- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041080412
作品紹介・あらすじ
信長、秀吉、家康――。天下人が仕掛ける情報戦。翻弄された男たちの悲運とは。
桶狭間合戦から大坂の陣までを鮮烈に描いた、戦国小説の新たな金字塔!
文芸評論家 縄田一男、激賞!
「最後に向かって何度、男泣きしたことか。名作の誕生である」
養父・秀吉に振り回され続けた秀次。己の人生とは何か? 悩める彼の許に家康の使者が現れ――(「上意に候」)。天下統一の目前、豊臣征伐に赴く家康へ刺客が放たれた。暗殺者は家康の輿を担ぐ者の中にいる――。それを炙り出せと密命を受けた伊賀の忍・吉蔵が行軍の旅路で見たものとは(「家康謀殺」)。
戦国時代の合戦や主要事件を網羅し、その光と闇を暴く珠玉の六篇。
歴史小説界の旗手・伊東潤の集大成短編集がここに!
「雑説扱い難く候」……桶狭間合戦、加賀一向一揆
「上意に候」……小牧・長久手の戦い、秀次事件
「秀吉の刺客」……文禄・慶長の役
「陥穽」……関ヶ原合戦
「家康謀殺」……大坂の陣前夜
「大忠の男」……大坂の陣
感想・レビュー・書評
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桶狭間から豊臣家滅亡まで、時系列でよく知られた戦国時代のエポックを扱った6編の短編集。みんなよく知っている出来事をまた違った解釈で描いていて、さくっと読めることもあり、テンポ良く楽しめる。次は戦国の長編ものを読んでみたい。
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サイドストーリーの短編集的な。
サッと読むにはほどいい感じ。 -
どれも予想通りの話ではあるけど、なぜかがっちり嵌まって一気読みしてました。歴史の主役ではない人たちの思いが、ひしひしと伝わって来るからでしょうか?秀頼、悲劇のヒーローばんざーい。
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雑説扱い難く候
上意に候
秀吉の刺客
陥穽
家康謀殺
大忠の男 -
特に「大忠の男」がよかった。
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桶狭間、加賀一向一揆、小牧・長久手、文禄・慶長、関ヶ原、大坂の陣等を、信長、秀吉、家康等の仕掛けた情報戦に翻弄された人々を主人公にした短編集。
☆☆☆☆☆
電子版特典のルシファー・ストーンまで読めて、お得感も -
6編の短編集があたかも繋がっているかのように、戦国時代の生き様を感じる事が出来る一冊かと!
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短編集。戦国時代を題材。時代の主役の脇で、時代の流れに翻弄される人々を描く。
豊臣秀次、吉川広家、根来衆の玄照、徳川家康の輿丁の吉蔵、沓掛城主の家来である佐川景吉。
どれも読み応えある。歴史の影に隠れているだろうこのような話を待っていました。 -
桶狭間で図らずも織田方を勝ちに導いた佐川景吉の復讐「雑説扱い難く候」、秀吉に最後まで弄ばれた秀次の意地「上意に候」、偽降倭となり李瞬臣暗殺を命じられた根来鉄砲衆の最後「秀吉の刺客」、家康が吉川広家に周到に仕掛けた罠「陥穽」、大阪冬の陣に向かう家康暗殺を狙う輿丁を炙り出す「家康謀殺」、大阪夏の陣で豊臣家滅亡に導く忠義者速水守久「大忠の男」の6篇。
何れも読みやすく、面白かった。