まどわされない思考 非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために
- KADOKAWA (2020年3月28日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041078433
作品紹介・あらすじ
人間を他の動物と分けるものは、「思考力」だ。何が正しく、何が嘘かを見抜き、判断を下す。──はずなのだが、実際は人間は情報を読み間違い、だまされ、偏見や無知によって、誤った判断を下しがちだ。
なぜこのようなことが起こるのか?
物理学者でガン研究者、科学ジャーナリストとして、あらゆる種類の間違った判断を見てきた著者が、旧ソ連から中国、アメリカ、オーストラリア、イギリス、アフリカなど全世界の実例を挙げながら、まどわされずに思考するために何に気をつければいいのかを説く。
読むうちに、頭がクリアになり、世界がくっきり見えてくる。
感想・レビュー・書評
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読み応えのある、分厚い本でしたー(笑)
自分で考える重要性がよくわかりました。
疑う!って大切なんですね。
「ん?本当に?」と、考える癖をつけたいですねー。
ぜひぜひ、読んでみてください。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エセ科学やフェイクニュースに惑わされずに自分で考えるにはどうすれば良いか?
最近の事件を多く題材に取り上げ、それをもとに必要な思考の基礎を教えてくれた。 -
人間を他の動物と分けるものは、「思考力」だ。何が正しく、何が嘘かを見抜き、判断を下す。──はずなのだが、実際は人間は情報を読み間違い、だまされ、偏見や無知によって、誤った判断を下しがちだ。なぜこのようなことが起こるのか?物理学者でガン研究者、科学ジャーナリストとして、あらゆる種類の間違った判断を見てきた著者が、旧ソ連から中国、アメリカ、オーストラリア、イギリス、アフリカなど全世界の実例を挙げながら、まどわされずに思考するために何に気をつければいいのかを説く。読むうちに、頭がクリアになり、世界がくっきり見えてくる。
実例を用いながらそれぞれの誤謬や誤った思考回路について分かりやすい解説で、分厚いけれど読みやすい。反ワクチン派や代替医療のくだりは仕事柄、読んでいてすごくスカッとしました。あと前世の話とか超能力とかも一切信じていない人間なので、ばっさり斬り捨てられてるのは小気味よい。何事もエビデンス・反証をもって正しいと認識することを心掛けたいものです。 -
心理学の講義でも出てくる事例だったり言葉が多く読みやすかった。ただ、なるほど!と思っても全てを覚えていられない程沢山の濃い内容で、定期的に読み返さないと思考が惑わされている事に気が付かなさそうです。
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読了
1回目 2021.2.12 -
霊能者や占い師の手口、メディアの情報操作、科学者でさえ陥ってしまう思考の罠など、世の中に紛れている嘘や勘違いを見抜く力を養える一冊。
批判的思考がなぜ必要なのかが知りたい人は是非一読する価値はあると思う。 -
この本は,批判的と言いますか,なぜ分析的思考が求められるのか,必要なのかを,実例を織り交ぜてまとめられた本です.ちょっと量が多いのですが,分析的に考えるには,どのようなアプローチがあるかが述べられています.
人は誰でも,何かを信じようとする(信じたがる)ところがあると思います.
その中で,あえて疑いをもって,分析的に考える事を始めるには,この本は一つの道しるべだと思います. -
原題は「不合理なサル」
科学は暫定的な説明でありながらも反証可能性を前提にエビデンスの積み上げ濃度が今時点の「確からしさ」の根拠となる、というポパーそのまんまの立場。
それ自体は新書レベルの結論だが、紹介事例が多くそこが面白いところ。惑わされない事への対処の実行性は一般人にはとても難しいので星減点(笑)
結局、みんな見たいように世界を切り取る。
創造説(デザイン論)、タバコ、気候変動について、いずれも疑う余地のない圧倒的なエビデンスの積み上げがあるから、とのことだ。エビデンスに心許ないアンチ論を対立論のように扱うのは間違ったバランス感といってる。一般人には判断がつかないから、幾ら著者が確固たるエビデンスがあると言ってもほんとかよ?となる。
代替医療やワクチン拒否なんかは流石に疑似科学な気がするが、温暖化やタバコの因果関係については本当にそんなに圧倒的な対比構造なのだろうか?
科学者共同体の社会学や政治的な利権が影響していることは本当にないのか?
進化論に至ってはコンピュターシミュレーション以外は本来の意味での再現性、反復性は目にできないので、つまるところ魅力的、オッカムの刃的な大いなる仮説ではないのか、とお決まりの反論もしたくなる。基礎づけの観点からは創造説と立ち位置さほどかわらんくない?ってかんじ。喫煙のガンへの因果性て本当に確固と証明されたの?相関性じゃなくて。。一千人あたり喫煙が原因で発癌するのは何人なんだろ?
全編通してさまざまな「誤謬」が紹介されているが、科学的エビデンスの有無については凄く著者は信頼してるんだがそれは何処から来る信念なのかなあ。そんな確固たる再現性があるなら懐疑論なんか生じないのではないのかなあ。解釈というか見方の趨勢が優勢みたいな世界なのか?
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ハンス・ロスリングの「FACTFULNESS」に近い内容に思った。内容、事例紹介が多く、読み応えがある。