仮面のマドンナ (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041070314

作品紹介・あらすじ

爆発事故に巻き込まれた寿々子は、ある悪戯が原因で、玲奈という他人と間違えられてしまう。後遺症で意思疎通ができない寿々子、“玲奈”の義母とその息子――陰気な豪邸で、奇妙な共同生活が始まった。

感想・レビュー・書評

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  • 間違いを正そうとしていると事故に巻き込まれる。そこから先は訂正することもできず。チャンスが巡ってきたと思ったら、どうでも良くなるようなできごとがあったり。人生どうなるかわからないもんだ。

  • 次に読む本を決め切れずに繋ぎで読み始めたんだが、のめり込んだ。爆発が起こるまでの流れは冗長かなと思うが、その後の描写が良い。苛立ちともどかしさが伝わり、わが身に置き換えて想像してしまう。
    しかし、嫌な家庭だよなぁ。滝子も雅彦も正直言って気持ち悪い。寿々子が雅彦に惹かれたのも分からない。ストックホルム症候群的な感じなのか?
    あと五郎を生かしたことに意味はないのかな?現実の事故なら生き延びたことに意味なんて求めないが、こういう状況だと何かあるのかと勘繰っちゃうんだよなぁ。(それが狙い?)

  • Kindle Unlimited(17冊目)

    【ストーリー】
    寿々子はある夜行ったディスコでガス爆発に巻き込まれる。一命を取り止めるが、コートを取り違えたことから人違いされ、声も出せず四肢も動かないことから、矢内原家で玲奈として保護されてしまう。
    本当は別人であることを伝えたくても伝えられないまま過ごすうち、矢内原家の不自然な親子関係に精神的に巻き込まれていく。

    →ちょっと前半が長い。矢内原家の話がメインなので、最後に吾郎のところに帰れないなら、事故まではもう少しコンパクトにして欲しかった。どこに気持ちの基軸を置いて読むか、雅彦の気持ちがわかる中盤以降まで不安定だった。
    それを除けば、面白い、っていうか怖い、気持ち悪い話。
    寿々子の気持ちの変化は一種のストックホルム症候群かなと納得できる。雅彦と滝子親子の話をもっと前面に出してたら完成度高いと思います。
    でも気持ち悪いから、あんまり人に薦めたい作品ではないです(苦笑)
    せめて、吾郎のところに戻って、嫌な過去でした、ちゃんちゃん、ならねぇ。
    仮面はわかる気がするけど、なんでマドンナなんだろ、と思ってたら、最後に弁護士が謎の籠絡されてました。この辺もあんまり納得感与えられる表現はできてなかったと思う。

  • 想像していた話と全然違った。重々しくて怖かった。ビックリ。でもずっと興味深く読めた。後味もすごく悪くて(褒めてる)よかった。
    もうスズ子が自分自身として生きるのは不可能になったのか。五郎が今後何か思い出すのか。野々村のことも考えると何が正解なのかわからない。悲しい結末だった。でも妙にリアリティがあって、明日は我が身かも、とも感じる設定、ストーリー。おもしろかった。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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