あれこれ好奇心 (角川文庫)

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 108
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041083109

作品紹介・あらすじ

想像力が止まらない! ショートショート1001篇を完成させ、 “休筆中”なのに筆が止まらない!?  〈ホシ式〉休日が生んだ、気ままなエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 本書はショートショート1001編到達後に書かれた、高尚&ユーモラスなエッセイ。文学、歴史、人体など、様々な分野に関する疑問やアイデアが書き綴られている。思考の範囲を広げてくれる一冊。

  •  星新一のエッセイ集。星の作品は風俗性を排除することで時代を超える魅力を与えられたものが多く、エッセイのような時事や実際の出来事を扱う作品を見るとまた違う印象や親しみやすさを感じる。当時の雰囲気とそれに対する星のリアクションに触れられるという意味では普段のショートショートとはまた違った魅力であると感じた。
     また一つ一つの作品からわかる作家ならではの好奇心、普段何気なく見過ごしてしまうのもの語源や歴史を調べようと言う興味、の深さに驚いてしまう。こうした深い好奇心から生まれるショートショートの雛形というようなものがある部分もあり、作者の発想とそれを支える知性には驚かされるばかりだ。また後半には旅行記などもあり、星の視点からみた異文化と、それに対する自ら関わりながら考察し相互理解しようする、相手に知ってもらおうとすることの重要性も含蓄深い。

  • 2023/8/29

  • エッセイではあるが、ショートショートで始まる作品もあり、面白かった。同じようにとはいかないが、身の回りのものに疑問を持ち続けて過ごすことの大切さを感じた。

  • ぼやぼや読むのにちょうどいい

  • ショートショートの名手、星新一さんのエッセイ集。書かれたのはショートショート1001篇を書き上げた後とのこと。

    自由に定めたテーマを元に、奔放に気の向くままに自分のアイデアや想いを文章に綴っているという感じで、時折、「どう思いますかね」などと読者に呼びかけているようなところもある。文体がすべて口語調ということもあり、まるで本を介して著者と会話しているような錯覚を覚える。

    星新一さんは、もう20年以上前に亡くなっているわけだが、こういう「普段の口調」の作品が遺されていると、時間と空間を超えて著者と交歓することができて、本好きとしてはとても楽しい。エッセイであればどんな作品でも著者と話しているような気分になる、というわけでもなくて、この本のように絶妙なタイミングで「私はこう思うんだけど、あなたはどうでしょうかね」というように呼びかけてもらえないと、「著者との対話」は始まらない。そんな筆運びの妙と著者の技巧とを楽しめる本でもある。

  • なるほどこういう本もあるか。

  • 202002/

  • 一千編近くのショートショートを執筆し終わった後のエッセイ。
    解説にある通りリラックスして書かれているように感じます。エッセイの導入としてショートショート(敢えて未完のもある)がある章が斬新。未発表作品というか萌芽状態の作品が読めるのが嬉しかったです。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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