- 本 ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041076668
作品紹介・あらすじ
のどかな地方都市の交番で起きた警部補射殺事件。部下である女性巡査は拳銃を所持したまま行方不明のままだ。監察官室長・理代は真相を探ろうとするが……。元警察キャリアの著者が鋭く斬り込む、組織の建前と本音。
感想・レビュー・書評
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いやぁ、久しぶりに読むのに一苦労…
途中で2冊休憩を入れて、やっと読了。
小さな交番で起きた年嵩の男性警察官を、新任1年目の女性警官が銃殺すると言う事件が発生。
しかし、その事件を捜査するのがこの物語の目的ではないのが、さすが元警察庁エリートの作家さんの違うところ。
男性社会における女性警察官の苦悩を、事件の裏を追いつつ、丁寧に描いていく。
決してエンターテイメントでなく、警察の本当の裏の顔を見せつけられている感じがするが、主人公の女性監察官・姫川が関係者に会って、話を聞いて行くシーンが異様に長い。
ほぼ会話だけで成り立っているのに、どの人物も回りくどいセリフが多く、それを読むのが、かなり疲れる。
ひと昔前、警察には「二重帳簿」「裏金作り」と言う言葉が溢れていた。今作では、それに代わる新たな野望が警察に跋扈するかもしれないと言う警鐘の意味もある内容だったと思う。
最後まで読むと、何を描きたかったのか、ちゃんと分かるのだけど、読了するのが大変なので、評価は低め。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多分に粘着的で説教臭く反復が多いのが気に食わないが、流石元警察官僚のエリート女警だった著者の作品だけに、使われている言葉一つとっても説得力が違う。ストーリはフィクションだが警察庁と各県警、エリートと叩き上げの関係性、女警という存在をほぼノンフィクションではと思わせる書きっぷりで圧倒的ではあった。しかし文量は3分の2で十分だな。
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天帝シリーズが大好きなので、古野まほろ先生の作品は読み続けているけれど、天帝シリーズを超える傑作はなかなか出てこない。
とはいえ、警察ものとしてのクオリティは間違いなく(だって、この方、ホンモノの元キャリアだもの)、『女警』もまた読み応えのある面白い作品。
しかしながら、今回はミステリーではなく、“女の警察官”に焦点があたっているので、普段とはテイストが異なる。
“女の警察官”か“警察官で、女”というこの微妙な違いを徹底的に書いた作品。
もぅ、小説ではなく、ルポにすれば良かったのに。
個人的にはミステリーに力を割いて欲しかった…。
もちろん、動機は一捻りありますが、もっと捻って欲しかった…。
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こんなに長い必要があるのか。
伏線は割と分かりやすく張られている。直ぐに気が付く。
ラストの敵/味方の分別が、そこまでドキドキしないのがどうも。
しかし、読ませる。 -
10月-3。2.5点。
ある県の交番で、女性巡査が上司の警部補を拳銃で殺害。逃亡後、拳銃自殺する。
県警に激震走る中、女性監査室長、女性県警本部長、女性管理監らが真相を探る。
説明文章が多すぎ、本筋がなかなか進まない。
読むのに時間がかかった。 -
2019/09/18 読了。
図書館から。 -
83古野さんの警察シリーズ。ゴンタな若い警察官から女性キャリアの戦いの物語。何人かからの聞き取りだけで真実を知るストーリーに驚愕しました。続編あるかな?
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『娯楽』★★☆☆☆ 4
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★★★ 15
『意外』★☆☆☆☆ 2
「人物」★★★☆☆ 3
「可読」★☆☆☆☆ 1
「作家」★★★★★ 5
【尖鋭】★★★★☆ 12
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★☆☆☆ 4
《総合》66 C -
ほとんどリタイヤした作品なのに、レビュー載せることご容赦ください。とにかくクセが強すぎて、字面を目で追っても脳みそにまるっきり入ってこなかった....。強烈なキャッチコピー、『女性警察官は聖母なのか、娼婦なのか』.......どっちでもないと私は思います。(新刊発掘本)
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交番で起こった、若い女性警察官による上官射殺事件。警察にとってあまりに大打撃なその事件の真相と、その対処を巡って裏で繰り広げられる謀略を解き明かすミステリ。
警察が男社会であるというのはそうだと思うし、女性の社会進出も重要ではあると思いますが。なんだか違和感を覚えざるを得ない気が。男女同権とはいえ、それぞれの特性や能力差はあると思うんですよね。もちろん個人差もあるので一概には言えないけれど。しかしあからさまな女性差別がまかり通ってるという旧弊な体制は、今の時代どうにかすべきだよなあ。
しかし、事件の真相はともかく。裏での「政治」に愕然。権力争いの椅子取りゲームとか足の引っ張り合いとかが低レベルすぎ。嫌だなあ、こんなのが現実だったら、ってのがひどく恐ろしく思えました。上層部って「偉い人」のはずなのにねえ。
著者プロフィール
古野まほろの作品





