明日の食卓 (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2019年2月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041074299

作品紹介・あらすじ

8歳の息子を育てる、環境も年齢も違う3人の母親たち。些細なことがきっかけで、幸せだった生活が少しずつ崩れていく。無意識に子どもに向けてしまう苛立ちと暴力。普通の家庭の光と闇を描く、衝撃の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 心が重くなる内容でした
    子供を愛しているにもかかわらず、殺してしまったお母さん
    亡くなったイシバシユウくんと同じ名前、同じ歳の3家族の物語が並行して進んでいきます

    私は日本の働きながら、家事をして子育てするお母さんたちを尊敬します
    だからこそ、お母さんたちが癒される時間や居場所を作りたいと思います

    この本に出てくる男の人、クズばっかり
    協力しない、自己中で甘ったれの人はいない方がいいです。マイナスにしかならない
    親になっても他の人のために動けない人は考え方を変えてほしい
    本当に読んでいて腹が立ちました

  • 凄惨な子供への虐待シーンから始まる物語に、
    お腹の底がひんやり冷たくなりました···

    登場するのは男のコを持つ母親たち。
    同じく息子を持つ私は、私が彼女たちの立場だったらどうするのか···と考えながら読みました。

    お腹のなかで十月十日、我が子を育んで、
    命懸けで出産を果たし、
    愛しくてたまらない存在なのに。

    憎悪の対象となるのは、なぜ。

    母親からしたら、
    子供は自分の一部または分身だと思いやすいのかな。
    だって、私のお腹から生まれてきたんだもの。

    私の思うように育ってくれるよねー♪
    ···と思ったら
    全っっっ然、思い通りにならないんですけどー?!
    というのが実際のところ。

    身体は親の特徴を引き継いでいても、
    子供は別人格。
    ···って、アタマでわかっていても、
    常に冷静でいられないのが親の悲しいところ。

    子供は、
    親の期待通りじゃなくていい。
    親の思い込みを手放して、
    今を大切に見つめる。
    そんな人間になれたらな···
    反省の念でいっぱい。
    年の暮れに心にグサリと刺さる一冊、気づきをくれてありがた〜い気持ちになりました。

  • 「子どもが小さいころは、怒りのエネルギーで生きていました」――椰月美智子×菅野美穂『明日の食卓』映画化記念対談 | カドブン
    https://kadobun.jp/feature/talks/a3ve6le1jxcg.html

    【評者:中江有里】我が子に手をかけたのは、いったい誰? あなたは手を出さないと言えますか。『明日の食卓』 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/606724

    ulalaimai - ulalaimai
    https://ulalaimai.jimdofree.com/

    明日の食卓 椰月 美智子:文庫 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321806000298/

  • ユウという名の男の子を育てる3人の母親たち。どの家庭も、幸せな気持ちになるところも嫌な気持ちになるところもあって、ごくありふれている。
    だけどそれが徐々に歪み始めてからは、どうなってしまうのかと気になって止まらなかった。

    私はあすみの家庭が一番ぞくぞくした。
    これを解決と言っていいのか、この先が一層怖い。近所にいても、できれば関わりたくない。

    虐待については未然に防げたものはニュースにならず、だから虐待事件の報道ではつい行政の不手際などに目が行ってしまう。
    でも児童相談所職員の相良さんの言葉がとても誠実で、心に響いた。みんな子どもを救いたいと思っている。

    解説で、作者は加奈に甘い、とあるのだけど読者としては、そこは許してよ、そうでないと読んでいられないよと思った。

  • 心が苦しくなる描写がたくさんあったけれど、一気に読んでしまいました。

    小学三年生で同姓同名のイシバシユウ君がいる家族の物語。それぞれの家庭によって経済状況や家庭環境はバラバラで、でもみんなどこにでもいそうな普通の家族。
    みんなが子供の事を大切に思っているけれど、どの家庭でも事情はあって、どの家庭で虐待があってもおかしくない。それくらい子育ては大変だと思った。

    加奈さんみたいに、虐待のニュースがあった時に、酷すぎるって親を責めるだけは誰でも出来るけれど、その背景や家庭環境も考えていかないといけないと感じた。本当にまさか自分はって思っててもどこでも起こりうることなんだって思った。だって本で読んでるだけでも大変そうだ、心が苦しいってなったから、当事者からしたら相当辛いんだと思う。この本読んで、うわ子育て無理ーってなったけど、所々幸せそうな描写があったり、子供のいない生活は考えられないとどの親も言っていて、そういう気持ちを味わってみたいという矛盾した気持ちになった。

  • いろいろ(虐待、貧困、いじめ、DV、発達障害、介護...)とてんこ盛りでお腹いっぱい。どこの家庭でも起こりうる日常とその顛末...。最後は死角からパンチをもらってノックアウト! この結末はいい。解説で帯コメントに指摘が加えられているが、その時の読み手の状況でコメントは変わるだろうし、私は帯コメントに共感した(帯コメント者の作品が好きなので、ただの依怙贔屓である)。

  • トルストイ『アンナ・カレーニナ』の冒頭「幸福な家庭はすべて互いに似通っているが、不幸な家庭はそれぞれその不幸のおもむきが、異なっているもの」は印象深い。

    その「不幸な家庭」も互いに似通っているのが、この小説での3家庭だった。わたしはその3家庭を追って描写される場面を、ほんとにドキドキしながら「あるかもしれない?いや、ある」と読んだ。

    子供の虐待死事件のニュース報道が頻繁。家庭での虐待が疑われる現場が多くなったように思われる昨今。これは現代病なのか、昔からこうなのか。

    この小説から読み取るものはさまざま。たくさんの課題が重なっている現代社会生に生きていくのは、なまなかな覚悟ではいけない。

  • 3人の母はみな、それは自分だったかもしれないと考えるが、自分でなかった理由があったのかもしれない。
    翻って、読んでいるこの自分は、この本に出てくる男たちになるかもしれないし、なっていない理由があるかもしれない。

  • 母として、加奈から学ぶことが多かった。
    子どもが困っていたら、こちらからあれこれしようとするのではなく「お母ちゃんにできること、何かある?」と聞く。
    シンプルなのになかなかできないことだ。

    日頃思っていることだが、「子どもを育てていると子ども時代をもう一度擬似体験できるからおもしろい」と留美子も言っていた。
    まさにそうで、一緒に子どもの私も1つ、また1つと成長している。そう思うと昔の私は今ちょうど中学に入学したばかり。希望と緊張に満ちている。

  • 小学生のいる3家庭を通して、子育てとは、人生とは、と考えさせられる作品。お母さん達にとっての子育ての大変さを体感させられる一方、とにかく出て来る男たちがダサくてカッコ悪い。映画化もされているのも納得の面白さ。

  • 読みやすいですし、どうなってしまうのか、という点からはページをめくってしまいます。

    子育て経験のある人なら、きっと一度は経験したことがある(思ってしまったことのある)はずのシチュエーションも多いです。

    嫌な感じになるので、楽しい週末を過ごしたいと思うときに読むには向いてない本です。

  • 重たい。
    最後の30ページくらいまでは嫌な気分しか無かった、ラストで少し和らいだけど、かなり読むのが苦しい内容だった。完成度高く読み応えはあったが、重すぎて再読しようとは思えない。
    しかしここに出てくる男どもは皆しょーもない奴ばかり。そりゃあ家庭もギクシャクするね。

  • 3人の母親の何気ない日常が順番に綴られている冒頭。中盤からそれぞれに事件が起こりそこからは一気読みでした。
    巻末の解説にすごくすごく納得。

  • 結婚も、子育ても、ひとつとして同じ悩みを分かち合える人はいないよなぁ、と思う。
    結婚相手が誠実か、協力的か、価値観は似ているのか、義実家との付き合い方は?
    子どもはいる?いない?性別は?何人兄弟?……
    気軽に愚痴ったりできる相手がいると、少しは発散できることもあるけれど、それでも本当のところでは、結局分かち合えないよなぁ、と同時に孤独も少し感じたり。
    主要な登場人物の3人の母親は、みんな頑張ってやっていると思う。
    でも、結婚も、子育ても、頑張ったら良い結果が出せるとは限らない。
    正解はわからない。怖いけれど、希望を持って前に進みたい。

  • これはスゴい話だ。
    こんな物語の書き方があるんだなぁと思った。
    わたしも母であるから、この本に登場する3人の母親の気持ちが痛いくらいわかるし、その境遇に歯痒い思いも持ちながら読んだ。
    ラストも良かったな。

    ただ1人、あすみさんにはあまり感情を動かされなかったが今後1番心配なのはこの人だと思う。

  • 子供がいない自分でも胸が締め付けられる様な、何とも言えない思いが残った。

    夫への苛立ちや子供が親に持つ嫌悪感なんかがすごくリアルだった。

    逆に子供が居ないからこそ、自分が起こしてしまう事件なのかもっていう怖さが増してるのかも知れない。

  • 終始、苦しかった。それぞれの母親におきる出来事や境遇が、怖さ、怒り、悲しみなどの色んな感情が、読んでいる間ずっとあった。
    苦しくなりながらも、どうなっていくのかが気になり最後まで一気に読めた。自分も子どもがいて子育て真っ最中なので、共感する部分もあった。子供を育てるって怖いって思ってしまった。

  • 近くに上映館がないので原作を読む。突然凄惨な殺人シーンから始まる。物語は比較的裕福なあすみと二人のわんぱくな子供を育てる留美子、そしてシングルマザーの加奈の家庭の物語で、いずれも石橋姓でユウという小学3年生の男児がいる。しかしあすみのユウは何不自由のない生活なのにサイコパスの性格を有する、留美子の家庭は夫が就労意欲をなくし暴力も振るいだす、加奈は弟のせいで生活困窮に陥り息子も大火傷を覆い虐待を疑われてしまう。いったい誰が子供を殺すのか、読者はミスリードされていく、しかしもうひとりイシバシユウはいたのだった。地域がバラバラなのでちょっと統一感ないのと登場してくる男があまりにも情けないので、それはちょっとないんじゃないかなとは思ってしまった。

  • 登場する男たち、夫、父の立場にある男たちが揃ってクズばかり。こんな男どもと生活を続けるから、最愛の息子を殴って殺すことになる。こんなどうしようもない夫とは、さっさと別れたほうが精神安定上も今後の生活も安定することは明白だ。

  • 読んでいてただただ辛い。
    育児の本当の辛さがリアルに書かれていた。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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