或阿呆の一生・侏儒の言葉 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年11月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784041075876

作品紹介・あらすじ

視界に半透明の歯車が回っている「僕」の美しくも奇妙な心象風景を綴った小説「歯車」。
自らの一生を「月」「械」「剥製の白鳥」「敗北」など、五十一項目でモザイク的に表した「或阿呆の一生」。
これらの遺稿のほか、「良心とは厳粛なる趣味である」など、短い警句の中に独自のユーモアと哀感が滲む芥川版箴言集言葉「侏儒の言葉」、遺書「或旧友へ送る手記」など、三十五歳で自死を遂げるまでの最晩年の小説や評論を厳選収録。


※カバーの絵柄は(株)かまわぬのてぬぐい柄を使用しています

みんなの感想まとめ

深い思索と独特の視点が交錯する作品は、芥川の生と死に対する真摯な向き合いを描いています。短編やアフォリズムを通じて、彼の心の内面や時代背景を感じ取ることができ、特に「或阿呆の一生」では、淡々とした語り...

感想・レビュー・書評

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  • とにかく淡々と真っ直ぐに暗く
    ショートショート所でないたった2行で次々と時間が経過していく表題の或阿呆の一生
    もはやポエムなのではと思ったが「病」や「月」辺りで短いからこその余韻、を感じさせた上ですぐ次の題へ行くので読書リズムが不安を誘う
    それを阿呆の一生だなんて
    エリ・エリ・レマ・サバクタニと言いたくなる

    読んでいる文字数以上に考え事をした方が長い時間でした 真剣に読んだという意味で。

  • 閃輝暗点がその名前で呼ばれるようになったのがいつ頃なのかは知らないが、芥川龍之介が歯車で書いたことによって広く知られ、自分もこの症状がある、と気づいた人がいたのならば、文章が広く読まれるということには意味があることなのだなと思った。
    侏儒の言葉は何度で読んでもいい。

  • 芥川のアフォリズムに彼の天才性を感じ、この本を読み耽ったのは、紅顔(厚顔?)の高校生時代のことだ。
    芥川の知的で明晰な文体に魅せられて、全集の書簡編までも入手して、彼の手紙、葉書の類まで読み漁った。
    この時代(更に大学時代まで)、書く文章、書く手紙が芥川調になったことは言うまでもない。

    ドストエフスキーのようなふてぶてしさと体力を持たなかった芥川は、長編を書くことが出来ず、短編とアフォリズムに自分の才能を発揮するより他なかった。
    死ぬ間際の漱石に見出された彼は、体力が衰えるに従って、段々と漱石の文体に似たような作品を書くようになる。
    「歯車」の狂気は「道草」の狂気と通底していて、文体も見分けがつかない程似ている。
    漱石が芥川に自らと同じ<神経>を直感のは間違いないだろう。

    「或る阿呆の一生」は、1927年、芥川の死後発見された遺稿だ。
    冒頭友人久米正雄宛にこの遺稿を託すと記している。
    ここに登場する「先輩」は谷崎潤一郎、「先生」は夏目漱石、「発狂した友人」とは宇野浩二のことだ。
    (生き生きとした青年芥川の姿を見たければ、この「発狂した友人」の書いた「芥川龍之介」を紐解けば良い)
    短いアフォリズムに、死の世界から見た芥川の「メンタル•スケッチ•モディファイド」(「春と修羅」)を感じて、あまりに哀しい。

  • 芥川の信念や、生き様や、死と生への向き合い方を目に焼き付けられる一冊。
    読後、私は芥川龍之介という一人の人物の、生涯の観測者になった様な気がした。

  • 西方の人・続西方の人はキリスト教の知識があまり無いのでよく分からなかった...泣

    1番刺さったのは侏儒の言葉。人生生きててふと思い出すような言葉が多くあったと思う。

  • たね子の憂鬱
    古千屋

    手紙
    三つの窓
    歯車
    闇中問答

    或阿呆の一生
    本所両国
    機関車を見ながら

    鵠沼雑記
    或旧友へ送る手記
    侏儒の言葉
    十本の針
    西方の人
    西方の人 続

  • 最後の『西方の人』はキリスト教の知識がないので途中で脱落
    『歯車』が非常に面白かった

  • 「侏儒の言葉」のために買いました。アフォリズム集の中では、ショーペンハウアーやビアスよりも好き。毒気が適度なせいか。何回読んでも飽きない。
    蛇足ながら、角川のこの和柄シリーズは表紙の手触りが書物読んでる感があって好きです。

  • 芥川龍之介(1892/03/01-1927/07/24)は短編小説で著名な小説家。

    芥川の箴言集「侏儒の言葉」

    ユウトピア
    「完全なるユウトピアの生れない所以は大体下の通りである。--人間性そのものを変えないとすれば、完全なるユウトピアの生まれる筈はない。人間性そのものを変えるとすれば、完全なるユウトピアと思ったものも忽ち不完全に感ぜられてしまう。」

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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