メゾン・ド・ポリス5 退職刑事と迷宮入り事件 (角川文庫)

  • KADOKAWA
3.63
  • (10)
  • (28)
  • (29)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 260
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041082034

作品紹介・あらすじ

老眼、腰痛、高血圧。
でも捜査の腕は超一流のおじさん軍団×新人女性刑事が追うのは――
12年前の<未解決>名医殺害事件!

12年前、町の皆に愛された近江医師が殺害された。
だが未解決のまま迷宮入り。当時、現役の刑事だった迫田痛恨の事件に、新たな被疑者が浮上した。
新人刑事の牧野ひよりは、未解決事件を扱う警視庁特命班の玉置と共にメゾンを訪れるが、実はオーナーの伊達と玉置には<退職刑事のシェアハウス>誕生に深く関わる因縁があった。
おじさん軍団は町で起こる様々な事件を解決しつつ、未解決事件の真相を追うが――。
大人気警察小説シリーズ、待望の第5弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 退職した元警察官のおじさん達と若手女性刑事ひよりの活躍を描くシリーズ第五作。
    今回は元刑事の迫田が現役時代に未解決のままだった事件を調べ直していく話。

    未解決事件の現場から持ち去られた腕時計が最近起きた殺人事件の被害者が身につけていたことから再捜査が始まるのだが、その後も起こる新たな事件を調べる過程で過去の事件の新証言が出てきたり過去の事件を調べ直す過程で新たな事件に遭遇したりと、四話の連作で飽きさせないように工夫されていた。
    また今作では元副総監の伊達が何故退職警察官ばかりのシェアハウスを作ったのかという過去とそこに関わる特命班刑事の玉置との関係にも触れられていて、シリーズとしてまた一つ謎が解き明かされた。

    ミステリーとしては未解決事件調べ直しのきっかけとなった殺人事件の被害者が過去の事件の犯人なのか、過去の事件でも容疑をかけられた女性が犯人なのか、それとも新たな容疑者が浮かんでくるのかという興味の中で一つの仮説が出てくるのだが、ちょっと捻ってあってなかなか面白かった。

    またおじさん達が頑張っていた。藤堂も軽いようで調べるところはきっちりしているし、迫田は自らが関わった未解決事件とあっていつもより真摯に取り組んでいる。夏目の活躍が霞みがちなくらい、ひよりも言動が刑事らしくしっかりしてきて頼もしい。
    伊達が玉置の登場以後、中盤までは不安定でハラハラしたが、終盤には伊達らしい柔らかだがビシッと言うべきことは言う姿が復活してホッとした。

    これまで何かと出ていたバーの男性の登場が極端に減り、ひよりの中で夏目の存在感が増しているようだ。それは夏目も同じ。さて今後どんな展開になるのか。
    次回はひより異動?

  • 今回は迫田さんが大活躍!
    高平さんの出番が少なかったのは寂しかったかなぁ。

    迫田さんが現役時代に迷宮入りしてしまった事件が新たな動きが起こって始まる短編集。今回も面白かった。

    願わくば、またドラマ化をしてくれないかなぁ。

  • シリーズ5作目

    あらすじ
    連作短編集。ジャージ迫田が現役時代に捜査した、医院の医師殺害事件。当時は未解決だった。現在、現場からなくなった腕時計をはめた男が喧嘩で死亡し、再び捜査される。当時の医師と関わったイベント会社でのストーカー、ひったくり、防犯まつりでの盗難事件などを行きがかり上?乗り気で解決しながら、真相にたどり着く。

     面白かったー。今回内容がつまってたな。読みやすいけど。初めのころはほんとに軽い読み物のつもりで、5作も続くとは思わなかった。ベテランたちの経験と知識と余裕さとがじんわり出てて楽しい。ひよりは着実に成長しているし、物語もまだまだ動きそう。楽しみ。

  • カドブンノベル2020年4、5月号掲載のものに書き下ろしを加えて2020年5月角川文庫刊。シリーズ5作目。題名どおりの迷宮入り事件解決までのストーリーだか、あまり楽しくなかった。

  • 一冊の中で大きな1つの事件と、短編集のような複数の事件を解決していくのって、ちょっと変わっているというか、独特な気がします。

  • 期待どおり、満足です。続編も読みたいと思います

  • メゾンドポリス。
    連作短編のような。一つ、全体を貫く事件があり、各編の事件を解くたびに大きな事件にも近づいていく。
    今回は伊達さんの過去が明らかに。
    ひよりは特命班へ異動かも⁈

    別記あり

  • メゾンドポリスがどの様な経緯で出来たのか。そして迫田の未解決事件がついに幕を開く…草介と夏目、ひよりの三角関係が気になります!最初の頃は草介への気持ちが強かったひよりだけど、徐々に夏目への信頼が強くなってきた気がします。

  • シリーズ5作め。だんだん飽きる...かと思っていたけど、まだ飽きない。キャラクターたちへの感情移入もしやすくなってきた。事件の謎もいい感じに複雑になってきたし。おもろー。

  • シリーズ第5弾。相変わらずの面々にちょっと飽きた感も否めませんが、スラスラっと軽く読むには良いですね。第6弾も出そうですが、ひよりさんの刑事としての成長に期待して待ってます。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年東京都生まれ。2003年「インディゴの夜」で第10回創元推理短編賞を受賞しデビュー。同作は書籍化され大人気シリーズとなり、ドラマ化、舞台化、コミック化された。他著に「モップガール」シリーズ、「アー・ユー・テディ?」シリーズ、『チャンネルファンタズモ』『ご依頼は真昼のバーへBarホロウの事件帳』『風が吹けば』『桜田門のさくらちゃん』『学スクール園王キングダム国』『ゴールデンコンビ 婚活刑事& シンママ警察通訳人』「メゾン・ド・ポリス」シリーズ、『警視庁レッドリスト』などがある。

「2023年 『警視庁アウトサイダー The second act 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤実秋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×