- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041071120
作品紹介・あらすじ
未来予測ソフトウェア「ヒミコ」の解錠鍵に選ばれたことで、陰謀に巻き込まれた元商社マンの尾津。もう一人の解錠鍵・かおるを見つけ出すが、「ヒミコ」を巡る争奪戦はさらに加速していき――。
感想・レビュー・書評
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最大の謎だったヒミコのパスワードの正体は成程と唸るものでした。
驚異的なスピードで進化するITの領域を15年前にこのレベルで構想して作品の骨格として使用するなんて、大沢氏の年齢を考えるとスゴイことだと思います。むしろ発売当時に読んでいたら荒唐無稽に感じたかも知れない。
上下2巻の長編にして中弛みを感じさせないし、悦子と愛美については中途半端な感じで終わっているところを除けば素晴らしい作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コブラが以外にいい奴なのには驚いた。
「ヒミコ」を狙う組織の規模が大きすぎてやや現実味に欠けているのが残念に感じた。
近い将来、「ヒミコ」のようなシミュレーションソフトが本当に開発されるかもしれない。
シミュレーションされた自分と会話をしてみるのも結構楽しいかも。
大沢在昌、京極夏彦、宮部みゆきは日本のミステリ界の三巨頭だと思うが、大沢さんには他の2人とはまた違った知性を感じる。
ハイテクに関する造詣がとても深いと思った。
『新宿鮫』も読んでみたい! -
最後まで頭脳戦を楽しませてくれると思ったが結局力技で終わってしまい残念。ただこういう最後にならざるを得ないかなとも思うので理解はできる。価値観を180度変えざるを得ない出来事や今に続く世相に対して読者に問い掛けているのかなと感じる点もあり興味深く読み進められた。エピローグがあっても良かったかな。