受難 (角川文庫)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041077689

作品紹介・あらすじ

韓国で起きた大型フェリー沈没事故と、別の事故で溺死しips細胞で再生された少女。ふたつの事象をつなぐ真実と、闇に隠された国家陰謀とは。圧倒的スケールで描く、衝撃のサスペンス巨編。

感想・レビュー・書評

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  • セウォル号 救助されなかったたくさんの命を思い出す。関連する記事を目にしなくなって、そんなこともあったと「思い出す」自分にちょっとガッカリ。
    お金と技術で蘇った少女。自分の出自を確信したタイミングは、はっきりわからなかったけれど、辛かっただろうと思う。何も知らずに楽しんでいられたら… 良かった?……

  • iPS細胞と3Dプリンターを使った細胞工学で人体のレプリカを作って、蘇生させるというSF設定は措くとしても、'14年のセウォル号沈没事故を下敷きにしたストーリーは、そっち方面から抗議が来なかったのかしらと、要らぬ心配をする程にそのまんま。ヒロインの春花(はるか)が、自分の父親が多数の乗客を見殺しにした《世月号》のオーナーであり、彼の財力とエゴで自分だけ蘇生したという事実を知った時の苦悩は如何ばかりか。結局、父親を抹殺し、自分も死を選ぶという選択をしてしまったことが、余りに哀しい。

  • 韓国、日本を舞台に個性的な人々が織り成す物語。登場人物が生き生きしていてつい読み込んでしまう。SFチックなサスペンス。

  • 韓国で、細胞工学の治療院を経営する津村の元に、

    溺死して冷凍保存された少女の遺体が運ばれてきた。

    どんなに莫大なお金がかかろうと、

    この子をよみがえらせてほしいという以来だった。


    津村は、ips細胞と3Dプリンターを駆使して

    少女のレプリカを作ることに成功。


    高校生の彼女は、様々な記憶を呼び覚ましながら、

    自分が命を落とした事故の真相を探っていく。。。




    2014年、韓国で、大型旅客フェリー「セウォル号」が沈没した。

    この小説は、実際に起こった水難事故をモチーフに描かれている。



    3Dプリンターで人間を再生させる?!という、

    あり得なさそうで、あり得そうな?そんな物語でした。

  • 2020.10.5-332

  • いろいろなものがたくさん詰まった作品である。そして今読むべき本である。

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著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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