魔物 新装版 (下) (角川文庫)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041079485

作品紹介・あらすじ

イコンに描かれていた「カシアン」は聖人に列せられながらも、心に強い憎しみを抱えた人間にとりついて、欲望を満たす力を与える魔物であるという。その伝説ゆえ長きにわたって封じられていたのだ。超人的な力を発揮して逃走を続けるロシア人との奇妙な符号に気づいた大塚は、命をかけて真実を突き止めるため、心の奥底に澱んでいた過去の傷と対峙しようと決意する。向かった先は東京――憎しみが渦巻く魔物の理想郷だった。

感想・レビュー・書評

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  • オカルトサスペンス

  • 「ロシアの犯罪者が上陸して捜査官と対峙…日本の犯罪組織も蠢き…」という事件モノ、アクションという本作なのだが…実はその底流に「現代の寓話」とでもいうようなモノが横たわっていると思う。「100年前のシベリアの小さな町」と「現代の日本」との「違い」は何だろうか?凄く考えさせられる一面も在った。

    事件モノ、アクションという筋に、ホラーやSFのような要素を巧みに組み入れて、独特なファンタジーの世界を創り上げるというのは、この作者の得意なモノという感じだが…面白い!!

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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