- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041084458
作品紹介・あらすじ
厭なのに、ページを捲らずにはいられない――
「厭で厭で厭で堪らなくって、それでみんな逃げ出したんだ。会社から、人生から、日常から、人間から――」
職場と家庭の人間関係に苦悩する私の家に現れた、巨大な顔に山羊のような瞳を持つ子供らしきもの。
永遠の幸福をくれるというホテルで、安全な殺人を行うこととなったホームレスの男。
何故か僕が厭だと思うことだけを繰り返す、異常な彼女――。
あなたに擦り寄る戦慄と驚愕。世にも奇怪な、7つの物語。
解説・平山夢明 「京極夏彦が都会と現代を部品にして組み立てた妖怪譚なのではないか」
感想・レビュー・書評
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やはり京極夏彦。厭になるほど面白い。
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短編形式で書かれていたので、サクサク読めました。
サクサク読めるのですが、内容がまさしく厭が押し寄せてきてうぅ~と苦しみながらも、読む手が止まらない感じでした。一話目から順々に謎が残されてくので、気になって早く読み進めていかないと!と名前いう使命感に。読む時に登場人物の名前を忘れないで下さいね。 -
本当に厭な小説だな
心理的に厭だ
人の心の奥底にある理性に反する嫌な人達がゾロゾロ出てくる。
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厭だ
から始める厭な短編集。狂っているのは自分なのか世界なのか…。
どれも厭な気持ちになるけど、特に厭な先祖と厭な彼女が気味悪かった。 -
再読。厭なことが詰まった短編集。再読と言っても覚えていたのは後半の方だけだったので、前半の部分はわりと新鮮な厭さが味わえた。理不尽でありながらも一部では整合性のある厭さに包まれた話たちだが、その厭さがクセになる。厭だけど面白い、面白いけど厭だ。また厭な気持ちを味わいたくなったら読みたいと思う。
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覚書
日常の延長線上にありそうな恐怖。
恐怖というよりは、ただ只管に精神的に追い詰められるような話ばかり。本当に厭だ。 -
不条理で不快で2話目くらいまでは読むのが辛い。3話目くらいからは世界観に慣れてくるのだけど、それはそれで、ああ厭だ。
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本当に厭でした…
この世の厭なこと全部じゃん…と思っていたことがほんのジャブでしかないのも衝撃
あそこまで厭なことってあるんだな反芻して厭
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最後に読んだ京極夏彦作品は『魍魎の匣』だったか『巷説百物語』だったか、とにかくどの作品もどの作品もあまりの長さに読了するのが大変で、いつしか恐れをなして追いかけるのをやめていたのですが、本作は我らが平山夢明先生が解説をお書きになっているではないですか。内容を見ると現代を舞台とした連作短編ということで読みやすそう!というわけで久々に京極作品を読んでみました。
「厭な子供」「厭な老人」「厭な彼女」等々、「厭な」で始まるタイトルの7編が並んでいますが、京極さんってこんなにエログロ描く人だっけ?というのが第一印象です。どの話も現代における形を変えた妖怪譚といった趣ですが、笑える要素が程よい按配で散りばめられておりそれなりに楽しく読めました。全編を通して深谷という男がチョイ役で登場しますが、最終話の「厭な小説」ではその深谷が主役。ううむ、ネタバレになるので詳しくは書きませんが、最終話のこのネタだけは既視感がありました。
著者プロフィール
京極夏彦の作品






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