薫風ただなか (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041081747

作品紹介・あらすじ

江戸時代中期、十五万石を超える富裕な石久藩。上士の息子でありながら、鳥羽新吾は藩校から郷校「薫風館」に転学する。母からは強く反対されたが、毎日仲間たちと切磋琢磨しつつ青春を謳歌していた。かつて通った藩校は家格で全ての順列が決まる息苦しい場所だった。ある日、気の強い母を厭い落合町の妾の家に暮らす父が久しぶりに家に戻ってきた。新吾と二人きりになると「薫風館」を探る間者になれと新吾に命じる。「薫風館」の教授陣の中に、藩主の暗殺に関わる陰謀があるという。それは新吾の仲間たちまでも巻き込む嵐の前触れだった!

感想・レビュー・書評

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  • 時代小説、普段読まないので難しそう…と思っていました。実際に聞きなれない言葉もしばしば出てくるけれど、都度調べるか調べなくても文脈で読み取れました!

    時代こそ違えど人間はあまり変わりないですね。
    身分や大人の思惑に縛られることなく、お互い信頼しあっている新吾、弘太郎、栄太の関係がとても素敵。お互いに刺激しあって成長できる仲間。

    栄太が襲われ、生死を彷徨っているところは読んでてドキドキしました。新吾の大切な友だち、生きて、生きて!と願いながら読みました。
    続編も楽しみです!

  • あさのあつこさんの、少年が主人公の小説は、本当に切ないですね。でも、清々しい。

  • なんとも切ない。
    栄太が無事で本当に良かった。
    依子さんいいなぁ。

  • 生きていく中での、差別とか理不尽さとか、自身ではどうにもできないことも、飲み込めず翻弄されていくけど、その中でも爽やかな感じが青春だなぁと。この時代であるからこその生き方の気高さが美しいです。栄太が元気になって本当によかった。

  • あさのさんの描く少年主人公は、いつもものすごくたくさんのことを、心のうちで考えている。
    でも子どもになりきることもできないから、空気を読んで、自分の気持ちはぐっ、とこらえてしまったり、自分の中で解決してしまったりすることが多いように思う。
    その少年時代のままならなさを、上手に書いている。
    周りにいる心をほぐしてくれる友人の存在もとても大きい。
    続きがあるようなので読みたい。

  • 時代もの
    青春
    藩お家騒動
    この3つが揃ったらあさのあつこの独壇場である。
    そして

    暗くて毒が強くなるのも、折り込み済み

    でもね読後はさわやか

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著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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