烈風ただなか

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041081761

作品紹介・あらすじ

江戸時代中期、十五万石を超える富裕な石久藩。鳥羽新吾は上士の息子でありながら、藩校から郷校「薫風館」に転学、自由な気風を謳歌していた。その「薫風館」で陰謀が起きる。かつての学友たちが斬殺され、その真相を知った学友だった瀬島が自害。中老である彼の父も罷職となった。真実を知るはずの新吾の父は、事件後何事もなかったかのように妾宅に住み、そして二年が過ぎようとしていた。新吾は元服を迎え、親友の栄太は江戸へ遊学し同じく同輩の弘太郎には嫁取りの話が来ている。ゆっくりと時が進んでいたある日、弘太郎の近所で太刀傷の死体を見たと証言した隠居の老人が事故死する。同時に、弘太郎の許嫁の八千代が不自然に新吾の姓「鳥羽」に対し戦く。そして、突然栄太が謎の理由で帰郷する。かつての陰謀から、再び陰嵐の気配がわき起こる。最も熱い「青春時代小説」!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2

    学友達が斬殺された事件から、2年。
    新吾は元服を終え、親友の栄太は江戸へ遊学した。
    弘太郎には、縁談が進んでいて、同時に「薫風館を去るという。
    親友それぞれが、それぞれの道に進もうとしていた。

    ある日、弘太郎の近所の隠居老人が、刀傷を負ったと思われる死体を見たと、言い出した。
    しかも、その死体が消えてしまった。
    耄碌していると、みんなに取り合ってもらえなかったが、翌日、その老人が事故死する。

    更に、弘太郎から紹介された許嫁が、新吾の姓が「鳥羽」と聞き、恐れ慄き、逃げ出してしまった。

    そして、江戸に遊学中の栄太が、突然の帰郷命令で、帰ってきた。

    全ての事が、一つに結ばれる。

    シリーズ1で、闇に埋もれていた、新吾の父親の正体が新吾に知らされる。

    何があっても「薫風館」や友を守る!
    新吾の潔さが心地よい。

  • "薫風ただなか"から2年後のストーリー。薫風館には、陰謀が絶えない気がする。

  • 切ないおわり方だったけど男女のあれこれの適度さも上手い。あさのさんならではの男気感がいい。

  • 一気呵成に話が進む。少年少女が社会の闇を見て成長する話。守られる側から守る側へ。それに必要な「力」を得るため、人は学び、努力する。

  • 中学生向けかな

  • 葉室麟味。

  • 親友の許嫁、彼女はいったい何を見たのか?鳥羽新吾の学友らが斬殺、自裁した事件から二年。「林の中で見つけた死体が消えた」と訴える隠居が水死する。直前、親友の弘太郎から紹介された許嫁の八千代は、何故か「鳥羽」の名前に慄き逃げ退っていった。二年前の記憶が過ぎる。鳥羽家の宿命、そして父・兵馬之介が抱える密事とは。驚天動地の真実に、全霊で立ち向かう若き士の運命!

  • シリーズものなの知らずに読んでた。

  • 何代にも渡る隠密仕事って、辛いでしょうね。

  • L ただなかシリーズ2

    なんか読んだことあるよーなと手に取ってみると、薫風ただなかからの続きモノだった。
    前作から2年後。ずっとこのままではいられない若者たち。薫風の自分の感想を読んだが、後半突然事態が動き出すのは今作も変わらず。
    依子、幸せになってほしい。鳥羽家、新吾のために尽くしていくんだろうけど。それにしても、元服早々こんなことに巻き込まれるなんて、新吾はもう老成するに違いない。新吾の将来が心配だ。
    これまでずっと新吾視点で語られてたのに途中突然弘太郎の一人称に変わる箇所があって混乱。なぜ。








    以下、内容。
    栄太江戸へ。弘太郎は八千代と結婚で薫風館を退館。鳥羽家の長男の死の真相。鳥羽家の役割が明らかになり、兵馬之介は身篭った巴とともに出奔。

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著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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