人外サーカス

著者 :
  • KADOKAWA
3.22
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本棚登録 : 194
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041077658

作品紹介・あらすじ

経営不振のサーカス団を吸血鬼が襲う! 団員は恐怖し混乱するも、それぞれの特技で対抗し始める。だが、マジシャンの蘭堂はある違和感に気がつき――。物語に隠された秘密とは? 『アリス殺し』の鬼才、最新作!

感想・レビュー・書評

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  • かなりサバイバルバイオレンス的な話で、タイトルから想像していた話とちょっと違ってたけど、面白かった。
    最初コンソーシアムがこのサーカス団なのかと思ってたけど、ただ単に間違われてただけだったっていうオチ、なかなか分からずじまいだった。サーカス団の面々強すぎ。

  • 装丁のゴスロリ衣装の少女が佇むサーカステントの中の煌びやかな空間が美しい装丁。でもそこには不穏な空気が漂う。

    普段は経営不振のサーカス団、インクレディブルサーカスなのだが、その実は吸血鬼ハンターたちの集団であるコンソーシアム。最初はクイーンビーと呼ばれる吸血鬼との対決シーンから始まる。そして吸血鬼の中でも力のあるミーティアはそれを他の吸血鬼たちに教えるのだが…

    とまぁ序盤で好きな人は引き込まれる設定。もちろん私は没入。そしてサーカス団員それぞれの芸をフルに使っての戦闘シーンはたまらない。それでいてミステリーなところが良い!

  • 経営難で、大量の団員が離脱してしまったインクレディブルサーカス。そのサーカス団をある日襲撃した吸血鬼の群れ。圧倒的な能力を持ち残虐極まりない吸血鬼たちに人間が勝てるはずはない……と思いきや、いやいや頑張るじゃんこの人たち! 血沸き肉躍るアクション満載のホラー。そしてミステリ的な展開も待っています。
    血しぶきが飛び内臓があふれ出し、その中を跳梁跋扈する異形の吸血鬼。とことんスプラッタで絶体絶命な危機的状況の主人公たちなんだけれど。自らの能力を最大限に発揮し闘う彼らの姿には悲愴感がほぼなくって、実に清々しい(笑)読み心地でした。シュールでコミカルな部分も多々あって、なぜだか笑いがこみ上げてきて仕方ありません。楽しすぎる。はらはらどきどきの展開に一気読みです。
    キャラクターも素敵な人ばっかりで。しかし徳さん、あの人はいったい何者なのだ……? 他の作品にちらりと出てきたりしないのかな。探してみようっと。

  • 面白かったです。
    人間離れしたサーカス団のお話かと思っていたら、吸血鬼集団vs普通のサーカス団のバトルものでした。グロい。
    コンソーシアムという、サーカス団に擬態した吸血鬼ハンター集団と間違われて襲われるというきっかけが不運過ぎですが、団員たちがそれぞれの曲芸の能力を駆使して吸血鬼を倒すのがグロいのですが痛快でした。猛獣たちもがんばった。
    吸血鬼の名前がなかなか覚えられなかったですが、ボクっ娘のキリフィッシュ可愛い。
    しかし、この中で最強のミーティアがシューティだったとは驚きました。蘭堂は辛いだろうな。
    そして徳さん何者だ…躊躇無く吸血鬼を細切れに。徳さん無双。
    キブキィは多分、吸血鬼になっちゃったんだろうな…切ない。
    グロくて想像したくないのですが、とても映像的でした。映像化しても痛そうで観てられないのでしょうが。

  • 201904

  • 仲間の内に潜んでいたのは。
    ただのサーカス団が自分たちの曲芸を生かし戦うというのは、凄いと言うよりも彼らの方が人間離れしているようだったな。
    彼の心は壊れたままなのかもしくはある意味正常なのか、知ってるのは亡くなった彼女だけなのだろうな。

  • 小林さん好きな子供に薦められて読む。
    ぐちゃぐちゃな戦闘シーンが繰り広げられ、あまり想像しないようにして読む。ミステリーなのか?

  • タイトルだけ読んで、てっきり異形の人々が行うサーカスを舞台にした短編集だと思ったら、バトルアクションだった。これはよく調べなかった自分が悪い

  • 一言で言うと「非道い」
    吸血鬼軍団とサーカス団員との戦い。
    いっそ清々しくさえあるスプラッター小説。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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