くらやみガールズトーク

  • KADOKAWA (2019年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041073988

作品紹介・あらすじ

女性の人生には通過儀礼が沢山ある。たとえば結婚。もう21世紀だというのに、当然のように夫の名字を与えられ、旧姓は消えてしまう。気づいた時は自分が自分でなくなり、夫の家の「モノ」とされてしまうのではないかという不安は、胸の奥にとじこめればとじこめるほど、強いエネルギーに育って、くらやみの扉をこじあけてしまう。他にも、独り暮らし、恋、子育て、親の痴ほう……。自分で選んだ人生のはずなのに、古い社会通念の箱に押し込められ、じわじわと別のものに変容させられていくのはなぜなのだろう? そんな誰にも言えない恐怖を、静かに見つめ、解放してくれる物語。新しい時代を自由に自分らしく生きたいと願う女性たちへの応援歌。30代、40代の女性たちの代弁者・朱野帰子の最新作! 

感想・レビュー・書評

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  • こういう雰囲気の作品もあるのだなあとちょっとびっくり。
    新鮮な気持ちで読みすすめました(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

  • タイトル通り、ちょっとブラックなノリのガールズトーク的短編集なのかと思ったら…思った以上にホラーだった!主な初出誌が「幽」と知り、納得。前半はちょっと後味悪目で、ビビリな私は昼間じゃないと読めなかった。
    後半から、共感度が高くなっていく。「獣の夜」、これもきっとエグいホラーなのかしらと思ったら、育児に奮闘する女性の話。出産後、動物に近くなっていく感覚が見事に言語化されていて、あぁ自分もこうだったとどこか懐かしかった。老いていく母親を描いた「子育て幽霊」はどこか切ない。これもまた女の一生について考えさせられるストーリーだった。ラストの「帰り道」、お見事。ここではないどこかに迷いこんだような夢をよく見る、そのときの心許なさが妙にリアルで、不思議で不気味。だけど胸の隅っこが少しだけ温かい。
    女の生き辛さ×ホラー、怖くて痛い作品世界だけど、自分の心の底に沈んでいたドロドロした感情が白日に晒されたことで、かえってスッキリしたような不思議な読後感。

  • 心に爪痕が残されたような一冊。

    この 明るい女子感バッチリ表紙カバーからは真逆の世界。

    まさに「女」を、「女の心の底の底」を描いた作品だと思う。
    人生の通過ポイントで必ず女性が感じるような、持つような心のくらやみ、抑制され続けてきたような心の暗闇をちょっとした怖さを交えながら描いた八つの物語は、とてもさらさらっとは流せないぐらい。
    どの話もどこか爪痕を残されるようなそんな読後感を味わった。

    せつなさ、生きることの哀しさ、強さが襲いかかる。全てが集結されたかのような「帰り道」が、一番印象的。

    ちょっと忘れられない作品になりそう。

  • 少し不思議で怪談チックな要素もある短編集。

    スカッと爽快さみたいなものを求めていたら真逆だったので、ちょっと今の私には合わずに3〜4篇読んで図書館へ返却。

    でもきっとこういう女のつらさとかやるせなさをじっとりと読みたくなるタイミングもある気がするので、積読登録しておきます。

  • 女性は結婚したら、妊娠したら、死んじゃうんだ、自分じゃなくなってしまうんだというのがずっとテーマとしてあるような気がした。
    ただ最後の話で、妹ができて母に厳しく接せられ自分は死んじゃうんだと思っていた女の子の
    『ちょっとくらい前と変わったって、私は私だ。』というつぶやきで物語は終わる。

    全編を通して、変わっていっていいんだよというメッセージを感じた。

  • 鏡の男
     家族を捨てた女が一人暮らしをする。「普通」って何?
    花嫁衣装
     結婚したら死んだもん。名字を捨て、嫁として生きる。
    ガールズトーク
     こけしのガールズトーク。
    藁人形
     真面目に生きてきた。だから彼が既婚者なんて許せない。
    獣の夜
     妊娠出産したら、人間としての生活はできない。
    子育て幽霊
     いつも身なりをキレイにしてた母が好きだった。
    変わるために死にゆくあなたへ
     修学旅行で行った清水寺の縁結び。祝福組とそうでない組。
    帰り道
     人は生きていても何回も死ぬことがある。

    もっと、浮気や不倫とかの女子トーク的な話かと
    思いきや、違ったー!!
    なんか、女性の深い部分の話的な…?
    共感できそうな話もあれば、そうでない話もありました。
    個人的には、「帰り道」がよかったかなー。
    小学生の主人公に妹ができる。
    だけど、周りは「お姉ちゃんになるんだから」と言って
    甘やかしてくれなくなった、的な話。
    そんな周りが嫌になりつつも、どんな人も
    そういう似たような経験をしてることに気づく。
    私も二人目妊娠中だから、上の子のことを
    より今まで以上に見守りたいなと思えました。

  • もっとキャピキャピした話かなと
    装丁から予想したけど、
    「世にも」的なホラーでした。
    寒気するけど
    面白かった。
    結婚から出産、介護とか
    女の人生を描かれていたけど、
    そんなに悲観的にならなくていいと思う

  • 女性のよくない心理状態、ストレス、心のくらやみについて。
    鏡の男
    花嫁衣装
    ガールズトーク
    藁人形
    獣の夜
    子育て幽霊
    変わるために死にゆくあなたへ
    帰り道
    の8編。

    表紙のイメージやガールズトークというから女の子たちの楽しげのお話かなと思ったら大間違いだった。心霊的なものや、子供を産むなど新たな局面を迎える時のストレス、心情が綴られていた。明るい面に心を向ければいいんだけれど、そうもできないこともあるし、こういうことあるよねと、自分だけではないと感じ、少しは背中を押され前向きになれるのではないかな。姓が変わることについて、子供が生まれることについて、変わることへの不安、実に心情をうまく描いていました。花嫁衣装とか変わるために死にゆくあなたへは、わかるところあるかな。鬱々としている人はますます鬱々になるかもしれない。

  • 「女」であることの暗黒面を描いた作品でした。
    個人的には『花嫁衣装』がすごく気持ち悪いというか、怖かったですね。「結婚」と言うと明るいイメージがあるけれど、「相手の色に染まります」というのが女にとってどんなに大変で、我慢を強いられることか。
    それでも上手くやっていける人が多いから、制度として成り立っているんだろうけど・・・。世の中の常識がおかしいと、気付いている女性も沢山いると思います。

    自分を何度も殺しながら生きていくことで、女は強くなる。
    そうして強くなった女たちは、いつか自分を虐げてきたものたちへ復讐するため、水面下で爪を研いでいるのかもしれません。

  • 抑圧された女性たちの短編集。現代ホラー小説を知るための100冊で知った。ホラーで括られているけれども、そう読める普通小説のようでもある。

    恋人のモラハラや結婚相手の実家の昭和的価値観の押し付け。怖いというよりは不快。ただ、とくに後者の、相手の人権を無視して「家」(「たいした家名でもない」のに)を優先しようとする時代遅れの異常な価値観を、本人たちがおかしいと反省できないせいで意志の疎通ができないのはたしかにホラーだと思った。
    あとの方の収録作は読後感が爽やかなのが多い。

    ルッキズム。女は子供の頃から外見を評価される。しんどそう。
    「人をだしぬいて、蹴り落として、選ばれようとする。醜い。恋する女は醜い。
    でも、だったら、みんな醜いのなら、もう怖くない」(「変わるために死にゆくあなたへ」)

    今はどうだか知らんが俺の頃は高校まではメイクは校則で禁止、なのに大学や就職すればメイクは常識、学生の頃は門限を守らせるのに何年か経って20代後半になれば恋人は、結婚は、と親に言われる。すごい矛盾。

  • ホラーフェミニズム短編小説。
    「子育て幽霊」や「花嫁衣装」では、女性として生きる上で(妊娠、出産、結婚など)ライフステージが変わる度に訪れる過去の自分との別れを、精神的な死として描いている。ゲーム「サイレントヒルf」を思い出した。

    「子育て幽霊」は読んでよかったと思えた。
    他は結構怖い。
    「藁人形」が特に怖かった。同じ女性として共感できる部分もある一方こうはなりたくないと思ったり。誰もが少しは抱くグロテスク(くらやみ)の部分の心理描写がリアル過ぎてウッとなった。
    最後に振り向いたのは誰だったのか…?

    短編だったので最後まで一気に読めて、面白かった。最後の「帰り道」で、鈴音の一言に救いを持たせたのが良かったかも。でもそれまでが重い…!
    気持ちに余裕ある時に読むのがおすすめかも(笑)

  • 装画:土屋まどかさん
    装幀:佐藤亜沙美さん

  • 最初の2話であーはいはい女性の生きづらさの話ね、と白け気味になってしまいイマイチ。
    最後の話は自分も長女なのでちょっと共感できた。

  • ホラー苦手だけど、なんとなく最後まで読んでしまった(笑)
    オカルト入ってるけど、共感できる話、想像つくけど絶対自分の周りにはあって欲しく無い話、そして、あったかい話、一つ一つが短いので深入りすることなく意外とあっさりよめた。

  • これってホラーだよね
    どの子も似たような雰囲気で
    重たいわ〜〜
    表紙に騙されたかも

  • ★購入済み★

  • 「花嫁衣装」がなんだか残酷で印象に残った。ブラックな女たちの生きざまを書いた短編集。

  • 世の中で女性が、女性特有の嫌なことに直面したときのどろどろっとした気持ちを凝縮したいやーな短編集。親戚で集まって女性だけは台所仕事、みたいなそういうもやもやを、あるある!と消化したいとき、いま人に優しくする気分じゃないときには読んでほしい小説。
    メンタル安定しているときはもやるからおすすめしない。

  • 嫌だなぁ~、嫌だなぁ~

    ってな事で、朱野帰子の『くらやみガールズトーク』

    鏡の男
    花嫁衣裳
    ガールズトーク
    藁人形
    獣の夜
    子育て幽霊
    変わるために死にゆくあなたへ
    帰り道

    の夏の夜にピッタリな、ちょっぴりホラーな短編集

    勿論、借りた動機はタイトルのガールズトークに惹かれて……(笑)

    じゃが内容はまさにくらやみな感じの女子トークあるあるネタっぽい感じも有れば、ちょっぴり泣けてしまいそうなお話も

    最後の帰り道がじんわりきたかな

    2020年43冊目

  • ガールズトークなのだけど「くらやみ」と付くだけあってブラックな感じ。ゾワゾワした感じでホラー感もあったり、はっきり終わらない感じとかヒリヒリする痛さがあって面白かった。

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著者プロフィール

東京都中野区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』(「ゴボウ潔子の猫魂」を改題)でメディアファクトリーが主催する第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、作家デビュー。13年、『駅物語』が大ヒットに。15年、『海に降る』が連続ドラマ化された。現代の働く女性、子育て中の女性たちの支持をうける。主な作品に『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『わたし、定時で帰ります。』など。

「2022年 『くらやみガールズトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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