- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041077573
作品紹介・あらすじ
どの生徒にも慕われ、保護者対策もぬかりない、同僚にも羨望の眼差しを送られる有能教師の菅野。しかし、彼の内心に
はいつも虚しいものが渦巻いていた。自分には、教師に必要な他人への共感や思い入れが全く存在しない。それなの
に天性の要領の良さだけで周りをたらし込み、日々を凌いでいるのだ。そんな彼の前にかつての同級生の幽霊、イシイカ
ナコが現れる。「ねえ、イシイカナコの「人生やり直し事業」に参加しない?」--そして菅野は、17歳の自分が生きる時
間軸へと飛ばされた。ただし、菅野本人ではなく、同級生の依田として。
イシイカナコの手違いに怒り狂う菅野(依田)だが、なんとか高校生の自分を説得して進路を変えさせようと試み始める。し
かし、同じクラスには生前の石井可奈子がおり、幽霊のカナコには何やら別の思惑があるようで……。
屈託を抱えた大人のためのほろ苦く、やがてあたたかい「二度目の成長」ストーリー。
感想・レビュー・書評
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どのジャンルに分類していいか、ちょっと私にはわかりません。
でも、「不思議な力」をくれる本です。
私のフォロワーをしていただいている方ならわかるかもしれませんが、私は今天文台に勤めています。
だけど実は、夜空の案内はまだやらせてもらえません。
今はまだ修行中の身で、主に太陽の観察(太陽を目視しては絶対にいけません!)をお客様にしていただいています。その時大切にしているのが、宇宙のスケールをお客様にお伝えすることです。
特殊な望遠鏡を使って、太陽を投影すると黒点も見えます。単純に、宇宙のスケールを説明するのに、よく使うのが「ここに投影されている太陽を基準に考えると、私たちの住む地球は、この小さな黒点1つになります。」というセリフです。
それほど小さな地球の上で私たち全人類は、人類だけではなく、動物たちも植物たちも、泣いたり笑ったりして(植物の喜怒哀楽は私にはよくわかりませんが笑)生きていると。
ちなみに、黒点の大きさもいろいろありますが、大体は鉛筆の芯の先位です。
それに比べて宇宙がいかに広いことか。
それだけ感じ取っていただきたいのです。
私はネタバレにつながるような感想を書かない主義なので、このような全然関係のない話をつらつらと書いてしまいました。
一読をお勧めします。 -
菅野京平は高校教師
ある日幽霊のイシイカナコに飛ばされて
高校時代の知り合い達になる
カナコからのやり直し事業
別の人間にいれかわることで京平は人生をやり直せるのか
人には人生の分岐点がある
後悔もある
後悔をどう乗り越えるかが未来に繋がる
忘れなくていい
でも飲み込まれるな、踏ん張れ
私は私のカッコ悪い人生を生きてやれ
とこの小説を読んで思った -
文学YouTuberのベルさんがオススメしていたので、買って読みました。自分の人生をやり直すことができたら皆さんはやり直したいと思いますか?
この作品はそういった人生をやり直したいもしくは、過去を振り返ってみたい方にオススメしたいです。進学、就職、出産いろいろな岐路に立つ場面があると思いますが、その都度どう進むのか、どう悩むのか、やり直しのきかない人生をどう選ぶのか、ぜひ読んでみてください。 -
…ん?
額賀澪さんの新刊通知を見て、タイトルは違うけどこれ読んだよなぁ…と振り返ってみたら、感想書いてなかった。
でも、星はふたつ。
ほとんど何も思い出せない。
どうやら今ひとつだったようだ。 -
よくあるタイムリープものだが、普通は過去に戻る時、自分に・・・なのだが、クラスメートにというのが鍵。色んな人に乗り移り、途中女子に入り自分に告白してしまう。おもしろかった。読みやすいし、展開も読めないが、それは中盤まで、最後は何となくわかったし、結局、運命は代えられないわけで石井加奈子は死ね。でも、あの死に方はないと思う。少し工夫すれば名作になったかもという惜しい作品。ラストは、少し余韻を残して、ばっさり切って欲しかった。
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タイムスリップモノなんですが
ちょっと 違うんですね。
本人に 戻るんではなく 同級生。
男性 女性。
でも 現実は 変わらない。
最後 過去で カナコを 救うんだけど
現実は やはり。
わかっていながら 期待してしまいました。 -
3.5ってとこかな
タイムスリップして過去の自分、いやその周りの人になって、現在の自分が後悔しないように人生をやり直す
そして石井加奈子の過去も。。。
それほど話にのめり込まかなったのは、主人公が自分で思うほど教師に向いてないとは思えなかったからかな
充分にいい先生なんじゃないかと思えたし、他にやりたいことがあった訳じゃないなら、そんなに後悔するもんかなぁと。。
「勝手に自分の人生のハードルを上げて、勝手に挫折して、勝手に自分のせいにしている」
そうか、理想を高く設定し過ぎたのかな
「やり直しなんで出来ないけど、失敗が許されないわけじゃない」
そだね、失敗しない人生なんて。
最後、納得いかないわけでもなかったけど、キレイな終わり方で良かった(✩´꒳`✩)
それでフラフラしていた時に、...
それでフラフラしていた時に、天文台の求人を見つけて面白そうだと思い応募したところ、運良く一発合格。
それで天文台に大量の本を持ち込み仕事をするという、邪道な生活を送っております。
天文台、雨が降ったら何もやることないんですよ苦笑。
星が好きなので天文台に良く...
星が好きなので天文台に良く行くんですよ!
本も持ち込めるなんて最高ですね!雨は…うん、仕方ないかも笑
だから、私は専ら日勤で太陽の観察をしています。
でも、そもそも天文台に日中に来るお客様は極少数。なので、読書の時間がわんさかあるわけです。ニヤリ!