- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041083130
作品紹介・あらすじ
成瀬和正、46歳。準大手ゼネコンの工事部担当課長。ホテル建設現場を取り仕切る成瀬の元に、残業時間上限規制の指示が舞い込む。綱渡りのスケジュール、急な仕様変更……残業せずに、ホテルは建つのか?
感想・レビュー・書評
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成瀬さんが良い上司。
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げんでんさんよんだんか!よんだんか!2020/10/14
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おかんが図書館で借りて面白かったと言うので。
建設現場の残業と働き方改革の話。
似た業界だから辛いなーと思うとこがちょこちょこ。
成瀬さんみたいなこんな良い上司、なかなかいないよ。
常に部下のこととか周りのこと考えてて、会社全体のことも自分なりに考えて、ちゃんと行動できる人。上司の鏡。こんな上司になりたいし、こんな上司の下で働きたい。
ルールとか決まりを守るっていう視点では問題もあったと思うけど、この話のシチュエーションだとそうなるよ、って理解できた。
でもこの感覚もそのうち古い考えってなるのかな。
最後の結末はまじか!!っと。そこは全く予想してなかった! -
残業に関するグレーな部分が鮮明に描写されていました。経営者としては話の分かる内容で参考になりました。
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成瀬和正49歳、ゼネコン「ヤマジュウ建設」の現場事務所長。15階建てのホテル建設現場を取り仕切る成瀬のもとに、残業時間上限規制の指示が舞い込む。ただし納期は延ばせないという。無理難題に挑むのは、保育園の迎えがあり残業できないイクメン社員に、史上最高に使えない新人。綱渡りのスケジュールをこなすチームに容赦なく降りかかる理不尽な仕様変更、近隣住民のクレームーー。残業せずに、果たしてホテルは建つのか?
(2019年)
--- 目次 ---
残業禁止 -
冒頭「朝の冷え込みが強く残るまだ八時きっかり、鉄柱の天辺のスピーカーから割れた音でラジオ体操の音楽が流れだした。」
末尾「魂を抜かれたような顔のまま、砂場がこくこくとうなずいた。」
先週、たまたまネット検索で存在を知ったところに、古本屋で50円で売っていたため迷わず購入。
主人公はゼネコンに勤める現場事務所長。ホテル建設の現場を取り仕切っているところに、それまで青天井につけていた残業の上限規制が始まる。そして納期は延ばせない。
部下の病気、残業できないイクメン部下、使えない新人、近隣十人からのクレーム、理不尽な仕様変更、挙句の果てには左遷。
途中まで現場の苦労に共感しながら読み進め、最後ハッピーエンドで良かったんだけど、最後はあれよあれよという感じで、もうちょっとページ数をかけてもいいんじゃない?と思うほど。
建設業界のことは全然知らなかったけど、ゼネコンとサブコンの関係とか、今年家を建ててもらったけど、あの人たちもこういう感じだったのかなと思った。
自分たちの業界でも働き方改革が叫ばれるけど、ただ残業するなとか言われても正直戸惑ってしまう。本作での加藤の働き方(働かせ方)などを見ても思うことが多かった。仕事の質と効率のバランスは難しい。
単なる「お仕事小説」にとどまることのない、考えさせられる小説だった。 -
ストーリーが身近だからか、すごく苦しかった。
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建設業界の働き方改革。
前半の実情に共感するほど、後半の展開にはスッキリ感がないのでは?と思える、お仕事ややハッピーストーリー。
市場や顧客へアピールのために、みたいな流れが強くなる中、エンジニアがそれ見落としちゃ、ダメじゃんというのを思い出させる、現場の目線、みたいなところ、よかった。こういう人達が幸せに暮らしたい。 -
いい話だった。成瀬が、最初は残業時間の上限をいかに切り抜けるばかり考えていたのが、高塚の自殺未遂などをきっかけに、完全にすぐにはなくせないが、無くす方法を模索していく姿を見て、そう思った。
最後の、高塚の浅田がくっついたのはクスリときた。 -
ラストがよい。
著者プロフィール
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