毒よりもなお

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 205
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041079621

作品紹介・あらすじ

連続殺人犯「首絞めヒロ」は、本当に私の知っている「ヒロアキ」なの?―― カウンセラーの美谷千尋は、自殺願望のある高校生奈央から〈首絞めヒロの芝居小屋〉という自殺サイトの存在を知らされる。犯罪の匂いを感じた千尋は、そのサイトの管理人が8年前に故郷の山口で知り合った「ヒロアキ」ではないかと疑い始める。千尋によって徐々に明らかにされていくヒロアキの恐ろしくも哀しい過去。ヒロアキはなぜ連続殺人犯になってしまったのか。千尋は奈央の命を救うことはできるのか? 千尋とヒロアキの間の8年間が物語るものとは? 衝撃のダークミステリ誕生!

感想・レビュー・書評

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  • 見事に騙され、最初は悔しくて今まで読んだ部分はいったいなんだったんだってなったけど、作者の術中に完璧にハマってしまったってことですよね。うん。認める。まあおもしろかった。中2っぽさはあるけどね。

  •  練馬の図書館で出張カウンセラーをしている美谷千尋(みたにちひろ)はある日、女子高生である今道奈央と話す。彼女には自殺願望があり、苦しまずに死ねる方法を知っているという〈首絞めヒロ〉のウェブサイトにアクセスしていた。千尋はそのサイトに掲載されていた「青天井の遊歩道」というタイトルの小説を見て愕然とする。〈首絞めヒロ〉とは、自分にとって“患者”第1号だった間宮ヒロアキが書いていた小説だったのだ。

     途中まではグイグイ読み進んだが、最後で失速。カウンセラーにしては行動があまりにもおかしいというか、問題ありすぎでは?とあまり好感ももてなかったので、そういうことかと納得は納得。ただなんだろう、種明かしがスマートでないというか、わかりづらい。こういうことなんだろうなとニュアンスはわかるけど、もうすこしわかりやすく書いてほしかった。

  • なんとも宙ぶらりんな読後感。

    256Pまではテンポの良い面白さで一気に読める。

    猟奇的な犯行を繰り返す「ヒロアキ」は自殺サイト<首絞めヒロの芝居小屋>の管理人「ヒロ」と同一人物なのか、そしてその人物とカウンセラー千尋の結末はどうなるのか、凄く気になってページを捲る手が止まらない。

    しかし残り50Pからは全く想像の範疇にない怒涛の展開が待っていて思考が振り回され、それまで読んで理解した部分が全て覆される。

    かなり狙い過ぎた感があり、一度読んだだけでは理解出来ない。

    ストレートに進んだままのラストの風景も見てみたかった。

  • そのまま普通に進んでほしかった。

  • ヒロアキと千尋の関係。幼い頃から父親の首への執着により精神のバランスを崩す。良心と邪心を今も戦い続ける。

  • 連続殺人犯「首絞めヒロ」が自分の知っている人物ではないかと疑うカウンセラーの千尋。過去の思いと事件の真相を追う。いろいろと伏線をもあったりするのだけれ、とにかくこんがらがって非常に分かりづらかったし、あまり驚かなかった。私には合わないな。

  • 終盤までオモシロイと思って読んだが、ラストは謎な終わり方だった。
    実際に起こった事件を背景に物語が進む。
    さらに実在するバンドに言及する箇所がけっこう多いが、それも評価に影響がある。架空のバンドでも良かったんでは。

  • 接近までは、おもしろくて読む手を止めるのが難しいほど、面白く読み進めた。
    首絞めヒロからのメッセージで、分からなくなった。
    その後は、なんとも意外な展開に。
    そして、希世乃のヒロ、千尋に対する感情は何度読んでも理解し難かった。


    傷を抱えて生きる、その道しかなかった若者が共鳴したのか?
    あとがきはなかなか考えさせられる内容だった。

    いつか、心身が健やかな時に、参考文献を読んでみたい。理解できなくとも、知ることは大切だと思うから。

  • 残り数十ページで少しガッカリした。

  • 私はすごく面白かった。 実際にあった事件を題材に、ということだったので読み終えた後調べてみましたが、かなりしっかりとその情景が描かれていました。 結末を知った上で、もう一度読み返して見たい小説です。

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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