- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041077870
作品紹介・あらすじ
見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放しになっている犯罪者たちにスイッチを埋め込む保だが、それは想像を超え、犯罪者が自らの肉体を傷つける破滅のスイッチへと化してゆく――。「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ始まりの事件を保目線で描く約束のスピンオフ長編!
感想・レビュー・書評
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『♪トンでもねえうまさだぜ、信州ポーク♪』…懐かしい響き!響きと言っても読んだだけやけど(^^;;
(藤堂比奈子さんの着メロ)
藤堂比奈子シリーズのスピンオフ作品。これが最後かな。はじめが『ON』で、最後が、『OFF』。野比先生の話。
少女の事件がキッカケに、更に早坂先生に誘導されながら…
早坂先生…サイコパスとか精神的なのは、見た目は分からんから怖いな〜
野比先生は、早坂先生にのせられただけで、主犯ではないけど、本人にとっては自分にしかできない事やったんやから、辛いわな。
もう少し早く、比奈子ちゃんに会っていたら…
過去は、変えられないので、これからは償っていくしかないし…
悲しみ倍速や〜(T . T)
蛍光灯ベビーというのもキツイ。文言も含めて。
親が赤ちゃんに構わず放置した場合などに、赤ちゃんが蛍光灯をぼんやりと見つめて…サイレントベビーとも呼ばれて…何かしんどい(T . T)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内藤了『OFF 猟奇犯罪分析官・中島保』角川ホラー文庫。
『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズのスピンオフ。かなり期待していたが、無難なストーリーに拍子抜け。
殺人者の脳に埋め込まれた殺人への渇望を抑止するスイッチを開発し、殺人者に自らを傷付け、破滅に向かわせた中島保。本作では『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズの第1作『ON』の直前の経緯を描いているので『OFF』ということになるのだろう。
中島保については、シリーズの中で充分に語り尽くされているので、今さら感は否めない。出来れば、全く違うエピソードを描いてもらいたかった。
本体価格680円
★★★★ -
スピンオフ作品。
野比先生のことが知れて、よかったです。 -
野比先生の始まりの話
残酷ではあるが復讐する方法としては凄すぎる。
懐かしいキャラも出てきて良かった。
あの場面は視点を変えるとこんな感じだったのかと読みながら納得。
怖くてなかなか読めなくてずっと積読していたのだが、
意を決して読むも止まらなくて1日で読み終えた。
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ONの事件の起こるきっかけとなる保目線のスピンオフ。なんだか切ないなぁ。
改めて読むと、比奈子ちゃんと接してる時間ってこれほど多くはなかったんですね。 -
野比先生のスピンオフ。
最初のONから、こーつながるのかと。
あまりにも辛く酷い描写が続くので読むのが辛かった。
野比先生の葛藤が本作でとてもよく書かれており、切なかった。
自分の身内がもしもあんな風に殺されたら、犯人には同じ目にあって償って地獄を見て欲しいと思うだろうな。 -
スイッチを押すもの、のび先生こと中島保について書かれている。猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズのスピンオフである。
ONから始まったこのシリーズもOFFで終わるのだろうか?
シリーズを読んでいれば、概ね内容は理解していると思うのだが、どこにスポットを当てるのか興味深い。
早坂院長の犯罪者への思いは、気持ちはわからないでもない。壬生が言った言葉も響く。綺麗事ではないが、理由はどうであれ、やはり人を殺めることはあってはならない。それでは犯罪者と同じである。そして、仕返しは何も産まないと思うのである。むしろ悲しみや怒りや絶望を味わうことになると思うのである。
のび先生の葛藤が上手く表現されている。比奈子との初対面の際には野比のび太のようなドジブリも描かれており、微笑んでしまった。 -
これで、本編スピンオフすべて読み切ってしまった。
寂しい。。
1作目の事件を中島保主観で書いた話で、野比先生の繊細な性格がよくわかる。
東海林刑事のスピンオフも読んでみたいなあ。 -
藤堂比奈子シリーズのスピンオフ作品で、シリーズ第1巻『ON』を中島先生視点で語った話。
『ON』を読んだときは「スイッチ」があまりにSFチックでいまいち納得できなかったが、この作品を読むとそれは置いておいて中島先生の葛藤が切なく胸にせまる。
シリーズは読むのを中断しているが、また読みたくなった。 -
仲間がたくさんいて人を集める気質のある比奈子と、ずっと一人だった野比先生の対比がえぐい。
犯罪者の過去とか背景を思いやる野比先生のそれも大概だと思うとやりきれない。
紆余曲折あって最後にはひとつの団円に辿り着くことが分かった上で読めたのが救いでした。