響野怪談 (角川ホラー文庫)

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本棚登録 : 186
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041077764

作品紹介・あらすじ

響野家の末っ子・春希は怖がりなのに霊感が強く、ヒトではないものたちを呼び寄せてしまう。
留守番中を狙ったようにかかってくる電話。
何度捨てても家の前に現れるスニーカー。
山小屋で出会った少女が寝言を聞かれるのを嫌がる理由……。
些細だった怪異は徐々にエスカレートし、春希だけでなく、彼を守ろうとする父や兄たちをもおびやかしていく。

『記憶屋』著者が日常と異界の狭間へと誘う、ノスタルジック・ホラー!

感想・レビュー・書評

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  • 響家の末っ子春希は怖がりなのに霊感が強くヒトではないものを呼び寄せてしまうが...実話怪談風ホラー短編集
    兄については割りと早めにわかってしまうのでもう少しひっぱってもいいかなとも思う
    ホラーではよくあるモチーフもたびたび登場する
    特に『顔を覆い隠ししゃがみこむもの』ないもの がよい
    また最初と最後の話が繋がっており、繰り返しの不気味さがよく出ていて不穏なオチだけど好きに想像(妄想)もできて良いかも...
    ホラーだけど意地悪な人とか嫌な人がほとんどでてこない
    日常の描写も読みやすくてキャラ立ちもしていていい
    高橋葉介先生のホラー短編的な雰囲気がある
    シリーズでぜひ読みたい

  • 本屋の新刊棚で、表紙とあらすじに惹かれて購入。
    響野兄弟の末っ子の春希くんを筆頭に、お兄さんたちとお父さんのキャラがとても良い。とにかく怪異に好かれる春希くんや、クールなお兄さん、ザ長男という感じのお兄さん、怪異方面で助けてくれるミステリアスなお兄さん、ここぞというところで現れて良いところを持って行くお父さん笑
    連作短編でキャラクター性がはっきりしているので、するする読める。そしてするする読んでいたら、たまにハッとするほど怖い怪談が出てきてビックリする。というか、一発目からちょっと怖かった。じわっと怖い余韻が良い。
    途中から出てくるサブキャラクターの怪異(?)含めて登場人物みんな良く、好きな空気感の怪異なので、ぜひ続編が読みたい。

  • 短めのエピソードが折り重なって、次第に主人公や身近な存在の様子が明らかになっていく。でも全ては明かされない。謎を残したまま。

    主人公これは難儀だな、苦労しそうだな……でも見守る誰かの存在が明らかになって、はっきり守護するモノも登場して、一安心…いやこれで良いのか? 感もありつつ、心強く感じていたら終わり方……!!!

    ぞくっとするエピソードの連続なのだけど、主人公とその周辺のキャラクターが全員魅力的でやり取りを見ているのが楽しかった。
    続編は出ないんだろうか。読みたい。

  • この何とも言えないあやふやま感覚
    染み込んできますね(笑)
    これって、続編あるのかしら?
    あったら絶対に読む!

  • 末っ子春希くんが素直でかわいい。兄さんたちやお父さんとのやりとりもほっこりする。そしてお話はぞわっとする。冬理兄さんとの交流大好きで春希と一緒に何度もホッとさせられたけど、最後、え…?という絶望感。

  • 以前購入したまま、読まずに積読になっていたところ、そろそろ読書を再開しようと引っ張り出して完読。これを買った時の自分の目に狂いはなかった。ホラーショートショートでサクサク読めたし、なによりこのジワジワと侵食するような後味の悪いホラーなストーリが非常に面白かった。文体は今風なのに、どこか懐かしさを感じる不思議な話。最後に至っては春希はどーなっちゃうの??って思うこと必至だ。最後に。 〝無限ループって、怖くね?〟

  • 響野家の末っ子・春希がいろいろな不思議に遭遇する怪談集。
    春希は素直で可愛い。怖がりなのに霊感が強いというか、いろいろなものを引き寄せてしまう。
    でも兄たちが守ってくれるから大丈夫。
    最後の話がちょっと不穏だけれども。
    あとお父さんと兄たちのキャラクターがとても良い。

  • 末っ子春希の周りでおきる怪異。お兄ちゃんたちや犬(?)のシロが守ってくれているのが良い。怪談だけど、家族のほほえましい話に思えるのが不思議。

  • 【収録作品】電話/目が覚めると Ⅰ/目が覚めると Ⅱ/目が覚めると Ⅲ/図書室、あるいは話してはいけない話/靴/おばあちゃん/ないもの/引っ越し/ひなあられ/残業/猫屋敷/おばあちゃん・続/秋也兄さんはときどき消える/寝言に返事をしてはいけない/足、あるいはシャワー室の怪/蓮の池/ついている/廃墟探索/再会/訪問者/お礼/布団/シロ/シロ2/番犬/首がない/エレベーター/後ろ姿/紫煙/指定席/父子の会話/再訪

  • 良くも悪くも異形のものたちを引き寄せてしまう少年・響野春希の日常をゆるく綴った連作ホラー。もちろんホラーだしいろいろと怖い事象はいっぱい起こるのですが。春希と父や兄たちの家族の交流が穏やかで温かいせいか、さほど恐怖は感じません。かなりゆったりとしたホラー、という感じ。
    「シロ」のシリーズがいいなあ。可愛いじゃん。もちろん扱いを間違えてしまえば恐ろしいのだろうけれど。いいよねこういうのは。
    怖いと思ったのは「寝言に返事をしてはいけない」。この言葉は聞いたことあるけれど。え、この寝言って……! 本当にどうなってしまうのか、考えるとどんどん恐ろしくなりました。

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著者プロフィール

1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年、第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は、シリーズ累計35万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に『SHELTER/CAGE』『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『301号室の聖者』『世界の終わりと始まりの不完全な処遇』『ただし、無音に限り』『響野怪談』がある。

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