プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション

制作 : 高須 正和  高口 康太 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 73
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041078419

作品紹介・あらすじ

「まず、手を動かす」が時代を制した。

現代は「プロトタイプ」、頭でっかちに計画を立てるよりも、手を動かして試作品を作る。
まずは手を動かす人や企業が勝利する時代となった。
そして、先進国か新興国かを問わず、プロトタイプ駆動によるイノベーションを次々と生み出す場、
「プロトタイプ・シティ」が誕生し、力を持つことになった。

その代表例が、近年、急速に一般からも注目を集めた中国の都市・深センである。
ではなぜ、深センは世界の耳目を集め続けるプロトタイプシティに変われたのか?
また、コロナを経て、シリコンバレー、深センの次にくるメガシティ、準メガシティは一体どこか? その条件は?
そして、日本からプロトタイプシティは生まれるのか?
我々一人ひとりは、プロトタイプシティ時代にどう対応すればいいのか?
深センイノベーションを知り尽くした識者・経営者が集結し、徹底開示する!


【目次】

まえがき (高須正和)

第一章 プロトタイプシティの時代  (高須正和)

第二章 中国イノベーションと「安全な公園」 (澤田翔)

第三章 「ハードウェアの聖地」深センの秘密 (藤岡淳・高口康太)

第四章 次のプロトタイプシティ(伊藤亜聖・山形浩生・高口康太)

第五章 プロトタイプシティ時代の戦い方 (ナオミ・ウー・Goroman・高口康太)

あとがき

感想・レビュー・書評

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  • 中国の深圳について色々知ることができた
    思ったよりも読みやすかった

  • 中国深センを中心に、今のビジネスを考察している本
    深センには多くの日本企業が進出している
    が、なぜ日本企業は変化していると言い難いのか?
    知りたいな〜

  • 色んな人がそれぞれ、深センのすごさについて語った文章・対談を集めたもので重複が多かったり全般に読みにくい。

    ・伊藤穰一は、二〇一四年のTEDで「革新的になりたいなら、ナウイストになろう」というテーマで講演した。インターネットにより、社会は複雑で予測不可能になった。予測不可能だから、計画を立てるコストはどんどん上がっているにもかかわらず、計画そのものの有効性は下がっている。そのような時代に対応するために、計画でなく、手を動かし、コミュニティを作りながら進むことが大事だと説く。彼は「今に集中して手を動かすことが最も大事。未来予測家でなく実践しよう、フューチャーリストでなくナウイストになろう」と結論づけている。

  • 深圳を中心とする珠江デルタ地帯が「世界の工場」というローコストのものづくりの現場であるという認識は、すでに古いものになりつつある。

    このエリアが様々な新しいタイプの製品のプロトタイプを小ロットでスピーディーに生産し、マーケットへと送り出す、プロトタイプシティになっているということを、当事者の方々の声を交えて紹介してくれている本。

    製造だけではなく開発の段階に踏み込むことで、起業を志す多くの人のメッカになっているというのは、重要なポイントであると思う。

    さらに本書では、その背景にある知財に対する考え方、ものづくりの基盤である製造業とイノベーションの関係性などについても紹介してくれているとことが、興味深い。

    たとえば知財については、特許で囲い込むのではなく、自社の開発した回路を使ったデバイスと相性の良いデバイスを認証したりリストとしてユーザーに提供することで、自社のデバイスの市場における地位を守るサポーターを増やすなど、これまでの知財対策とは異なる、様々な新しい発想が生まれている。

    また、製造業との関わりにおいても、深圳と日本の状況は大きく差が開いてきているように感じた。日本の町工場が高い技術を持ち、ものづくりのポテンシャルが高いと言われるが、それらの素地を生かす高い技術と商品開発力を持った起業家の集団がいなければ、下請けとしての地位でしかない。

    デバイスをつくるだけで大きな市場を作り出すことができる時代ではなく、それらをソフトウェアと連携させて新しいサービスを生む必要があるが、日本ではものづくりの技術の高さだけを誇り、それらを基にソフト、ハードの連携した商品とサービスを生み出す層が弱いように感じる。

    逆に言うと、日本にも素地はあるのであるから、日本においても深圳のようなイノベーションの拠点を生み出すことは決して不可能ではないと思う。

    そういった意味で、世界の先端との距離を感じるとともに、希望も与えてくれる本だった。

  • なぜ深圳なのか?という説明に期待したが、そこはまだはっきりとしていないのかな?

    街の二重構造性(中心地と郊外の関係)、戸籍の得やすさ(中国は戸籍変更がかなり難しい)等、面白い点もあったが、後はどこにでもあるような内容。

  • 中国の深圳がどのように発展していったのかを知りたくて、この本を読み始めた

    頭でっかちな計画を立てるよりも、手を動かしていく中で正解を探していくプロトタイプ駆動。そのプロトタイプ駆動をより正確に行うために必要なコミュニティが、新興国などの新たな都市に芽生えている。プロトタイプ駆動とその実践の場、すなわちプロトタイプシティの新たな時代が始まっている

    まず世界経済はこの30年間で大きく成長した。アメリカのGDPは1990年の6兆ドルから、2017年には19.3兆ドルと3倍強にまで成長しているのに対し、日本のGDPは3.13兆ドルから4.87兆ドルへと1.5倍にしか増えておらず、中国やベトナムは30倍の成長を遂げている。

    その中でも外資系企業の工場から始まった深圳という街は、たった40年間で大きく進歩し、今ではイノベーションを生み出す、テクノロジーの最先端を行く街へと進化している。

    日本のような連続的価値創造のビジネスではなく、非連続的価値創造のビジネスを行う、小産小死型で、計画を深く練ってリスクを回避するよりも、まずは手を動かして、市場にサービスをリリースし、改善点があれば後から手を加えていく。このやり方で成長を続けた。
    他にも深圳にはスタートアップの企業が物づくりをしやすい環境が整っていて、小ロットからの発注が、他よりも安くできたり、様々な関連企業が集結しているため、スピーディーにアイデアを形にできるという点が強みであることが分かった。

    今後もドローンなどの技術で先頭を走ることになるであろう深圳に、注目していきたいと思った。

  • ナナメ読み。概説が主。

  • 自著で、「メイカーズのエコシステム」から5年経っていろいろアップデートされている。

    個人的に「メイカーズのエコシステム」との間で順位や優劣はつけられないのだけど、同人誌&現場ルポ的な「メイカーズのエコシステム」に対して、「プロトタイプシティ」はプロ編集者の高口さんを中心に、ライブ感を残したままうまく体系化・抽象化に成功しているように思う。

    僕としても、「高口さんがまとめるに足る本を作る」というのが一つのテーマで、全体としてバンドっぽいデキになったとおもう。

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著者プロフィール

1974年生まれ。IoT開発ボードの開発・輸入販売を行っている株式会社スイッチサイエンスの事業開発担当。深センをベースに39都市107回のメイカー向けイベントに参加しているほか、深セン、シンガポール、上海等では運営をサポート。ニコ技深センコミュニティの共同発起人として、藤岡淳一と共に日本と世界のメイカームーブメントを繋げる活動をしている。早稲田大学ビジネススクール非常勤講師。著書に『メイカーズのエコシステム』(インプレスR&D、2016年)。訳書に『ハードウェアハッカー』(技術評論社、2018年)。

「2020年 『プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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