うちの父が運転をやめません

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  • KADOKAWA (2020年2月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784041079706

作品紹介・あらすじ

「また高齢ドライバーの事故かよ」。猪狩雅志はテレビニュースに目を向けた。そして気づく。「78歳っていえば......」。雅志の父親も同じ歳になるのだ。「うちの親父に限って」とは思うものの、妻の歩美と話しているうちに不安になってきた。それもあって夏に息子の息吹と帰省したとき、父親に運転をやめるよう説得を試みるが、あえなも不首尾に。通販の利用や都会暮らしのトライアル、様々な提案をするがいずれも失敗。そのうち、雅志自身も自分の将来が気になり出して......。果たして父は運転をやめるのか、雅志の出した答えとは?心温まる家族小説!

みんなの感想まとめ

家族の絆と高齢者の運転問題をテーマにした物語は、現代社会の多様な視点を通じて、私たちの生き方を問いかけます。主人公が父親の運転免許返納を巡る葛藤を描く中で、地方の過疎化や高齢化、子育てや仕事の意味につ...

感想・レビュー・書評

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  • 良書確定。

    地方少子高齢化、東京一極集中、地方過疎化、限界集落、

    そして、高齢ドライバーによる危険運転、悲しい事故。

    様々な立場の人間の想いに触れる事で、気づかされる事がたくさんあった。

    現実、難しい問題だと思うが住民が支え合う新たなヒント、地方創生に向けた新たな価値観も詰まっていて、ホッコリした。

    最後の展開が凄く良かった。

  • 久々の垣谷さん作品でした


    やはり読みやすいタッチで
    すぐに読めます(^^)


    今回は父親の免許返納を説得する話かなと
    読み始めましたが

    それよりも中高年の生き様に
    フィーチャーされていました


    思春期の子育てのこと、
    仕事のやりがいのこと、
    田舎の不便な生活のこと、

    自分のこれからの生き方など
    考えされられますね


    私が今ちょうど子育て中で
    子供の将来のこととか、、、


    息子の
    「先生や母さんの言う将来って
    いったいいつのことなんだろう」
    っていう言葉は確かにと思いました。


    いつも未来のために
    努力したり、我慢したりしてますよね

    悪いことではないんだけど、、、


    私自身も
    子どものため、老後のためと
    将来に備えて暮らしてきたけど
    今もきちんと楽しみながら生きないと
    なんか、もったいないですよね



    にしても
    共働きで奥さんの収入も安定していて
    田舎に立派な実家もあって
    両親も健在で
    新しい仕事について教えてくれる人もいて


    新しいことを始めるには
    雅志は結構恵まれてるよなーと
    思ったりもしましたが 笑


    自分も将来のことも
    今のことを考えていきたいと思いました(^^)

  • 現実的に自分の親にもあり得る話

    どんな結末が待ってるのかドキドキしながら読んだ

    やはり、免許返しなって言っても簡単に返納しない
    これが現実だなって

    でも、まさかの展開で

    親の運転を機に家族が再生する?スッキリしなお話

    夫が大企業を辞め田舎で移動販売車をはじめ
    息子が私立高校から農業高校へ
    都会育ちの妻からしたら、とんでもない事だったが
    妻も容認して、いい方向へ

  • 近年問題となっている高齢者ドライバーについて、垣谷美雨さんならどんな解決策を導かれるのかと、興味津々で手に取った。

    難しい問題でありながら、様々な視点から解決の方向性を探る構成は、とても分かりやすくて実用的だ。
    都市部と過疎地の違いから、年代による考え方のギャップ、社会背景の影響による個々の価値観など、単に高齢者ドライバーの課題だけではない。

    教育から仕事、子育てに至るまで、正に生き方について探求していくため、何度も自分に置きかえながら読み進めた。
    実用書的な側面もありながら、決して押し付けがましくない。平易で会話表現が多くて読みやすいのも、さすが垣谷美雨さんだと思う。

    高齢者の問題は、高齢者だけの問題ではない。
    誰もがこれから通る道。
    機械やテクノロジー任せにせず、先ずは身近な家族と話しあうことが何よりも大切だとなのだと感じた。

  • 地方にいる年老いた親のことを心配しつつ、都心で暮らす50代のサラリーマンの心情が切々と伝わる物語。

    垣谷さんは、団塊ジュニアと言われる世代の抱える問題を描くのが本当に上手だ。

    日本列島の隅々に行き渡る、少子高齢化問題。
    問題と言っても、解決策がそう簡単に見つかるわけでもなく、年々出生率が下がるのを政府も問題視しつつも、本当に問題だと思ってるワケ⁉︎と聞きたくなるほどの無策ぶり。
    教育にかかるお金はハンパなく、親の介護が同時進行の人も少なくないはず。
    過疎が進む地方に対しても、自治体任せな感は拭えない。
    そう、この国はトップが変わっても「まずは自助」の国のままなのね。

    そんな暗澹たる思いが、そのままこの本に現れている。
    主人公の猪狩雅士53歳も、過疎化が進む地方で暮らす両親のことを心配しつつも、息子にかかる教育費と、マンションのローンのことを考えると、田舎に帰ることに二の足を踏んでしまう。

    のっけから、この話のオチはどのようになるのか?
    垣谷さんは、この問題にどのような解決策を用意しているのか?
    とそれが気になって、手が止まらない。

    うちの父も運転をやめません。
    ここ数年、手を替え品を替え伝えているのですが。
    この物語に出てくるような地方でもなく、そこそこ便利な所に住んでいるのに…やはり自由を奪われる感じなのかなぁ。
    いやいや、そんな悠長なこと言ってられないんですが。

    さて、物語の方は…
    うーん、なるほどそういう結末ですね、納得です。
    現実は、この物語のようにハッピーエンド、とは簡単にいかないだろうけど、こんな風になってほしい、と願いたくなる、そんな暖かい終わり方だった。2022.2.6

  • 最初は どうやって父親を説得するのか

    ということが気になってたんですが

    話の本筋が どんどん雅志自身の

    行く末に変わってきます



    都会で生活に追いまくられ

    お金のためにあくせく

    やりたいことすべては

    「定年後」

    あ~耳が痛いわ



    確かに 高齢ドライバーのことが

    気になる子供世代の心を打つ内容です

  •  今、向き合わなければいけない事柄、課題を重くならずにポップに温かく向き合わせてくれますね。 
     
     垣谷美雨 王道スタイル。いつも楽しく読ませてもらってます。

    プロレスで言えばストロングスタイル。
    aikoでいう恋愛ソングですかね。
     
     素敵な作品ですね。

  • あっという間に、読み終えた。

    今回は主人公が50代の男性。
    共働きで、高校生の一人息子がいる。
    当てはまる家庭は多いだろう。

    学歴があって大会社に就職したとて、
    自分のやりたい仕事ができるわけではない。
    特に雅志の職場はブラックに近い。
    子供の学費も家のローンもあり、
    辞めるに辞められずにただただ疲れ切っている。

    田舎の高齢の父親の運転免許返納問題や、
    どんどん過疎化が進む状態、買い物難民など、
    現実にあちこちの地域で起きている事。

    スーパーの移動販売に始まり、
    地域の見守り、疎遠になった母と娘の間を取り持ち、
    挙句に、助手席を開放するなど、
    垣谷さんらしい、優しいアイデア満載。

    妻と離れて暮らすことで、逆に毎晩話ができるようになり、息子は農業に目覚める、というオチ。
    ハッピーエンド!

    仕事も、勉強も、ある意味、楽しくなければ続かない。

  • 昨今問題となっている《高齢者の運転》
    事故のニュースを聞く度に『なぜ運転するのだろうか?』と思ってしまっていた自分を反省しています。

    車を使わざるおえない人たちも沢山いるということを、常に覚えておかなければならないと感じています。



    垣谷さんは私たちが不満やモヤモヤしていることを言葉で届けてくれます☺️
    この本も誰かのきっかけに繋がると嬉しいです✩.*˚

  • 色々なことを考えさせられた。自分の両親のこと、自分も老いるということ。
    他にも都会と田舎のそれぞれの暮らしの問題が挙げられていた。難しい問題が山積みだ。
    面白かったけれど、どこかスッキリしないまま終わってしまった。この家族、これで良かったのかな。

  • 高齢ドライバーのことより、
    むしろ過疎化が問題なのでは。

    たぶんもともと雅志の両親だって、子どもに世話をしてもらおうなんて思っていなかったでしょう。
    むしろ息子が東京で働いて幸せに暮らしていくことを望んでいたのだと思う。

    でもまさかの著しい過疎化。
    はげしい少子高齢化。
    小さい商店どころか大きいスーパーも撤退。
    交通の便も悪くなる一方。

    そう思うと私たちだって、今描く老後のビジョンが
    必ずしも実現するとは思えない
    むしろ絶対思いがけない結果になるでしょう。

    それにしても個人的には、農業をやめてしまう人が多くなると困るので、若い人の中に積極的に農業を始める人がいるとしたら、それは嬉しいこと。
    消費者として応援します。

  • 垣谷先生のお話は、現代の日本社会の問題点や懸念点の中でモヤモヤしてる人達に焦点を当てて今後の明るい展望を見せてくれます。

    今回は、高齢者の自動車事故、運転免許返納と過疎地の老親暮らしと買い物事情、そして、都会暮らしの家族の暮らしまで、全てが繋がっていて自分に置き換えて考えながら読みました。

  • 垣谷美雨さんの書く小説は、分かりやすく、テンポが良く、読んでいて気持ちの良い作品ばかりです。
    「こうなったら理想だよね。」な展開も、とてもリアルで切実な登場人物の気持ちの揺らぎやセリフから、妙に真実味を帯びて来るから面白いです。

  • 高齢の父親の運転をやめさせることを中心に描かれていると思っていたのですが・・・。
    物語は私の予想に反して、おもわぬ展開になりました。
    日本の今の高齢化社会を象徴する高齢者の運転問題について投げかけていますが、運転の問題だけでなく、家族の生き方や様々な課題が浮き彫りになります。
    過疎化の進む地方の生活実態から高齢者の免許証の返納は大変難しい問題です。田舎に住んでいる私の義父母も高齢で免許証を返納しているのですが、同居の家族がいるから出来ることです。
    現在の高齢者社会の様々な問題を問う物語で、とても良かったです。

  • 垣谷作品は

    最後は ハッピーエンドで 終わるので

    安心して 読めます。

    題材は

    最近は あまり 聞かなくなりましたが

    高齢者の 自動車事故。

    そのことにからめ

    田舎事情。

    私も 田舎に住むものとして

    自動車は 必須物のです。

    自動運転が もっと 普及すれば

    この問題も 解決するのでしょうが。

    まだまだ 大変です。

    移動販売

    やはり 主人公は やるんですね。

    家族の 反対も 
     
    ちょっと 柔らかいかな。

    私の感想です。

    垣谷作品は ほんわかして

    やはり 良いですね。

  • 私自身も30代に突入し、親の事とか気になりだしているので、垣谷さんの作品はいつも考えさせられるし、他人事では無い気がして読んでいてすごくタメになる。
    自分自身も、車社会の土地に住んでいるので、いざ、車が無くなるとと考えると、すごく不便だし嫌だ。
    だけど、高齢ドライバーの事故は減らないし、考えてみれば、世間は、高齢ドライバーの事故にフォーカスを当てすぎているような気もする。
    まあ、実際、運転していて高齢者の運転は正直怖いので、近くを走行したくは無い。。。
    高齢ドライバーが事故を起こさないためにも、自分の運転技術に過信を求めずに、キッパリと運転を辞める。
    事故を起こしてからでは、加害者家族も加害者同様に世間からバッシングを受けるということを頭の隅に入れておかないといけないよね〜〜〜

  • 私の父は、昨年夏に車検が切れたのを機に、車を手放し免許を返納した。80歳を過ぎていたからひやひやひやしていたので、大きな事故もなく車を卒業できたことに、心底ホッとした。
    雅志の父も、なかなか運転をやめられない。田舎では車がないと、買い物にも病院にも行けず生活の上で確かに不便だ。また、生きがいを取り上げるようで、ただ危ないからとやめさせるのものどうかと思ってしまう。本人が納得してやめるのが一番なんだけど。
    このことで、雅志たち家族が立ち止まって自分たちの生き方を見直すきっかけになったことはよかったと思う。そして父親が、自分から運転やめようという流れになったのも、よかったよかった。ヒマワリ号バンザイ!

  • こんな素敵な事例ならば免許証返納も悪くないかも知れないねぇ(笑) とりわけ飯塚某みたいな事案があるから! 誰でも嫌でも歳を取るけど時代が移ってクルマ無しの暮らしが想像出来ない時代で しかも核家族化は加速し過疎地は増えるばかり。この作品は無闇な警鐘を鳴らすのでなく明るくユーモラスに返上を誘うのがよろしいですね♪

  • 昭和一桁生まれで共に既に亡くなっている私の父と夫の父が、そもそも免許を持っていなくて本当に良かったと思っている。
    もしあの人達が免許と車を持っていたとしたら、私達世代がいくら免許を返納させようとしても絶対に聞き入れなかっただろうから。
    不便だからとかプライドだとかではなく、単にオレ様的性格なのと、子供が親に意見するな!タイプだったから。

    本書の題名通りの問題で頭を抱えている子世代は沢山いることだろう。
    ただ、本書のように地方だと、車の無い生活はきっと大変だろうなとも思う。
    また、高齢者の踏み間違いによる事故は多くマスコミに取り上げられていた同時期に、歩道を歩いていた高齢者が若者のスピード違反の車に突っ込まれて亡くなった事故の記事は扱いが小規模で、それもどうなんだろう?と思ったこともあった。

    しかし便利な都会で暮らしていて、タクシーに乗るお金にも困らないような生活をしていながら悲惨な事故を起こし、その後の対応も問題ありの、例の事故は許し難い。

    そういうご時世においてこの題名の小説。
    垣谷美雨さんの作品は、毎度題名が切実に心に響いてくる世代として、楽しみだ。
    今回もどういう風にこの題名の問題が語られていくのか楽しみだった。
    (楽しみという言葉は、あくまでもこれが小説だから使っている)

    物語の主軸と展開は思っていたのと違い、そう来たか、という感じ。
    垣谷美雨さんは優しい方だなぁ。
    最後のページでは、ふっと笑ってしまった。

    全く逆の環境のお年寄り達や買い物難民対策を書くことによって、例の事故と一括りにしてくれるなよというメッセージであればいいなと勝手に思う。


    ちなみに地方出身の親友が以前言っていた。
    「田舎に住みたいなんて言うのは田舎に住んだことの無い人だけだよ」

  • タイトルにあるように高齢者の免許返納の話ではあるが、それだけではなく、
    地方の交通網縮小による村民の孤立、都会での働き方と子育てなど、様々なテーマがちりばめられている。
    読みやすく温かい雰囲気で、理想的な形での解決が物語としてはとても心地よかった。そして現実を思うと、考えさせられる作品です。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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