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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041073223
作品紹介・あらすじ
【第72回推理作家協会賞短編部門受賞「学校は死の匂い」収録!】
雨の日にだけ、体育館に幽霊が出る――。 小学六年生の美晴は、学校に伝わる心霊めいた噂通りに体育館のキャットウォークから飛び降りる白い少女を目撃する。白い少女の正体は何か、何故彼女は飛び降りるのか。姉・琴子に対抗するため、美晴は真相究明に挑むが!?(受賞作「学校は死の匂い」)
「などらきさんに首取られんぞ」祖父母の住む地域に伝わる“などらき”という化け物。刎ね落とされたその首は洞窟の底に封印され、胴体は首を求めて未だに彷徨っているという。しかし不可能な状況で、首は忽然と消えた。僕は高校の同級生の野崎とともに首消失の謎に挑むが……。 (表題作「などらきの首」)
感想・レビュー・書評
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祓魔師・比嘉姉妹シリーズ第3弾。短編集。
『ぼぎわん』『ずうのめ』に続くホラーミステリー。時系列的には『ぼぎわん』の前になる。
真琴、琴子、美晴(!)、野崎などお馴染みの面々が、やはり怪異に遭遇する。
身の毛もよだつほどの怖さは本作にはないが、短篇だからこその切れ味の鋭さがたまらない。
とくに気に入ったのは『居酒屋脳髄談義』。
ラスト、小気味の良い締め方に痺れた。
本作単独でもじゅうぶん面白いが、やはりシリーズ1作目から読むことで、より楽しめる仕掛けになっている。(あの人達も登場!)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
比嘉姉妹シリーズ第3弾かな?短編集
「ゴカイノカイ」文芸カドカワ
ビル5階の怪現象
ニセ真琴出演
「学校は死の匂い」小説野性現代
2019年第72回日本推理作家協会賞
美春(姉妹のひとり)の小学生時代
雨の日の体育館に現れる自己犠牲の強い哀しい女の子の霊
「居酒屋脳髄談義」幽
死んだ事に気がついてない三人の男子霊魂
居酒屋に居続けて5年
ありそうで、好きなストーリーだった
「悲鳴」文芸カドカワ
大学の心霊サークル
かかわっちゃいけない事におふざけはいけない
「などらぎの首」書き下ろし
などらぎの首の暗示にかかったまま成長した男子高校生
その呪縛を解く協力をしてくれた友人
子供の頃の怪異は解決したものの…
「ファインダーの向こうに」電子書籍特典
真琴が読み解く心霊写真の優しさ
短編だけどしっくり良い感じです
掲載誌もばらばらですが、一冊にまとまるとシリーズの広がりがよく読めます。長編の比嘉姉妹とはまた違って、短編ならではの余韻や切れ味に澤村さんの力量を感じました。-
2025/08/23
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2025/08/23
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2025/08/23
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短編ながらも怪異に決着がつくまでにミステリー要素あり、ちゃんと怖さあり、哀しみありで面白かった♪
若かりし頃の野崎や真琴、2人の出会いとなった話もあったし…
居酒屋脳髄談義が意表をつく話でちょっと笑ってしまったε- (´ー`*) フッ
そして「ずうのめ」のりーたん!
お前はこんなとこでもやらかしてたか!!
皆さんのレビューで気づいたわ笑
表題作のなどらきは解決せず?
何気に一番の怪異かも…
これがその後の野崎をつくったのかしら
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ゼミ??? (゜.゜)ツクツクホーシ
って先生でもないしー。
ともちんさん、初めましてー。
京極夏彦さんを初読みされるなら百鬼夜行シリ...ゼミ??? (゜.゜)ツクツクホーシ
って先生でもないしー。
ともちんさん、初めましてー。
京極夏彦さんを初読みされるなら百鬼夜行シリーズ第一弾の「姑獲鳥の夏」か、巷説百物語シリーズ第一弾の「巷説百物語」をお勧めしまーす。
どちらも「妖怪」が絡んではいますがしっかりしたミステリーです。
厚いですが厚さに負けずにおもしろいですよ♪
アアι(´Д`υ)アツィー(笑)2025/08/06 -
土瓶さん はじめまして
いつも みんみんさん♡
ひまわりめろんさん おびのりさん
のコメント楽しく読ませてもらっています!
「姑獲...土瓶さん はじめまして
いつも みんみんさん♡
ひまわりめろんさん おびのりさん
のコメント楽しく読ませてもらっています!
「姑獲鳥の夏」か「巷説百物語」ですね
_φ(・_・ メモします!
みんみんさん♡
澤村さんの「ぼぎわんが、来る」も
用意しました♪
頑張って読もうと思います!
(本当に苦手なんです…でも克服したくって)
やります o(・x・)/2025/08/06 -
2025/08/06
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比嘉姉妹シリーズ第3弾!
はじめての短編集。
それぞれの活躍を描くんやけど、お化け退治って感じではないな。
ミステリー要素もたっぷりあって、個人的には好きなシリーズ(まぁ、色んなシリーズ好きなんやけど^^;)
メインキャラクターの過去とかもあり。
短編集もほんまのホラーって感じではないのが多い。最後にえっ?ってなる。
「ゴカイノカイ」なんて、普段良く使ってそうな言葉がほんまになる!という
発想が凄い。作者やるわ!何に感心してんのか?って気はするけど面白い!
「居酒屋脳髄談義」も、談義してるお前ら…早く行くとこ行きって感じ。
ほんまのホラー的なんは、「などらぎの首」ぐらいかな。これも謎解き要素ある。ただ怖いだけでないのが好き! -
シリーズ3作目。
今作は主人公をはじめ、1,2作目の登場人物の過去編。
どの話もショートで怖さはほとんどないが、この事件がきっかけで知り合ったんだ〜のような話も入れられていて、シリーズに深みが出る感じです。
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比嘉姉妹シリーズ3作目。
6篇の短編集となっていて、過去のエピソードがあり登場人物達のことを深く知ることが出来てよかった。
前作の登場人物も出てきてくれて、なお良し。
次回作も楽しみ。 -
オカルトのようなミステリーのような、塩梅のいい読み物。短編なのも切れ味よし。
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比嘉姉妹シリーズ短編集。長編でのじわじわ来る怖さはあまりないがその代わりに登場人物の過去の活躍が堪能出来て楽しい一冊。比嘉姉妹それぞれが主体の話や高校時代の野崎の話等主人公格のエピソードの中に紛れてある人物の話「悲鳴」があるのが憎い。もしかしてこれ…の予想が当った時の何とも言えない腑に落ち感。ホラーと謎解きのバランスが取れている「学校は死の匂い」「などらきの首」が好み。どちらも締めのじわりと来る暗さがいい。「居酒屋脳髄談義」での前時代セクハラ全開親父達を言い負かす切り返しが痛快。男は前立腺で考えるとはよく言ったわー(褒めてる)
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'22年9月10日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ3作目、澤村伊智さん、4作目です。
6篇からなる短編集で…それぞれにヒネリが効いていて、とても面白かったです。樂しんで聴きました。
僕が特に好きなのは…「居酒屋脳髄談義」、「ファインダーの向こうに」、あと、「などらきの首」かな。
以下、ちょっとネタに触るかも…ご注意を!
「居酒屋脳髄談義」…結末に、笑ってしまった!琴子が名前を変えて出てくる(あれって…琴子、ですよね?)ので…「どこで、誰が登場??」と、待ち構えていたら…ありゃりゃ¯\_ʘ‿ʘ_/¯
「ファインダーの向こうに」…うーん……ジーンと、きました。2人の出会いの物語…なんか、嬉しかったです。なんで?ハハハ!
「などらきの首」…ザッツホラー!という感じ。ラストの、ゾワゾワ感が、たまりません!
他の作品も、総じて良くできているなぁ、と…感心しました。素晴らしい!大満足! -
「ぼぎわんが、来る」に続いて読んだ短篇集。
だが、きっと第2長編「ずうのめ人形」、第3長編「ししりばの家」を先に読んでおくべきだったんだろうな。
先行作品の登場人物が、いーい具合で出てくるみたいだから。
それにしても実に嫌な話。
それもファンタジックなものではなく、読者にも共通する生活感から嫌な感じを出しているから、よくわかる「やだみ」だ。
■ゴカイノカイ
■学校は死の匂い
実に胸糞悪い話だわー。
■居酒屋脳髄談義
夢野久作「ドグラ・マグラ」への言及。
水木しげる「幽霊列車」を連想。
■悲鳴
ホラー映画好きの嫌なところが、全然他人事ではなさすぎて笑ってしまう。
■ファインダーの向こうに
■などらきの首
意外とミステリ仕立て。 -
比嘉姉妹3作目。スピンオフ的な短編集で、さらっと読めてしまった。さらっとしつつも、各話共に違ったアプローチでしっかりミステリーホラーしててボリュームを感じる。次女話もあるのが嬉しいが、実は次女も相当強力だったのでは、という描写は却って悲しい。
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短編集も、おもしろいですね。今回はそんなに怖くなかったです。ホラーだけどミステリーっぽくて。「ずうのめ人形」のリホが出てきたり、野崎さんの過去の話も。
次巻も楽しみです。
ちょっとホラーが気になる今日この頃で、次は「ゴーストハント」の続きからの「残穢」にいこうと思います。ぞわぞわ -
ホラー短編集と言った所でしょうか。
怖い話の寄せ集めって感じですね!
ただ、比嘉姉妹や野崎の過去などが
記されておりますので、比嘉姉妹シリーズを
読了してる人にはお勧めですね!
6つの怖い話は、どれもユニークで
違った怖さも表現していて、面白かったです。
飽きなかったな~~!
読者に安心させておいてーの
ゾッとさせるオチがいいんですよね!
澤村先生は上手いな~
きっと、常に恐怖な出来事が起きてるだろうな~ -
短編が詰まってるから読みやすい。比嘉ファミリーのキャラクターがかいまみえて楽しいし。
どれもどこかリアルで怖いし、なんかこっちも気をつけようって反省しちゃうし、すぐ比嘉家に頼りたくなる〜(あと野崎にも)
居酒屋脳髄談義が割と好き。ハラスメントをすかっとね。 -
比嘉姉妹シリーズ3作目、こちらは短編集。
どれも面白く、過去作の登場人物を多角的に描いていて興味深い。ただ短編なので多少当たり外れがある。 -
ほかにも積読たくさんあるのに澤村さんのはスルスル読めるから先に読み終わってしまった(笑)。比嘉姉妹シリーズの短編集。だがそれぞれ語り手視点で、比嘉姉妹や野崎は第三者的立ち位置で描かれているため、シリーズを読んでなくても独立した短編として楽しめる。
「ゴカイノカイ」
テナントが続かなくなった“5階”と怪異の原因が別の階にあった“誤解”とで洒落になっている(と解釈)。松島くんの登場時から桜庭のこと怪しいなと思ったけど、きっとやってる方は無自覚なんだよねぇ。短い話だけど最初に出てきた祓屋の権藤といい、濃いいキャラ描くの上手いよね。ここでは真琴が怪異の原因を暴く。そのことも洒落にしか聞こえない(笑)。
「学校は死の匂い」
比嘉美晴(比嘉姉妹の次女)が小学六年生のときの出来事。雨の日の体育館に出没する音の怪異を彼女が解き明かす。別のアンソロジーで既読だったけど、比嘉姉妹シリーズと思って読み直すといろいろ面白い。琴子と真琴も登場。真相はわりとエグくて、ラストもドスンと恐怖に落としてくる。
「居酒屋脳髄談義」
居酒屋で後輩の女子社員牧野晴海対して議論の形をとった言葉の虐めを仕掛けるミソジニー男性三人(主人公も含む)にムカムカ嫌な気持ちになること請け合い(笑)。いつもなら曖昧に笑うだけの彼女が理路整然と言い返してくるので、だんだん動揺していく。いいぞ〜、やったれ!と思っていたら、そういうオチか。名前ははっきり明かしてないけど風貌からして琴子さんかなと。晴海さんも幸せになってて良かった〜。
「悲鳴」
大学の裏ガイダンスの怪談を元にホラー映画を撮っていた映画同好会の面々が女性の悲鳴を耳にする。ロケ現場の井須間山の山頂で殺された女性の霊だろうか。怯える中、同好会OBの伊勢原が井須間山山頂で絞殺される。
怪異とミステリーを上手く融合した話。リホが『ずうのめ人形』の里穂だとわかったとき、ああ!って(笑)。特に書いてないのでわかる人にしかわからないけど。
「ファインダーの向こうに」
オカルト雑誌『月刊ブルシット』の周防が主人公。怪異が観測される撮影スタジオで写った奇妙な風景写真とカメラマン明神との曰くが真琴によって明かされる。ライターとして野崎も登場。編集長戸波も間接的に出てくる。結果的にいい終わりかたなので怖くはなかった。ので、あまり印象に残らず(笑)。
「などらきの首」
野崎が高校生のときの話。友人の寺西新之助が長年悩み続けてきた“などらきの首”の謎を解明する。このときはまだ怪異現象に否定的で、すべては理屈があると思っている野崎。実際に首が消えたと思われていた現象も、野崎の言った通り、説明できる出来事だった。ところが最後にどうしても理屈で説明できないことが起こり……という“らしい”終わりかた。などらきの首はホンモノだったのか。 -
比嘉姉妹シリーズ3冊目、短編集。
ホラーだけどミステリ要素もあるし、ついつい読むのが止まらなくなる。
不動産業界の怪『ゴカイコカイ』
まさかの理由にえええっ?! でもそういうこともあるんか!? とかちょっとリアルに思えたり。
そして野崎と真琴ちゃんに馴れ初め話と思うとニヤリ。
比嘉姉妹の次女、美晴ちゃんが主人公の小学校の怪『学校は死の匂い』
死してなお囚われるのがなんだか切なく悲しかった。
居酒屋の怪『居酒屋脳髄談義』
まさに痛快。の一言。ドグラマグラ読んだ当時はなんだか面白さがわからなかったな。姐さま最高。
大学映画サークル?の怪『悲鳴』
ん? 関連あるん??となってちょっと調べて(すみません)ずうのめ!?ってなって読み返して、悲鳴も読み直した…!!! 鈍い自分。
またもや不動産業界の怪か?!と思いきや、読後感とても良い話だった『ファインダーの向こうに』
怖いと思いきや、まさかな展開だったけど、好き。良かった。
野崎の高校時代のエピソード『などらきの首』
お、怪異なんてないのか?!と思わせておいてからのどんでん返しがたまりません。
2021/08/24。2021年15冊目。 -
所有している賃貸ビルの5Fはテナントがすぐに出て行ってしまうーゴカイノカイ
雨の日にだけ現れる怪異はー学校は死の匂い
男は頭で考えて女は子宮で考えるって言うだろ?ー居酒屋脳髄談義
映研でホラーを撮ることになった。場所はいわくつきの裏山でー悲鳴
怪異がおこるスタジオで落ちぶれたカメラマンがーファインダーの向こうに
小さいころの田舎での体験がいまだに恐ろしくてーなどらきの首
の6本
短編!!!!
あらためて読みやすくて論理的な文章だなぁと感じました。
6本中一番面白かったのは「ゴカイノカイ」でした。
一番ホラーっぽいと思えた。
反対に溜飲が下がるのは「居酒屋脳髄談義」ですかね。
男上位主義の3人のサラリーマンが部下のおどおどした女性をいじめて楽しもうと議論をしかけるんです。
澤村氏の小説って「ぼぎわんが、来る」でもありましたけど、
女性蔑視の男性が出てきますね。
今時こんな人いるのかなってハテナなんですけど、
読んでて腹立たしいのは違いない。
そしてこういう男性はたいてい一刀両断(?)されることになっている。
なんだろうそういう現実が作家さんの周りに存在するのかなって邪推してしまう。
ともあれスッキリするのでヨシ!
高校生野崎さんとか真琴さんと野崎さんのはじめての出会いとか
なかなか楽しかったです。
ホラー苦手な方、これはオススメですよ!
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