dele3 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041080429

作品紹介・あらすじ

遺品整理のアルバイトを始めた真柴祐太郎はある日、かつての雇い主である『dele.LIFE』の所長・坂上圭司の失踪を知る。行方を探るべく懐かしい仕事場を訪れると、圭司の机には見慣れぬPCが――。

感想・レビュー・書評

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  • 故人より託されたデータを極秘に削除する会社『dele.LIFE』。その所長、坂上圭司が姿を消した。真柴祐太郎はかつての雇い主を探し始めるが、手がかりと思しきファイルは得体の知れぬ陰謀へと繋がっていき…(「リターン・ジャーニー」)。誰からも愛された女子中学生が自殺した。彼女の死と、遺されたデータの謎に迫る「スタンド・アローン」を含む全2篇。データに込められた秘密や想いが胸を震わすミステリ、待望の第3弾。

  • ドラマ版が個人的に傑作だったと感じ、そして良かったなと思ったひとつは、小説版とは違うラストの部分でした。過去は苦い許せないものではあったとはいえ、あのドラマのラストには「彼ら」が続いていたから。小説のほうがリアリティはありましたが、救われた気分になったものです。

    そういう感慨で読んだこの3巻目だったものですから、大変大変うれしかったのです。過去を捨てたわけじゃない、今も背中を圧しつづけている、けれどもかけがえのない人だと絆だと彼らが改めて「信じあえた」と感じられたこの3巻は、ドラマ版とはまた違う意味で嬉しい彼らのこの先を信じることができそうで、とても感謝の想いでいっぱいになりました。

    話そのものは甘くはなく、辛い面も十二分に含みます。女子高生の自殺の真実は、何層にも重なった他人には推し量れない心理の途方もなさを感じ、無力感を与えられてしまいます。けれども、一方で、手が差し伸べられ、一歩を踏み出す少女もいる。

    ややこしいこの世の中は、呆気ないほど生と死が近い。だからこそ、絆を育み、何気ない日常を大事に過ごすことが、大事なのかなあ、などと思ったりしたのでした。

  • 夏目さんの伏線回収な、3巻。

  • 本多孝好のdele 3を読みました。
    自分の死後に指定されたデータの削除を請け負うdele.LIFEというサイトのお話です。

    前巻ではサイトの管理人ケイが主人公の真柴祐太郎と関わることになった経緯が語られ、祐太郎はケイと決別します。

    ところが、今巻ではケイが何者かに拉致されてしまいます。
    祐太郎はケイの姉の舞からの依頼で、dele.LIFEで以前知り合った女子中学生でPCに詳しいナナミといっしょにケイの捜索を始めます。

    dele.LIFEの物語がまた読めて良かったと思いました。

  • 印象的な2篇、特にスタンド・アローンが強烈。
    自殺した女子中学生と遺されたデータ。
    その意味が明らかになった瞬間の衝撃は言葉にできない。
    心臓がキュッと締め付けられる一方で、この謎を追う中で変化していくナナミの姿が微笑ましい。
    失踪した圭司を捜すリターン・ジャーニーも面白かった。

  • 頭の中で菅田山田が台詞しゃべってくれる。
    とはいえ、またドラマを見たいものだ。

  • 1~3まで読破しました。
    やっぱり面白いです!
    ドラマでも続きをやってほしい。

  • 祐太郎は、忽然と消えた元雇い主・圭司を探す。核心に近づくにつれ、夏目の存在が大きくのしかかる。

  • 「リターン・ジャーニー」の内容はdele.LIFE(圭司)最大の危機。
    今までは祐太郎の心の葛藤に焦点を当てた話が多かったが、ある意味"国家"が舞台の壮大な話であった。
    「スタンド・アローン」は悲しく重たい話。結末も予想できなかった。
    両作品ともにナナミの活躍が目立った。

  • ドラマ化されたdeleの原作続編3作目。

    もちろんドラマの話とも違い完全新作。

    てっきり前巻で解散したかと思いきや、今作で再結成した模様、しかも新たに一人加わった感、またこれがいい味出してます。

    これからはミツメの話を中心に流れていくんだろうなぁ。

    再結成後のこれからのエピソードもワクワクするし、ミツメの話もどのように展開していくのか、気になって仕方がない。

    早くも続編が読みたい。

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。‘99年、『MISSING』で単行本デビュー、「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなど高く評価され、脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説を超えた新しい静謐なエンターテインメント作品を上梓、常に読者の圧倒的支持を得ている。その他の作品に『正義のミカタ』『MOMENT』『WILL』『魔術師の視線』『君の隣に』など。『dele』では原案と脚本を担当し、山田孝之と菅田将暉主演でドラマ化された。

「2021年 『チェーン・ポイズン <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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