ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ (1) (角川コミックス・エース)
- KADOKAWA (2018年12月4日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041076200
作品紹介・あらすじ
怪我をした教授に代わり、魔界でモンスターとの言語的&非言語的コミュニケーションの調査を任されたハカバ君。ガイドのススキと共に魔界を旅をする、新人研究者の苦悩と日常を描いたモンスター研究コメディ!
感想・レビュー・書評
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世のRPGでもやもやしていたこと。
なぜスライムを倒さなくてはならないのか? 「こうげき」のコマンドがあって「はなす」のコマンドがないのはなぜか? 「なかま」であり「やせい」でもあるという関わり方はあり得ないものか? 敵は先天的に敵で、意思疎通を図る必要もなく滅せられるべきものなのか? また、仮に会話をするにしても「せかいのはんぶんをおまえに…」という悪意を前提にしていたり、人間と全く同じ論理で何不自由なく話したりするが、それはどうして? 善悪も思考法も共通しているかわからない相手と、わからないままに接することはどうしてあり得ないのか? 主人公と敵という固定した「R」(Role=役割)を演じることはこのゲームの宿命なのか?敵を殲滅して沈黙させることすなわち世界を救う偉業であるかのように早合点するのに慣れたら、世界はギスギスと毒毒しくならないかね?
敵も味方も決まっていないけど、おずおずと関わっていこうとする慎みと敬いが本作には満ちていて、すごく心地よい。相手の振る舞いにドキリとすることはあれど、すぐに悪意や敵意に結びつけはしない。じっくりと考えは巡らせるけれど、ぜんぶ(自分の論理にかなうよう)合理的にすっきり説明できるとは考えない。なんて根気と度胸と冷静さが求められる関わり。敵とみなして刃を向けられたらシンプルでさぞ清々しいだろうね。だが、勇者とはそういうことだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
語学を学んできて、ふと目にしたこの漫画。気になっていたのを遂に一気読み。
異種族間でどうやって意思疎通していくのだろう?見知らぬ相手と出会った時に、相手に対して敵意を持つのではなく、よく観察して歩み寄っていく主人公のハカバくんに感動した。人間とオオカミのダブルのススキちゃんも素直で可愛い。
人間同士だって、話す言葉が違っても相手に対する敬意を忘れなければお互い気持ちよく生きられるのにな。戦いの好きな指導者に読んでもらって、新境地を拓いてもらいたい一冊。 -
おもしろかった。
ファンタジー世界のモンスターに対してのストーリーではあるが、抽象化して人間世界における別社会も同様と捉えれば、とても学びがある。 -
学習マンガリストから。まるでダンジョン飯の内容で、絵柄も似ているからなおさらそう思わされるけど、これはこれで斬新で良い。
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言語学にもいろんな分野があるんだなーっと思いました
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言語学者のタマゴが旅をしながら現地の異種族(いわゆるモンスターと呼ばれる種族)たちとコミュニケーションを図るマンガ。基本的に優しい世界。
単に言葉(発音)の違いだけでなくボディランゲージの意味や、言葉の元になった文化などが掘り下げて紹介される。
主人公が未熟なので相手の言葉が部分的にしか分からない中、試行錯誤でやり取りをする、みたいな演出ももどかしくて好き。 -
ススキが可愛い。異文化の「わからなさ」が面白い。異種族間で交流するときの言語が好き。ワーウルフやリザードマン同士・ハーピー同士は声だが、ハーピーは発音音域が違うからワーウルフたちと意思伝達装置するときは身振り言語にする、といった使い分けが種族間の違いや今までに色々とやろうとした結果なのだなと伝わってきて面白かった。
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ススキがとにかく可愛い。異種族とのコミュニケーションを試行錯誤する様が、なかなか興味深い。あと、やっぱり半獣のススキは大変に可愛い。
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ススキがかわいくて・・・
ススキはもう歩くんだけどかわいくて・・・