- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041079287
作品紹介・あらすじ
資本金15億の「東和油脂」経理部に勤める朝倉哲也は、上司の信頼が厚く、控え目で真面目な男。しかし、それは彼の壮大な野望を隠すための仮面に過ぎなかった――。浅黒く整った顔に人なつっこい瞳、鍛え上げた肉体を武器に、夜ごと特殊技能の習得と情報収集に励む朝倉。彼は私利を貪る上役たちに成り代わって会社を我が物にできるか。東京オリンピック直前の熱気あふれる東京を舞台にした、ハードボイルドアクション開幕!
感想・レビュー・書評
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R2.11.2 読了。
巨大企業に一人で挑む昭和のハードボイルドアクション小説。「強烈な破壊力を秘めた銃器、圧倒的に速い車、それらは力のシンボルであり、力への憧憬だ。しかし、それだけのことではない。素晴らしいメカニズム、精巧な機械は現代の宗教なのだ。」
巻末にライフル銃から放たれた弾丸の行方が気になる。
下巻も気合で読み進めたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大藪春彦『蘇える金狼 野望篇』角川文庫。
言わずと知れたハードボイルド・アクション小説の金字塔。大分前に既読であるのだが、この度角川文庫から復刊されたのを機会に再読。
昭和の高度経済成長期の雰囲気と時代を感じる表現は今読むと何故か新鮮さを感じる。
東和油脂 経理部に勤務する朝倉哲也は壮大な野望を実現するために、会社では大人しい羊の姿を演じていた……
冷静に読み返してみると、朝倉哲也という人物は今で言うところのサイコパスなのであろう。自身が勤務する会社の社長や役員らの目に余る腐敗ぶりを知るや、会社を我が物にしようと肉体を鍛え上げ、活動資金を不法に調達し、目的達成のためにヤクザやその関係者を虫けらの如く殺害するという凄まじいまでの冷徹さ。
刊行当時としては、かなりハードな作品として受け入られたのだろう。
さて、次は『完結篇』だ。
本体価格880円
★★★★ -
映画とは違い中味の濃い小説でした。
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913/オ
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中学でお小遣いで買って読んだのを覚えてます。
未だに読みたくなる作品。ハードボイルドな主人公の所作や考えを明確に文で表現しているので読んでて楽しいです。
ストーリーも凝ってて学生時代何度も読み返しました。好きな作品です。 -
読んだと言っても旧版で。
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野望と完結はセット!
面白いです。半世紀前の作品なので道具やセキュリティに関するものは少し古いかもしれないけど朝倉哲也の存在感は時を越えている。
おそらく現代であってもうまくやり通すんだろうなぁと思わせる。
ハラハラドキドキのハードボイルド。 -
3.2