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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041073216
作品紹介・あらすじ
神戸の医大に法医学者として務める杉石有(すぎいし なお)には、
消えない心の傷がある。
ある日、物騒な事件の遺体が運び込まれる。
その担当刑事は、有の過去を知る人物だった。
落ち込む有に、かつての恩師から連絡が。
彼女は有に託したいものがあるという。
その「もの」とは、謎めいた美青年のシリカ。
無邪気だが時に残酷な彼に、
振り回される有だけど……。
法医学者と不思議な美青年の、事件と謎に満ちた共同生活、開始!!
感想・レビュー・書評
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「最後の晩ごはん」シリーズの作家さんによる別のシリーズ。「最後の~」シリーズも途中強引に思われる展開があるが、こちらは出発点の設定からしてかなり無理があるのでは?と首を捻ってしまった。
主人公は神戸の医大に勤務する法医学者・杉石有(なお)。彼には研修医時代に担当していた患者に誘導される形ではあるが、家族が本人に隠していた本当の病名ー癌であることを洩らし、その患者が自殺してしまうという過去を持つ。それ以来人との距離を置くように。
そんな有の元にかつての恩師で有を法医学の世界に導いてくれた天河陶子が八年振りに現れ、そのうちに有に託したい「もの」があると言う。
直後に陶子は病死、それを有に伝えに来たのは陶子が託した「もの」ー謎の青年シリカだった。
この作品の初版は令和元年でこの作品の時間設定がどうなっているのかは分からないが少なくとも遠い過去ではなさそう。有の研修医時代が十年前ということなので少なくとも平成の時代ではある。
私がある手術で入院した十五年前には既に癌などの重病の告知をして欲しいかという書類に記入させられた。
そのため家族と言っても本人に病名を隠すという設定はどうなのか?とまず疑問が湧いた。
まあそこは置いておくにしても、有のケースの場合、病名という極めてプライバシー度の高い情報を本人とは言え洩らすのもどうかと思うが、研修医の有を上手く誘導して病名を引き出しておいて自殺してしまった患者のミュージシャンも狡いなと思う。しかも遺書に有は悪くないなどと一見思い遣りを見せているのが質が悪い。研修医に責任を押し付ける病院もどうなのかと思う。
さらに恩師の陶子も自分の余命が僅かなこともシリカのことも何も有に知らせないまま死後の後始末もシリカも押し付けるなんて、無責任だなと思う。
更には研修医時代の事件、つまりミュージシャンの自殺を捜査した刑事の日長がやたらと有に突っ掛かる設定も何だかなぁと思ってしまう。ミュージシャンのファンだったのか?と思えばそうではないようだし。
ずっと有に反発するのかと思えば、突然態度を翻してタメ口で話そうなんて言い出すし。
途中読むのを止めようかとすら思ったが、一応最後まで読んでみた。
結果としてこの第一作では様々な謎が提起されただけで何も解決していなかった。
まずシリカのキャラクターが謎過ぎる。あらゆる感覚が鋭敏でナーバスな一方、まるで言葉を話し始めた子供のような幼さと世間知らずなところがあり、また他方では凶暴さも隠し持っている。
そんなシリカと陶子とは一体どういう関係だったのか。何故彼女はシリカを有に託そうと考えたのか。有はシリカに救われシリカは有に救われると考える根拠があるのか。
また書いてこなかったが、今回有が手掛けた法医解剖の焼死体には事件の予感があり、それも奥がありそうなのだ。
こちらは日長とのコンビで解明が進むのか。
これらが続編以降で描かれていくということだろうか。
既に第二作が出ているようなので、取り敢えずはそちらまでは読んでみることにする。
「最後の晩ごはん」ほどではないが、こちらもタイトルから分かるように食事のシーンが多い。今回はドライカレー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
過去の事件のためトラウマを背負っている法医学者の有と謎の美青年シリカ。
この1冊自体がプロローグ的な感じでした。
有を立ち直らせた恩師はすごいパワフルな人で、恩師からの預かりもののシリカに振り回されながら前を向いていく有は、それ自体が恩師の狙ったものなんだなぁと応援したくなります。
まだ事件の方はほとんど進展しないまま終わってしまったので、次からが楽しみです。 -
以前買ったもののずーっと放置していて、はて?どうしてこれを買ったんだっけ?どんな話だっけ?という記憶もあやふやなまま読み始めた。
法医学者の主人公・杉石は、研修医時代のとある事件が原因で心に傷を負い、人とうまく接することができない。
ある日、恩師から8年ぶりに呼び出された杉石は、そこで彼女の「大切なもの」を預かる約束をする。
この時点で、まぁだいたい何を預かることになるかは、うっっっすらと予想する。
が、肝心の主人公はなぜそんな事を急に言い出したのか、そして自分が何を預かることになるのか予想しないし、「どうしてですか?それはなんですか?」とは聞かないのだ!なんで???
預ける方もその場では言えなくとも、多少は分かるようにしとけや、と思うけども、まぁ小説だから…。
彼の心の傷と、預かったものの正体、そして、法医学室に持ち込まれた遺体をめぐる謎などなど、これから展開していくことになる…そう、なんと完結せずに続くのです。
嗚呼、続き、どうしよう…。 -
まるでドラマを見ているようで、一気に読み終えてしまい自分でもびっくり‼️。
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過去の過ちが心に暗い影を落としている、杉石有(すぎいし なお)は、神戸の医大に法医学者として勤務している。
ある日、解剖に回されてきた遺体には不審な点があり、事件の始まり。
そして、恩師が謎多き美青年を有に託して世を去る。
医師として重い十字架を背負って生きる日々に、襲いかかる復讐者。
誤解から始まった刑事との縁が理解に変わるまで。
と、息をもつかせぬ展開でどんどん読める。
「晩ごはん」シリーズは、料理に特化している感があるが、こちらは「二人で食べる」事に重きを置くか。
早くも養父気分になっているような有。もしかしたら育てる物語なのかも。
仕事面では、刑事とタッグを組んだ、「監察医もの」の一面もあり、先の展開が楽しみすぎる一冊目。 -
このシリーズも面白い。
登場人物がみんな素敵なので読んでてほっとする。
シリカが何者なのか?続きが気になる。 -
研修医時代、過ちを犯し法医学者に転向した有。10年間も罪の意識に苛まれ続け、心を閉ざした彼に恩人から託された青年シリカは本名、国籍、経歴など謎だらけ。飄々とした彼が時折見せる危険な一面。その出会いは2人にどんな変化をもたらすのか?シリカの正体は?法医学者として有が携わった事件の結末は?様々な謎が提示されたプロローグ的な巻。有に生きる道を示した恩人の言葉が素晴らしかった。食べることは命を繋ぐ為のものと、食に関心のない有が、食卓を楽しみにするシリカにカレーを作るオマケの話が楽しかった。
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冒頭の展開は、著者にしては結構きついものなんかなあと思ったけど、読み進めていくと
「アッ、いつもどおりの雰囲気やな」
と、わたしは安心して読めた。
これはシリーズ序章であってほしいな。
魅力的なキャラが多かったので、すこしずつ掘り下げていってほしい。
最近は著者のごはん系シリーズばかり読んでるので、ご飯より監察方面に振ってる話は久しぶりで楽しめた。
続き、図書館にあるかな。読みたいな。 -
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いわゆる妖怪物かと思ったら全然違って、規格外の人というモンスターでした。
過去の重たい事件を背負って苦しいまま生きてる有と、物凄い過去を認識すらしてなさそうなシリカ。二人が徐々に近づいていって、穏やかな生活を送れると良いなと思います。 -
作家さん買い
物語が始まる
って所かしら -
生きている人は、死んだ人の魂の受け皿になるんだって。忘れないでいてくれる人がいるから、魂は安心して旅に出られるんだって。
シリカがひとことひとこと大事そうに口にした言葉…響いたなあ。 -
神戸近辺が舞台ということで興味を持った。舞台はおそらく母が長期入院していた病院だったので、とても親近感を覚えた。また、登場人物がほぼみんなまっすぐで良い人ばかりで、疲れた中年の心(わたくしの心)も癒やされた。かなり重い過去に真摯に向き合う姿勢はとても尊いもなのだなあ。
これからどうなっていくか楽しみ。
読むと部屋を片付けたり、仕事へのやる気ががぜんでてきたので、これが上質な生活小説か!と思った。
思わず同じ作者の「最後の晩ごはん」シリーズも購入してしまったが、気になるのは、この方の神戸地方の言葉が神戸弁ではなく、大阪弁よりではないかと。こういう喋り言葉は使わないなあとひっかかったことが多々あった。しかしまあ重箱の隅みたいなものである。失敬。 -
1-3巻
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諸事情で人と関わりたくない主人公は
刑事に過去を罵倒され、恩師に久しぶりに会い
もの、を託された。
まったくもって正体不明の託されもの、ですが
大きな子供と思えば…いける??
最初の殺人事件も、主人公自体が抱える過去も
この後どうなっていくのか謎だらけ。
どうなるのか、楽しみです。 -
「祖母姫、ロンドンへ行く」で知った椹野道流さん。法医学者と美青年の共同生活シリーズ#1。
とりあえず、第1作を読み終わっても事件は解決しない。えええ。いやもう勝手に連作ミステリー短編集と思っていた私が悪いのだけれども。第1作はさわり。めっちゃ続く。
きのう何食べた?みたいな食事が楽しい系かと思わせる表紙だけれど、まだ食べものもあまり出てこない。むー。あと、表紙のイラスト、美青年かなあ。もやもやしているので、続きを読んでみることにする。 -
「モンスターと食卓を」
死者のしもべとなり。
伝えるタイミングなどが違えば未来は変わったかもしれないが、起きてしまった事を悔やんでも仕方ないだろう。
断片的な情報ばかりだが、共に過ごすにつれて知ることはできるのだろうか。
「おいしいを、ふたりで」
おかえりと迎える者。
実家を出てから暗い部屋に帰る日々だったろうが、ここまで完璧に迎えられると日々帰るのが楽しくなりそうだ。
小さな出来事かもしれないが、一人の時には考える事すらなかった事だろう。 -
□ 2137.
〈読破期間〉
2021/5/31~2021/6/9
著者プロフィール
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