生きて行く私 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 381
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041086025

作品紹介・あらすじ

明治、大正、昭和、平成と生き抜いてきた女流作家が、波乱の人生行路を率直に綴る。山口県岩国の生家と父母の記憶から書き起こし、小学校代用教員の時の恋と初体験、いとことのはじめての結婚、新聞懸賞小説の入選、尾崎士郎との出会いと同棲、東郷青児、北原武夫とつづく愛の遍歴。「スタイル」社の束の間の隆盛と倒産のように時代の波にも揉まれながら、たゆみなく創作をつづけ、ひたむきの前を向いて歩いてきた姿が心を打つ。その生き方のなかに、長寿の秘訣もかいま見える。

感想・レビュー・書評

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  • 宇野千代さんの自伝。恐ろしいほどの行動力と自然体の生き方に感服。自由奔放といえばそうだけれども、その自由さには強さと責任が感じられ、天心爛漫さと強さを持つ女性だった事を強く感じた。もし、「女性としてのおすすめの本は?」と聞かれたら、この本をすすめるかも。本の中に登場する大物文化人(川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、東郷青児などなど)とのエピソードもおもしろい。

  • 宇野千代さんの生い立ちから、いまに至るまでの自伝。
    冷静に考えてみれば、とんでもないことをやってきた人なんだけど、どんな出来事もさらっと書いているので、さらっと読んでしまう。

    思い立ったが吉日というのか、行動的でバイタリティのあふれる姿は見ていて気持ちよいほど。
    前向きな生き方も、信じたら疑わない価値観も、幸せだな、運がいいなとよく口にするというその癖も、すごいなぁと感嘆。
    またしばらく時を置いて、読み返したいなと思った一冊でした。

  • 華々しい遍歴の持ち主だけれど、
    あまりあばずれ感が無いのはなぜかしらん?

    私が知った時にはすでにそちらの現役は引退され(た様に見え)、
    オリーブオイル化粧品と
    ハンカチなどの小物販売が目立っていたから?

    大体、その噂の出どころはご本人のエッセイ以外だと
    瀬戸内寂聴先輩だから!
    あの人、ほんとおしゃべりだから気を付けて!

    「え?今?」「え?その人と?」と
    なかなかの衝撃的なエピソードを
    昨日朝ごはんでこんなの食べたよぐらいの感じで
    楽々語ってくる千代様。

    私自身の感覚で言うと感心しない部分も多々あったけれど、
    「人生を本当に楽しんでいる」と言う点から言うと、
    お星様になってから
    神様みたいな人から褒められるのはこう言う人なのかなあ。

  • 作家や着物デザイナーとして活躍した宇野千代さんの自伝のようなエッセイのような文章。生い立ちや印象的なエピソードなどが綴られています。
    印象的だったのは、宇野さんがすごく行動的な女性ということ。思い立ったらすぐ行動!という感じだったようで、例えば男性とのおつきあいだったり、または枯れてしまいそうな木の再生だったり、とにかく色々なことにパワフルに取り組まれていました。
    私個人の話ですが、今後自分が何をしていきたいか、どうやって生きていきたいかがちょっと見えなくなってしまっていて、色々な人生をのぞきたくて伝記のような本を選んでいます。宇野さんのような生き方は私にはできないけれど、私はあまりに行動力がないので、その点少し見習いたいなと思いました。

  • 愛の向かうままに
    まっすぐ生き抜いた女性の自伝。
    会いたい人に会い、
    行きたい場所に行く。
    苦難もまるごと受け入れて乗り越える。
    たくさんの生命力に溢れる本です。

  • パワフル、前向き、自由で臆さない。破天荒だが素直で生き生きとした女性の人生。

    読んで元気になった。

  • スーパーおばあちゃんの大河ドラマ("大河"ってどういうときに使うの…?)。
    宇野千代って、食器とかに名前あったりするけど、何した人かわからなかった。
    この本を読んで、「これをやった人」ってものはなくて、「この人として生きた人」。けっこうハードに波乱万丈に…との認識になりました。
    生きて行った人。力強く。
    人間って、女って強いわよねとあらためて思う。
    子ども産んでたら、またそういう視点があっておもしろかったけれども、子どもいたらこういう人生にはならなかったのかもね。
    書いてないだけで、実は1人くらい産んでるかも!?
    バイタリティのかたまりみたいな人だし、ありえーる。

  • 幸せも不幸せも自身がつくり、それは伝染する。花咲じいさん 情死未遂事件 涙そのままに布団で寝ていた。無関心なひとだけが自分のの罪を見過ごしている。私は凡ゆることを覚えているほどつよくはない。若さは男に対する好み 

  •  
    ── 宇野 千代《生きて行く私 19960219 角川文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4041086027
     
    http://www.unochiyoseika.jp/content/unochiyo_01.html
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20151130 文学忌一覧
    http://www.1mcc.com/unochiyo/
     
    <PRE>
     同姓同名の二人
     
    ♀宇野 千代 作家・編集 18971128 山口 東京 19960610 98 /北原 武夫の妻/着物デザイン《スタイル》創刊
    ♀宇野 千代  宗佑の妻 1925‥‥ 京都 滋賀 20150810 90 /治の義母/旧姓=廣瀬/通称=弘子(40年間)
    …… 裏千家十三世 圓能齋(千 宗室)の姪/19490222 結婚。
    https://twitter.com/awalibrary/status/631076253479497728
     
     宇野 宗佑   首相75 19220827 滋賀   19980519 75 /[19890603-19890810]“三本指 69日宰相”
    /余技=ピアノ&ハーモニカ/1943‥‥ 学徒出陣、2年間のシベリア抑留/20150810(90)未亡人没
    https://twitter.com/awalibrary/status/631084358758068224
    </PRE>
     
    …… 妻の述懐「宇野は私を大切にしてくれておりますし、私も宇野を
    ずっと心から信頼してまいりました。もちろん、そんなことはなかった
    と信じております。デッチ上げだと思っております」
     宇野 治 衆院議員(2)19470902 北海道   /旧姓=小林/197510‥ 宗佑の娘婿
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B1%A7%CC%EE+%BD%A1%CD%A4
     
    (20161230)(20170216)
     

  •  この本の存在を知ったのは学生時代だった。恩師の文学の講義でたまたま取り上げられていたのだ。
     どんな苦労や不幸をも幸せに変える宇野千代の生き方を、先生は惜しみなく称賛していた。
     
     先生の人生にも様々な障害や苦労あり、しかし、それを全く感じさせない人だった。いつも太陽のような天真爛漫な明るさと笑顔とユーモアで、講義の間中笑いが絶えることはなかった。そんな先生と「生きていく私」は何度も私の心の中でリンクしたものだった。
     
     「生きていく私」は、宇野千代の自叙伝である。
     何度もの結婚と離婚、戦争、経営していた会社の倒産。波乱の人生に翻弄されながらもこの本に悲壮感はない。

     宇野千代は、どんなに艱難辛苦に見舞われても、自分は苦労したと感じることがなかったという。
     幸せとはその時の状況ではなく、心の持ちようなのではないかと彼女は伝えたかったのではないか。

     頭ではそうと分かっていても、なかなかこういう思考には辿り着けないものである。
     やはり、多くの人にとって不幸は不幸でしかない。過去のトラウマや、今を生きる悲しみに胸の中が濁り、常に息も絶え絶えだ。

     しかし、最近この本を読み返してみると、宇野千代が根っから前向きで過去に後悔せず、くよくよしない性格だったとは思えない。最初の夫を捨て、他の男性の元へ走った負い目を、一生引きずって生きていたように思う。
     男から捨てられた心の傷は忘れられても、傷つけた痛みから一生逃れられなかったのではないか。彼女はそういう人だと思う。

     人は人知れず痛みを引きずりながら生きていく。冥き道から冥き道へ身を落とすこともある。
     幸せになるのも一種の才能である。しかしその才能と文学を生み出す才能は本来相いれないものなのではないか。
     宇野千代の遺した作品を読むたびに、そんな感慨に浸ってしまうのである。
     
     

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