教室が、ひとりになるまで

  • KADOKAWA (2019年3月1日発売)
3.60
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041077665

作品紹介・あらすじ

★第20回本格ミステリ大賞<小説部門>&第73回日本推理作家協会賞<長編および連作短編集部門>にWノミネート!!★

“最高”のクラスで起きた“最悪”の事件
彼らは何故、『自殺』をしたのか――新世代・青春本格ミステリ!

私立北楓高校で起きた生徒の連続自殺。ひとりは学校のトイレで首を吊り、ふたりは校舎から飛び降りた。
「私は教室で大きな声を出しすぎました。調律される必要があります」という、同じ文言の遺書を認めて。
垣内友弘にとって三人の死は疑いようもなく自殺――のはずだった。白瀬美月の言葉を聞くまでは。
「三人とも自殺なんかじゃない。みんなあいつに殺されたの」
最高のクラスで、何故『自殺』は起きたのか。『犯人』の目的は何なのか。

証明不可能な罪。裁くチャンスは、一度きり。
最も孤独な謎解きの幕がひらく。伏線の狙撃手が贈る、慟哭の本格青春ミステリ!

みんなの感想まとめ

次々と自殺者が出る高校を舞台に、特殊な力が絡む謎が展開される物語。物語は、連続自殺の背後に潜む真実を探る主人公の視点を通じて、スクールカーストやコミュニティの複雑さを描き出します。クラスの中でのすれ違...

感想・レビュー・書評

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  • ◆感想
    『六人の嘘つきな大学生』がかなり面白かったので浅倉さん作品ローリングしようと思いこちらの作品も読了。
    個人的には、『六人の〜』で期待値がはね上がっていた分、落差が大きくて残念。
    もちろん小説だし、フィクションだけれど、同じ校内で立て続けに生徒が亡くなっても、ニュースにならなかったり平気でレクリエーション企画を続行するというのはあまりにもリアリティがなく、"特別な能力"という設定以前の段階で物語に入り込めなかった。
    うーん、残念だ…。

  •  過ぎ去りし我が青春の日々か。「青春ミステリー」が最近のお気に入り。
     主人公が通う高校で三人の生徒が続けて自殺。幼馴染の女子生徒に自殺ではなく、あれは殺人だと告げられる。そして主人公には異能の力が与えられる。他にも三人の力を持つ生徒がいる。犯人も力を持つ者なのか?、それは誰?、そして目的は?

     初読みの作家ですが、非常に面白かった。ミステリーで異能の力とか魔法の類は禁じ手とも言われるが、今作ではそれが上手く使われている。犯人の異能の力(いろいろ制約がある)とは何か。どうやってその力から身を守るのか。

     謎解きよりも、主人公たちの心の葛藤とか闇、あるいは暴走を描いている。最後はダークサイドに堕ちなくて良かった。

  • 途中までは怖いな、というのが先に立っていましたが、最後の方は確かにそうだな、と思えました。
    実際、高校2年のときはクラス全体が嫌い、とまでは行かないにしても一部にスクールカーストの上位と言うかパリピみたいなのがいて、そいつらがどうにもうざったるくて、にも関わらず本作に出てくる『富国強兵ゲーム』みたいなのに巻き込まれて、という感じだったので、最後の方の登場人物たちのすれ違いみたいなのはあってもおかしくないんだなぁと思いました。

  • 284ページ
    1500円
    2026年1月1日〜1月3日

    次々と自殺者が出る高校で、まさかの不思議な力が働いている話。読み進めるごとに、あれ?あの人そうだったっけ?と読み返したり、裏表紙の絵が怖く見えたり…最後まで謎が解けなくて、結末を色々と想像できて楽しかった。

  • 自分を殺してまで調律なんかされたくたくない。
    コミュニティに煩わしく感じるが、寂しがり屋の一人好きな方にオススメです。

    特殊能力を代々受け継がれる高校が舞台。
    その能力を受け継ぐ者は受取人と言われる。
    校内で起きた連続自殺を、後に特殊能力のもった者の犯行とわかる。その能力を無効にさせる為、主人公の垣内らのファンタジーミステリである。
    発端はスクールカーストである。タピオカ屋ののり子さんの話しがまさにその通りにの経緯だ。
    集団行動に馴染めない人、一人行動が好きな人には学校は、違う動物が檻に入れられた空間である。とても共感できる。

    読後、教室が、ひとりなるまで、この題名の後に続く言葉をひとりごちた。


  • 特殊設定で読み進められるか心配だったけど最後まで没入できた。あまり高校生活が楽しくなかった自分からすると、心情にものすごく共感できた。お互いの歩み寄りが大事だと思うが、高校での生きにくさがよくわかる。終盤の学校のプールってそんな構造だっけ?と疑問には思った。

  • 安全ピン
    アコースティックギター
    人を好きになる
    ネクタイの色
    カースト

    なかなかに若くて切ない

    図書館から借りた本

  • 立て続けに自殺者を出した高校を舞台にした学園ミステリー。
    何かの本の後ろで広告を見て気になり、読んでみた。

    校内で代々継承される4つの特殊能力。誰かが何らかの能力を使って自殺に導いたのではと考え、クラスメイトとともに探る主人公。

    犯人は中盤でわかってしまい、犯人の能力が何かと、自殺させる方法が焦点。
    能力の真相は、私には思いつかず(でもこんなことができる力なんて、本当恐ろしい!)、序盤で何か怪しいと思った人は全然関係なく、がっくり…(推理力のなさ)

    学園モノを読むと毎回思うけど、スクールカーストって、怖いし嫌だよなぁ。自分が学生のときは呑気に過ごしていたけど、そんなものあったのかな。すべての学生さんが、穏やかに学生生活を過ごせることを祈る。

    余談。ある主要人物と私の名前が同じで、なんか変にドキドキした。

  • 6人の嘘つきな大学生から知った作家だけど、これが本格ミステリと日本推理作家のW候補になった小説。
    立て続けに3人も自殺する生徒が出る学校には、特殊能力を持つ4人の生徒がいた。主人公垣内もふいにその能力者になったが、発動条件と能力についてバレると失効する。残り3人は誰か、どうやって自殺に見せて殺されたのか、どうやって解き明かしていくのか、その動機、その学校で何が起きているのか。
    トリッキーな内容だったけど、その年代の表に出さない本心、生きづらさに当時読んでたら深く刺さってたかもなと思えた。物語はそこで終わりだが、色んな意味でその後も続くんだよな。
    365冊目読了。

  • 『初期浅倉作品の集大成』

    始まりから衝撃。短期間で同級生が3人も自殺したところから物語は始まる。クラスメイトは悲しみに打ちひしがれるが、4人目の"予告"があったことで事態は急変。事件か、事故か…。主人公が謎解明に奔走する青春学園ミステリーだ。

    この作品の肝となるのが"受取人"の存在。受取人とは秘密裏にこの高校で代々受け継がれる超能力者のこと。なぜ秘密裏かというと、能力の効果と発動条件がバレると受取人の資格を失ってしまうからだ。なお受取人は校内に4人いるという。ファンタジー色が強いと思われるかもしれないが、リアルとうまく融合させて物語を組み立ててある。決して万能ではないこの超能力を駆使して謎を追うことになるのだ。

    実は超能力を用いたミステリーは、浅倉先生のデビュー作である「ノワール・レヴナント」でも描かれている。そして超能力の発動条件や失効条件といった緻密な設定、またその設定の制約を逆手に取った伏線回収は「フラッガーの方程式」のようであり、初期の浅倉作品の集大成とも言える。その後の「六人の嘘つきな大学生」や「俺ではない炎上」の人気ぶりは言うまでもない。

    "教室がひとりになる"の意味がわかった時には、ゾッとすると同時に妙な納得感も覚えた。調律はやりすぎであるが、歪んだ正義感が一線を越えたときに現実でも凄惨な事件が起こるのであろう。疾走感のある青春学園ミステリーが好きな方にはぜひおすすめしたい。

  • 北楓高校2年のA組とB組の2クラスから続々と自殺者が出て‥という設定で始まる。高校生の心理をつかんだ作品と感じるも、共感はできませんでした。でも、読み終えたあとの充足感は清々しいほどでした。

  • 特殊能力×ミステリーって信用ならんって思ってたけどこれは面白かった。分かり合えないもの同士だとしても、分かりたい、仲良くしたいと思うのは悪ではないと思う。彼が最後に人殺しにならなくてよかった。

  • イヤミスが大好きな自分は・・・ラストの「もちろん」、震えてて欲しかった笑

  • 伏線の回収と最後のオチが綺麗で、読後に爽快感がありました!

    内容に関して言えば、本格ミステリーを読みたい人にとっては物足りなく感じると思いますが、青春小説を読みたい人にとっては刺さるのかなと思います!

  • 超能力を絡めた学園ミステリー。
    学校という組織の中での息苦しさ、スクールカーストの上と下。気持ちはわからなくもないけど、解決法が間違っている。最後はほっこりといいたいところだが、4人の生徒は帰ってこない。


    ♪自分ひとりで生きられるほど 力もないし 勇気もないし 人に合わせて生きてゆくほど 素直じゃないし器用じゃないし ♫ 「みちくさ」 新沢としひこ

  • ファンタジーものだったか…伏線もあれど、特殊能力がある前提なので、そこまでのめり込めず残念に思った。

  •  浅倉秋成さんの作品は初めて読んだが、とても面白かった。細かい伏線まで回収していてすごい。垣内がどんどん自殺の真相に迫っていくのがかっこよかった。最初はただのミステリーだと思って読んでいたが、今作はファンタジー要素もあり面白かった。
     
     それにしても壇の能力が「幻影を見せる能力」だったとは…。強すぎる。

     いくらカースト上位者がウザくても、殺人をしてしまうのは常軌を逸している。彼らのことを大切に思う人もいるのに…。本来なら死刑だろうが、私は少し壇や垣内の考えというか、想いに共感してしまう。似ていると言えるかもしれない。

     是非読んでほしい。

  • 浅倉秋成は『失恋覚悟のラウンドアバウト』が面白かったので読んでみた。学園青春物かと思ったら、割とガッツリ「能力」が出てきて学校で起きている連続自殺事件を追うという物語。超常能力が絡んでの推理パートは新鮮で面白かった。登場人物達に漂う事件から来るものを越えた、ティーンエイジャーが社会に感じるような閉塞感や緊張感もあまり学園もので見ないもので楽しく読めたな。どことなく話に関わる全員が突き放されているようなドライな話だったけど、最後に主人公が事件解決の報酬とばかりに自身の近くにある希望を掴めたようなエンドは好き。
    まあでも、ちょっと淡々としすぎでるかな。エモーショナルに迫ってくるような部分がもっと欲しい。

  • 人は1人では生きていけないのか、無理矢理にでも手を繋がなければ生きていけないのか。
    上が作られているのか下の勝手な妄想か。
    あまり語られなかった人物達の伏線部分で人間味が増していく。能力という非現実的な話の流れからくると本の中だけの話じゃないと、感じさせられた。
    檀 優里の能力について小早川燈花を除いた3人の具体的な方法は綴られていなかったが、3人が誰かの自殺を止めようとし、結果的に落下してしまった。と私は考えた。
    それだけ聞くと簡潔に"いい人"となるが、小早川燈花の
    遺書からは表面上だけのそれだったと感じた。
    八重樫は下が自分たちを避けているという意見だったが、そこだけ聞けば上の言い分があまりに簡潔すぎると悪く聞こえる。だが"言わなければ伝わらない"それは
    "上の存在"であった小早川燈花にも言えるのではと考えると上は上で大変なのかと、感じさせられる。

    断定的な意見は言えない性格だが、
    『苦悩に、きっと優劣などないのだ。』
    この部分は誰が聞いても頷けるのではないだろうか。

  • この作者2冊目。予備知識ゼロで読みはじめ。まさかの、特殊能力モノ。学校の敷地内でのみ発動する不思議な力。ミステリー×ファンタジー。多少面食らったものの、先が気になり、あっという間に読み終わってしまった。というか、寝る間を惜しんで読んでしまった。

    まさか、高校生が3人も殺害(幻影を見せる特殊能力を使って)するなんて。その犯人のことは警察に突き出せないので、自分たちで処刑するしかない、と思い至り同じく高校生が殺害しようとするなんて。かなりショッキングな内容ではありました。
    でも、主人公の考え方にはとても共感できる。ひとりでもいいかも言いながら、本心ではひとりはさびしい。仲良しコミュニティにうんざりしつつ、付き合って時間を過ごしてしまう。うんざりの元凶者が死んで(いなくなって)しまえばいいのにと思ってはいても、実際に殺してしまうのはいけない、と思っている。

    大人になった今は、付き合うコミュニティは自分で選んで決めているし、嫌な人からはそっと離れればいいと知っている。
    でも、学校という環境の中で、それができる人、できると知っている人は、少ないのかも知れない。

    各章のタイトルが、独特で、小難しくて、意味ありげで、いろいろ考えさせられた。

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著者プロフィール

1989年生まれ、小説家。関東在住。第十三回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』で推理作家協会賞の長編部門と本格ミステリ大賞の候補作に選出。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』『六人の嘘つきな大学生』など。

「2023年 『六人の嘘つきな大学生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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