官というタイトル、設定にもあっていた。犯人の動機、謎解きに捻りがあればなお良かった。

  • 6月-7。3.0点。
    文書捜査官、第2弾。男がワイヤーに巻かれ、殺害される。
    血のダイイングメッセージ「Aboy」を残す。
    間を置かずに連続殺人に。

    チームに新メンバー。次作から活躍しそう。
    謎解き要素もそれなりに面白い。
    次作も期待。

  • シリーズ3作目。
    結構面白かった。文章心理学とか面白い。こういうの、私も向いてると思うんだけど。

  • 麻見和史の警察小説シリーズ第3弾
    幻想小説『永久囚人』をめぐる殺人事件謎を追う警視庁文書解読班の活躍を描いています。
    新任女性刑事:夏目が配属され、矢代とのコンビ捜査で新たな展開を迎えるのですが、その分鳴海理沙の登場が減ってしまって・・・
    ミステリとしても前作までより弱く、若干ご都合主義な感じも・・・次回作に期待か??

  • シリーズ第二弾。鳴海理沙警部補と矢代巡査部長に加え、新メンバー夏目静香巡査。身長180cmほどの体育会系の見た目でいかにも正義感が強そうに見える。今回は「Aboy」というダイイングメッセージから「永久囚人」という稀覯本に辿り着く。犯人の動機が分かった時にはさすがに同情した。永久囚人ってそういう意味だったのね・・・この事件の発端になった出来事について、こんな隠れた犯罪がどれほどあるのかと思うと嫌な気分になってしまう。3人のチームワークには今後も期待。なんか一波乱起きそうな気もするけど

  • 夏目の加入で、理沙の出番が減ってしまったのが残念。終盤は理沙が出張ってくれて、これぞ文書解読班と思った。

  • 普通に面白かった。
    警察ものながらミステリ感はすき。

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    今年80冊目

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著者プロフィール

1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。『石の繭』から始まる「警視庁殺人分析班」シリーズで人気を集める。その他著書に「警視庁文書捜査官」シリーズ、「特捜7」シリーズ、「重犯罪取材班・早乙女綾香」シリーズ、『深紅の断片 警防課救命チーム』『共犯レクイエム 公安外事五課』『骸の鍵』『擬態の殻 刑事・一條聡士』などがある。

「2023年 『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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