私のサイクロプス (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 84
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041077634

作品紹介・あらすじ

出ては迷う旅本作家和泉蝋庵。荷物もちの耳彦とおつきの少女・輪、三人が辿りつく先で出会うのは悲劇かそれとも……。怪談専門誌「幽」の人気連載に書き下ろし「星と熊の悲劇」を加えた九篇の連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 旅本作家・和泉蠟庵とその道連れの耳彦と輪が旅先で出会う、懐かしくも新しい怪異譚を集めた短篇集。和泉蠟庵シリーズ二作目。


    作中でちゃんと理に落ちる話より、表題作「私のサイクロプス」や「星と熊の悲劇」のように大きな謎の残る話のほうが面白い。特に「私のサイクロプス」は巨人自体が鋼であり製鉄所であるような鍛治の描写がよかった。「四角い頭蓋骨と子どもたち」は人工的にフリークを作り出しては人身売買をして生計をたてている村の話で、キャサリン・ダン『異形の愛』(20/5/1読了)と共通していた。
    一番好きなのは「鼻削ぎ寺」。殺人鬼が簡単に殺せる男の能力にすがっているという関係性の緊張感がよい。絶妙に脱力する醢オチも好き。

  • 安定の面白さ。
    怪談といいながらも、語り口が柔らかく、丁寧で嫌味がない。
    安心して読める希少な作家さんだ。

  • 『幽』連載の連作短編集。
    単純な怪奇小説に留まらず、ふとしたところでグロテスクだったり、人間の暗部だったり、そういった部分が浮かんで来るところが面白い。
    矢張り乙一の別名義の中では山白朝子が一番好きだ。

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著者プロフィール

怪談専門誌『幽』で鮮烈デビュー。著著に『死者のための音楽』『エムブリヲ奇譚』『私の頭が、正常であったなら』がある。趣味はたき火。

「2019年 『私のサイクロプス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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