それでも空は青い

  • KADOKAWA (2018年11月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041073995

作品紹介・あらすじ

バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。退院後、何度かバーを訪ねてくれたものの、バツイチ7歳年上の彼女との距離はなかなか縮まらない。なぜなら彼女は“牛男”と暮らしているようで……(「僕と彼女と牛男のレシピ」)。

人間関係に正解なんてない――
人づきあいに悩む背中をそっと押してくれる7つの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 人生はパイナップルだ


    これは作中のジージが
    孫に言う台詞。

    フフっとなりました♪
    なかなか深いようです。

    でも私の人生哲学とは
    相容れないかな。

    古今東西、本は色々な
    ことを説きますが、

    それはよい参考になる
    だけ。

    いちいち鵜呑みにせず
    自分の判断で生きてく
    ことですよね。

    自分ほど自分になにが
    必要か解っている人間
    はいないはずですから。

  • 荻原さんの文章、好きだなあ
    ウィットに富んでいて、クスッと笑える。心に沁みる切なさがたまらない
    気に入った文章は、何度も読み返してしまう
    さわやかなブルーの装画もいい
    短編7編それぞれが違った切り口で、違った面白さがある

    なぜこんなに心に沁みるんだろうと考えてみたら、誰にもある「後悔」に焦点を当てている作品が多いことに気がついた
    自分への後悔、他人への後悔
    あの時、ああしておけば・・・
    あの時、もう一声かけておけば・・・
    それが切なくさせるのか

    そして著者の主人公への愛が感じられる

    人生、晴れの日ばかりじゃない。曇ったり雨が降ったりいろいろあるけど、雲の上には青い空がある
    「それでも空は青い」というタイトルが胸に沁みる
    『それでも』に人生の哀切と明日への希望が感じられて好きだ

    「人生はパイナップル」
    じいちゃんとキャッチボールをする中で語られるじいちゃんの生い立ち
    じいちゃんがパイナップルを食べられなくなった訳は?
    みんなはじいちゃんのことを「アラ魚」(ホラ吹き)と言うが、
    じいちゃんは、ぼくに大切なことを教えてくれた
    最後のキャッチボールで教えてくれたことは?

    荻原さんの作品は、「海の見える理髪店」に続いて2作目だが、他の作品も読んでみようと思う






  • 七つの短編集。
    久しぶりに荻原さん作品を読んだが、やはり良い。

    一番好きだったのは「僕と彼女と牛男のレシピ」。
    若いバーテンダーと年上のシングルマザーとの関係を温かく描く。
    近頃よく聞く、母親の交際相手による子供の虐待ニュース。でもこうやって少しずつ、懸命に歩み寄っている親子だって沢山いるはず。
    カクテルのレシピと絡めながら三人の関係が変化していく様を描くのが上手い。

    次に好きだったのは「君を守るために、」。
    主人公の女性がマイペース型で苦手なタイプだなと思っていたが、その彼女と部屋に現れた幽霊とのやり取りが面白かった。
    浴槽や冷蔵庫に下着一枚の裸の男の幽霊が丸まっているなんて、描き方によっては立派なホラーになるのだが、荻原さんならではのユーモアで笑える作品になっている。

    最終話の「人生はパイナップル」。どんな例え話かと思ったら、意外にも戦時中の台湾を舞台にした話だった。
    他にも荻原さんらしく、いわゆる勝ち組ではない人たちのもがきをシリアスとユーモアを上手く交えつつ描いていて楽しめた。
    読み終えてタイトルの「それでも空は青い」が胸に響く。

    • moboyokohamaさん
      読みたくなったです。
      読みたくなったです。
      2019/09/20
    • fuku ※たまにレビューします さん
      コメントありがとうございます。
      設定や結末は明るいものばかりではないものの、荻原さんらしいユーモアや温かさが絡めてあって読みやすいです。
      コメントありがとうございます。
      設定や結末は明るいものばかりではないものの、荻原さんらしいユーモアや温かさが絡めてあって読みやすいです。
      2019/09/21
  • 娘が借りて来た本、便乗して読んでみた。
    7つの短編集。
    あまり深く考えず読みやすい。
    それぞれ、主人公が昔と今を思いながら語る。現在は、どれも悲しいくらい印象に残らずつまらなくて生きている。投げやりな生き方。それでも、見上げれば青い空は、あの時と今も変わらないという現実感に気づく。
    ストーリーは、やや暗い内容ではあったが、まぁまぁ引き込まれる内容でした。

  • 小説野生時代2013年7月号:スピードキング(スピードスターを改題)、2015年12月号:妖精たちの時間、2018年5月号:あなたによく似た機械、2017年6月号:僕と彼女と牛男のレシピ、2018年7月号:君を守るために、2016年12月号:ダブルトラブルギャンブル、書下ろし:人生はパイナップル、の7つの短編を2018年11月KADOKAWAから刊行。「君を守るために」が面白かった。読んでいて「おっ」と声が出てしまいました。すぐに忘れてしまいそうなお話が多い本でした。

  • 温かい短編集。

  • 7つの短編集。妖精のお話やら双子のお話などあるが、野球に関する内容が複数。印象に残ったのは、
    「僕と彼女と牛男のレシピ」、子持ちの年上の女性に思いを寄せるバーテンダーのお話
    「人生はパイナップル 」
    おじいさんの戦争と野球のお話
    かな。
    どれもユーモアあり切実な思いあり、重くならず軽すぎずバランスよく読めました。読みやすかったね。

  • 安定した面白さの7篇。特に「僕と彼女と牛男のレシピ」「人生はパイナップル」は人生をそこはかとなく語る名人芸の域。星新一ばりの「あなたによく似た機械」や「君を守るために、」もブラックかつユーモアのある傑作。息抜きタイムに1篇ずつで一週間楽しめます。

  • 読み終わるのがもったいなくなってしまうような
    7つの素敵なお話でした。
    なぜだか野球というスポーツに並々ならぬ思い入れを抱いてしまう私には、
    最初と最後の物語は特に気持ちを揺さぶられました。
    読み終わった今、
    『それでも空は青い』というタイトルがジ~ンと胸にしみています。
    雨の日だって雪の日だって嵐の空だって
    その上にはいつも青い空が広がっているんだ。
    いつも上手くいくばかりが人生じゃないよね。

  • 荻原さんは裏切らない、、いや、いい意味でで裏切ってくれた!
    あなたによく似た機械ではまさかのオチ
    最初と中間と最後は野球がテーマ
    特に気に入ったのは、『僕と彼女と牛男のレシピ』と最後の『人生はパイナップル』
    それぞれ完璧じゃなくても、何か大切な物を残して繋がって行くっていいなあと思わせてくれた作品

  • さらりと読める。ドラマや漫画でよく見るいかにも主人公然とした人間は登場しない。等身大の人物が気さくな文章で綴られる。今日隣であれこれ繰り広げられている人生の一幕を切り取って紹介されたようで、時々居たたまれないくらい物悲しく、ほんのり嬉しく、共感しては胸に染みる。「スピードキング」で野球を追いかけた旧友の誘いを、表向き配偶者にかこつけて断った主人公の感情の機微は、誰しもどこかで感じたものではないかと思う。
    哀切が持ち味と書評にあるけれど、この人のクスッと笑えて前向きになれる話がとてもいい。その意味で「僕と彼女と牛男のレシピ」は自信をもって人にオススメできる。
    「君を守るために、」「ダブルトラブルギャンブル」一読の価値あり。
    前向きなのに切ない「人生はパイナップル」が一番心に食い込む作品だった。「わかりやすい言葉に踊らされる奴は、自分の頭で考えることができない馬鹿だ」って、じいちゃんの言葉が刺さる。万人に認められる人物じゃなくたって、周りからどう言われていたって、人は必ず誰かにとって掛け値無しの一人だと思い出させてくれる。

  •  荻原浩さんの新刊は、またしても短編集である。全7編、統一したテーマは特にないが、やや変化球的な話が多いだろうか。

     「スピードキング」。かつての野球部のチームメイトで、プロに進んだ同級生が死んだ。亡き友に自らを重ねる。道が違っても我が子への思いは同じ。「妖精たちの時間」。それぞれの近況以上に気になる、思いを寄せた人の現在。本人から語られた真実とは…。コメントしにくいが、彼は知ってよかったのかどうか。

     「あなたによく似た機械」。荻原浩作品としては、大変珍しい設定とだけ書いておきたい。夫に疑念を抱いた妻が、たどり着いた真相とは。「僕と彼女と牛男のレシピ」。入院をきっかけに、看護師に恋をしたバーテンダー。しかし、なかなか進展しない事情があった。仕事も恋も、彼の熱意がいつか成就することを祈りたい。

     「君を守るために、」。これまた荻原浩作品としては、大変珍しい設定。交流記とだけ書いておきたい。一件落着かと思ったら、まだ続きがあった。○○できたかな、彼。「ダブルトラブルギャンブル」は、長編で読んでみたいネタ。恵まれているとは言えない生い立ちだが、真っ直ぐ育ってくれてよかった。続きが気になるなあ。

     最後の「人生はパイナップル」。このタイトルには、重い意味が込められていた。祖父と孫の交流記であり、孫の成長記でもある。かけがえのない時間は、一生の財産になるだろう。そういえば、最初の「スピードキング」も…。

     まとまりには欠けるかもしれないが、バラエティーに富んだ全7編。本作には表題作が収録されていない。『それでも空は青い』というタイトルこそ、本作のテーマなのだろう。やはり、荻原浩さんの短編集に外れはない。

  • 本書を読み進めていてふと、映画「フォレスト・ガンプ」の中の、フォレストの母親の言葉を思い出した。「人生はチョコレートのようなもの。箱を開けてみるまで中は分からない」。そしてこんなこともふと感じた。人生で確実に分かっていることもある。空は青い。明日は誰にでもくる。そんな当たり前のことに、人はすがり何かの期待をこめる。だからこそ、辛くても苦しくても毎日を生きていける。そんなことを感じさせる作品集だったかな。

  • 短編集。
    以下のふたつがよかった。
    「僕と彼女と牛男のレシピ」
    がんばる僕がけなげで、どこかコミカル。
    〈牛男〉との関係の変化もほほえましい。
    楽天のマークについてのやりとりは、笑ってしまう。
    「君を守るために、」
    自宅のライブカメラに、知らない人間が映っている。
    リアルにあったらぞっとしてしまう事件だけど、霊感の強い主人公のキャラのせいか、意外とコミカル。
    本村とのやり取りも、ユーモラスだった。

  • 野球がキーワードか?

  • 短編集
    どれもドラマの様に映像が浮かび楽しめた。

    『人生はパイナップル』が良かった。
    ぼくはキャッチボールをしながらじいちゃんから沢山の人生教訓受ける。まだ幼く理解できない話だったが、何度も繰り返し聞く事で少しずつ染み込み、大人になってからもそれをしっかり受け継ぎ生きていく姿が頼もしく感じられた。老いていくじいちゃんとのキャッチボールシーンは泣けた。


  • 短編だけど、どれも感慨深い!
    短編集でまとめるのが勿体無いような一冊でした。

  • 9月-15。3.0点。
    短編集。いずれも荻原浩らしく、ホロッとさせる。
    「ボクと彼女と牛男のレシピ」、シングルマザーとバーテンの物語、「人生はパイナップル」、戦争経験の祖父と野球を習った孫の物語。
    とくにこの二作が秀逸だった。

  • 「非家族」がテーマ。
    7話からなる短編集。

    親子、恋人
    形は違っても皆、どこかで繋がっている。
    SFあり、ユーモアたっぷりの話しあり
    次はどんな展開かな?
    そんなワクワクがずっと続く。
    おもちゃ箱を開けた時のように
    読書の楽しさを思い出させてくれた。
    「君を守るために、」「あなたによく似た機械」が
    特におもしろかった。

  • 荻原浩、強化週間2冊目。僕と彼女と牛男のレシピは、今まで読んだ短編とは少々読後感が違ってました。短めのテレビドラマみたいなサイズ感と、まとまり具合は一緒でした。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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