美食亭グストーの特別料理 (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 94
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041081624

作品紹介・あらすじ

グルメ界隈で噂の店「美食亭グストー」を訪れた大学生の刀馬は、悪魔のような料理長・荒神羊一にはめられて地下の特別室で下働きをする羽目に。店に来る客のオーダーは一風変わった料理ばかりで……。

感想・レビュー・書評

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  • 食に対するトラウマや拗れを持ったお客さんしか通さない怪食亭グストー。
    ここに来るお客さんの拗れっぷりが凄い。

    刀馬くんが最初に食べた肉団子のパスタが美味しそうで堪らない...。

    冷たい&厳しかったりする荒神さんだけど刀馬くんに特別な食材をこっそり食べさせたり、気持ちに寄り添ったりするから好き

    シリーズ化してほしいです

  • 奇奇奇譚編集部シリーズから。
    グルメ小説との売り出しですが、悪魔的な料理長、奇妙な料理、食をめぐる人間の光と闇など、ブラックな味わいのある内容です。ほっこり系のグルメ小説が多い中、かなり新しい試みと言ってもいいのではないでしょうか。黒い読み味が角川ホラーらしいです。続編も期待します。

  • 噂の店にたどり着けば、借金を背負わされた。

    連続短編になっていて、うっすらと
    謎が残るような終わり方。
    奇妙さと不気味さが、きれいに混ざっている内容かと。

    しかし偽物チケットって、どんな感じなのでしょう?
    本物なら反応、という時点で謎です。
    そもそも本物を知らねば、偽物を作れないわけで…。
    借金を擦り付けた紹介者は
    どこでそれを見たのでしょう?

    父親の『ため』の晩餐、聞いた食べ物の再現
    まずいもの、昔の記憶。
    どれもこれも、奇妙な世界への入り口でした。

  • ホラー文庫にあるのはちょっと違和感があるかな。
    ミステリ系?

  • 何気なく、美食・特別料理だけで買ってしまいホラーを見落としてしまった!
    今の歌舞伎町は整理され清潔な町だけど、ほんの四十年前は、店の厨房の奥の扉から出て
    迷路の先にある店とか、あったものね~。

    読み辛い作品だと思ったら、うん?着地点はそこ?

  • 料理ものでホラー文庫とは?
    と読む前は不思議に思ったものだが、なるほど。
    いざ読んでみると、この異質な雰囲気はホラー文庫向きかもしれない。
    出てくる料理は(一部例外はあるが)美味しそうだし、実際においしいのだろうが、食べる人たちが基本的に難ありで不気味さが漂う。
    明らかに不気味という訳ではない。
    見た目は普通に一般人なのに、中身が普通ではない。
    何かしら傷を抱えていたり、トラウマとなってしったりで心が病んでいる。
    父へのサプライズとして行ったことが怖い。
    本当の不味い料理を追い求めた男のトラウマが怖い。
    彼女が食べさせられたすっぽんスープのその正体が怖い。
    外から見た印象の何と不確かなものかと。
    この普通だと思ったら普通じゃなかったというこの不気味さ、下手な心霊ものより怖い。
    何せ、実際にいそうだから。
    よき隣人だと思っていた人が、実はこういう人だったなんて、知りたくもない事実だろう。

    そういう意味では、料理長の方がよほど分かりやすい。
    最初から変人で悪魔的だったから、裏がない。
    最初から不気味さたっぷりだったので、他の登場人物より安心感が持てたほど。
    (裏切りがないという意味で)

    ただこの作品が稀有なのは、後半からがらりと印象が変わること。
    料理長と大学生バイトの仲が深まり、料理長の過去が分かってくると、ホラー的不気味さが鳴りを潜める。
    代わりに本当の家族とは何かを考えさせらる物語へと変貌を遂げる。
    この変化には驚いた。
    不気味な料理ものを読んでいたと思ったら、泣ける感動系になろうとは。
    どうしてこうなった。
    こういう裏切りは想定していなかった。
    お蔭で、料理長の株が爆上がりした次第である。
    あれ?

    ともあれ、不気味さとミステリ要素もあり、最後は家族愛とは何ぞやと語り掛けてくる内容盛りだくさんな作品だった。
    グロさはそうないが、ゲテモノ系に耐性ないと雰囲気的にしんどい部分もあるので、苦手な方は注意の上読むといいかと。

  • 新宿だし歌舞伎町だしそれで合ってるのかもしれないけど文章と登場人物がガヤガヤしていて話に入りきれず。ちょっと苦手で残念。

  • ホラー小説というよりも、ダーク寄りのミステリーという感じ。
    もっとグロ展開を予想していたので、少し肩透かし。

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著者プロフィール

◆著者
木犀あこ(もくせい・あこ)
1983年徳島県生まれ。奈良女子大学文学部卒。2017年『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』で第24回日本ホラー小説大賞優秀賞を受賞しデビュー。著書に『美食亭グストーの特別料理』(KADOKAWA)、『ホテル・ウィンチェスターと444人の亡霊』(講談社)などがある。

「2023年 『世界一くだらない謎を解く探偵のまったり事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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