スワン

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041086391

作品紹介・あらすじ

第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作
第41回吉川英治文学新人賞 受賞作
第162回直木三十五賞 候補作

首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。
死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。
しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。
次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。
被害者から一転、非難の的となったいずみ。
そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。
彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。

圧倒的な感動。10年代ミステリ最後の衝撃!

感想・レビュー・書評

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  • 巨大ショッピングモール「スワン」で起こった銃乱射による無差別殺人は死者21人、重軽傷者17人もの犠牲者を出した。

    最も多くの犠牲者を出したスカイラウンジで犯人と接し、生き延びたた高校生のいずみが本作の主人公。

    何とか立ち直ろうとしていた矢先、同じテロに巻き込まれ右目を失う大怪我を負いながらも生き延びた同級生の小梢からの告発でいずみは世間から大バッシングを受けることに。

    その内容とは次に誰を殺すかを犯人がいずみに指名させ、次々と罪もない人々が犯人により撃ち殺されていたこと。

    そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露される。

    そんな中でいずみに届いた招待状、集まったのは同じテロ事件を生き延びた5人。

    集められた目的は1人の「死」の真相を明かすこと。

    時系列に語られる5人の言葉に隠されたウソ。

    明らかとなった事実。

    タイトルの「スワン」から想像出来るバレエの世界的演目「白鳥の湖」。

    いずみと小梢が同じバレエ教室に通っていた中、「スワン」で起こった無差別テロ。

    被害者とは?

    読み応え十分の作品でした。




    銃撃テロを生き延びた五人。彼らは何を隠しているのか、何を恐れているのか

    第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作
    第41回吉川英治文学新人賞 受賞作
    第162回直木三十五賞 候補作

    首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。
    死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。
    しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。
    次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。
    被害者から一転、非難の的となったいずみ。
    そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。
    彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。

    圧倒的な感動。10年代ミステリ最後の衝撃!

    出版社からのコメント

    祝・W受賞!
    第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作
    第41回吉川英治文学新人賞 受賞作

    テレビ、新聞など各メディアで取り上げられ、話題沸騰!
    絶賛の声も続々届いています!


    『スワン』の本当の意味にたどり着いた時、あなたの心は震えるだろう。
    ――恩田 陸

    作品の「構築性」と文章の「圧」に押し倒されてしまいました。
    お見事です!
    ――有栖川有栖

    巨大ショッピング・モールで起こった無差別殺傷事件を題材に、生き残った被害者の心の傷に真正面から向かい合った意欲作。
    一気読み。
    ――佐々木譲

    読者としては大喜びで、同業者としては歯軋りしながら読みました。
    悔しい!
    ――芦沢 央

    呉さんの作品といえばなんの気配も感じさせず背後からブッ刺すような衝撃が持ち味。そして過去最好の主題と出合った!
    どんでん返しとか正義と悪とか意外な真相とかはありふれた文句だが、ここまで執拗にやり尽くせるのは呉さんだけでは……。
    最も“らしく"、かつ“ならでは"の傑作。
    ――今村昌弘

    よかった。設定も謎も構成もキャラクターもいい(主人公の強さを尊敬する)。ぐいぐい読めるおもしろさがあると同時に、読みながらも読み終わった後も考えさせられる本だった。
    呉勝浩の時代がくる。
    ――織守きょうや

    今、話題になってる呉 ナントカさんのス ナントカって小説をわりと前に読んでて、まじすごかったというか、面白いだけじゃなくて、テーマの深め方とか題材との向き合い方とかこんなもん書かれたらたまんねえよ今年NO1だろと思ったけど、もう売れてるらしいし単純に悔しくて死にそうなので紹介しない。
    ――葉真中 顕

    内容(「BOOK」データベースより)

    巨大ショッピングモール「スワン」で起きた無差別銃撃事件。死者21名を出した悲劇の渦中で、高校生のいずみは犯人と接しながら生き延びた。しかし、同じく事件に遭遇した同級生・小梢により、次に誰を殺すか、いずみの指名によって犯行が行われたという事実が週刊誌で暴露される。被害者から一転、非難の的となったいずみ。そんななか、彼女のもとに招待状が届く。集められたのは事件に巻き込まれ、生き残った5人の関係者。目的は事件の中のひとつの「死」の真相をあきらかにすること。その日、本当に起こったこととはなんだったのか?

    著者について

    ●呉 勝浩:1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。17年には『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞した。他にも吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞、日本推理作家協会賞の候補になるなど、話題作を発表し続けている。著書に『ライオン・ブルー』『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』『バッドビート』がある。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    呉/勝浩
    1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年には『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 第73回日本推理作家協会賞長篇および連作短編部門受賞作
    第41回吉川英治文学賞新人賞受賞作。
    第162回直木賞候補作

    さいたま市に隣接する湖名川シティガーデン・スワンというショッピングセンター街で起きた無差別銃撃事件。
    二十人以上殺した犯人三人は仲間割れと自害で死亡。

    片岡いずみ16歳は拉致された中でただ一人無傷で一人生き残り、主犯格の犯人丹羽佑月に殺す順番を指名するように命じられ実際従ったとあとでその場で片目を失明したクラスメイトの古舘小梢によって暴露されます。

    いずみと小梢はクラスメイトで、同じバレエ教室に通っていましたが、仲が良かった訳ではなくバレエ教室で主役を取り合うライバルでした。
    いずみは心療内科に通いながらも何かを求めて事件の被害者の生き残りを集めて金曜の夜に開かれるようになったお茶会に参加します。
    そこで語られる被害者たちの嘘。
    なぜそんなに皆、嘘をつくのか。
    最後にいずみの見たその日の真実が明かされますがいずみは悪くなかった。小梢も悪くなかった。どうして二人の間にこんなに距離ができてしまったのでしょう。
    小梢のついた嘘。


    以下ネタバレです。


    いずみの最後のことば
    ーたかがこの程度の悲劇。こんなふざけた理由で踊れなくなるなんてまっぴらごめんだ。たとえばわたしは記者会見の席に臨んでなお絶対に謝らない。それだけは口にしないと決めている。
    踊ろう小梢。いつか一緒に。
    『白鳥の湖』をスワンでやるのもいいかもしれない。貯水池にステージを組むのもありだな。
    とても素敵な「物語」。
    力を合わせ、悲劇を打ち負かしたヒロインたちのストーリー。
    残る問題はどちらがオディールを踊るかだ。

  • 大量殺人事件の生存者が葛藤するお話で斬新
    サイコな犯人の動機なんてそっちのけ

    嘘にまみれた証言 その意図は?
    嘘だと願う その心は?
    極限状態での行動は、その人の優先度の素が出るらしい
    理性とは別

    避難訓練しっかりやろうと思いました

  • はぁ〜面白かった!!
    よかった!
    よかったって言っていいのかな
    読了後はしばらく考える。
    悲しい、とは違うか
    怒り、でもないような
    とにかくやるせない気持ち

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    『自分は被害者だと思っていた。
    だけど、そうじゃなかった』

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
    国内最大級のショッピングセンター『スワン』
    大勢の人で賑わう日曜日の昼下がり
    そこへ改造銃と日本刀を持った男が2人
    悲劇は突然始まる
    【無差別銃撃事件】
    死者21名 重軽傷者17名

    一番多くの死者を出したスカイラウンジで、
    犯人と接しながらも生き延びた高校生のいずみ。

    しかし、同じく事件に遭った同級生の梢が 週刊誌に当時の様子を暴露したことにより 被害者であるはずのいずみの置かれた状況は一変する。

    そんなとき、いずみのもとへ一通の招待状が送られてくる。指定された場所にいたのは同じようにテロ事件で生き残ったいずみを含めた5人の男女。

    招待状の差出人・ テロ事件で亡くなった吉村菊乃の息子に雇われたという弁護士の徳下。「お茶会」と名付けられたその会の目的は『菊乃の死の真相を探る』こと。

    5人の証言を頼りに テロ事件のあったその時間 その場所で「何が起こっていたのか」を知りたいというものだった。4回にわたって行われる「お茶会」で一体 何が見えてくるのか。

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
    まず 30ページにも及ぶ犯人視点の描写が怖い。いとも簡単に人を殺していく2人。逃げ惑う人々。どこに逃げればいいんだ?走りたくても腰が抜けて立ち上がれない、隣で撃たれて倒れる人。どんどん近づいてくる犯人。読んでるだけでパニック起こしそうになる。

    普通の精神状態ではいられなかった状況。
    そこで『自分の取った行動』が問われる。
    真意のわからない謎の「お茶会」
    本当のことを喋ればボーナス3万円
    黙秘でも 嘘をついていても 参加費1万円
    次々と語られるあの日の証言
    嘘をついているのは誰か
    はたして本当のことを話している者はいるのか

    そもそも自由参加である「お茶会」
    思い出したくもない出来事を話すこの会に
    休むことなく参加する5人の目的は何なのか。

    あぁぁ、本当に!
    憤り!これ!!
    お茶会が進んで真実が明らかになるにつれて感じること。

    ある人が言った
    「犯人がわるい-ではいけないの?」
    この言葉があとからじわじわじわじわくる。

    あぁぁーー、本当よ!
    顔の見えない悪意
    やり場のない怒りの矛先
    誰にも言えない罪
    『じゃああの時どうすればよかったの?』
    理不尽そして理不尽!!
    何が?ってそれは読んで欲しい!

    そして いずみが「お茶会」で演技を続ける理由。『自分は被害者だと思ってた』『乗り越えられるとは思ってない、でもあきらめるなんて、馬鹿げてる』

    いずみが下した決断に胸が締めつけられた。
    とにかくやるせない。
    でも続くんだ、いずみも 梢の人生も。
    黒か白か 決めつけられる世の中で。

    • ゆーき本さん
      いやいやいやごめんなさいだなんてそんなそんなそんな。

      今 ユッキーのレビュー 最初の方から読み返してたとこー。
      最初の土下座登場は「十戒」...
      いやいやいやごめんなさいだなんてそんなそんなそんな。

      今 ユッキーのレビュー 最初の方から読み返してたとこー。
      最初の土下座登場は「十戒」かな笑
      _|\○_
      2023/11/05
    • yukimisakeさん
      年内の間には理不尽な事にムキー!ってなりたいです(早く休みにならないかなあ…笑)

      そうだ!いいね沢山ありがとうございます(о´∀`о)最初...
      年内の間には理不尽な事にムキー!ってなりたいです(早く休みにならないかなあ…笑)

      そうだ!いいね沢山ありがとうございます(о´∀`о)最初の方は本当に記録目的なんで今思うと淡々と書いてましたよね、どんどん長くなってる…笑
      そうそう!「十戒」から土下座し始めました!面白かったので笑。
      ┏○┓
      2023/11/05
    • ゆーき本さん
      わたしもレビュー同じく!
      初めの頃はレビューともよべない笑
      「向日葵の咲かない夏」なんて
      深田恭子になりたいとか書いてあった

      それでは ス...
      わたしもレビュー同じく!
      初めの頃はレビューともよべない笑
      「向日葵の咲かない夏」なんて
      深田恭子になりたいとか書いてあった

      それでは ステキな週末の午後をお過ごしください・.。*・.。*
      2023/11/05
  • 怖い話だな、と思った
    現実にあり得ることだから

    ショッピングモール「スワン」で無差別殺傷事件が起こり、事件後その場に居合わせた主人公達を中心に、話が展開していく

    事件現場に居合わせた人達が、それぞれ何を隠しているのか?
    明かされるたびに、どんどん前のめりに話に引き込まれていった
    最後の最後まで、一番気になる真相が明かされずに引っ張られる
    そしてその真相は、ショッキングだった

    人は非常事態にどう行動するのか?
    何を一番大事に思うかによって違うだろうし、パニックになって頭の中が真っ白になってしまうかもしれない
    わかっていても身体が動いてくれないかもしれない
    後から考えてもあれで良かったのだろうかと、正解がわからない時もあるだろう
    もっとやりようがあったのではないかという自分への疑いが、拭いきれなかったりするかもしれない

    その瞬間の行動や決断は、その場所の空気の流れ、感情の流れ、周りの環境や温度、全てによって作られる
    そして、その状況をどんなに説明しても周りには伝えきれない
    同じ場所と時間を共有していても、事実を共有していても
    起こった事だけを説明するしかない
    世間の目は厳しく、報道の仕方一つで、悪にも善にもされる
    白か黒かの二択で評価されてしまう

    初めは事件の悪は、犯人だった
    次に対応の遅れがやり玉に上がった警察がバッシングにあう
    次は警備員に移り、最後は主人公がスポットライトを浴びてしまう
    主人公だって被害者なのに。。。
    犯人が一番悪いのに。。。

    こんな非常事態に遭遇した事はないが、生きていたら多かれ少なかれそういった周りにわかってはもらえない時ってあるよね、と思った

    後味はスッキリしない作品だけど、読み応えがあった

    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      harunorinさん、こんばんは(^O^)

      防刃手袋!?
      思わず、検索しちゃいました
      いやいや、ビックリ!
      仕事用や護身用、さらに耐切創...
      harunorinさん、こんばんは(^O^)

      防刃手袋!?
      思わず、検索しちゃいました
      いやいや、ビックリ!
      仕事用や護身用、さらに耐切創レベルやら耐突刺レベルまであるとは

      最近は備えに怠慢気味
      harunorinさんを見習って、ちょっと気持ちを引き締めないといけませんね
      2023/08/02
    • harunorinさん
      おはようございます(*´꒳`*)

      驚かせてごめんなさい。防刃手袋…確かに文字のインパクトありますよね笑
      実物は軍手より少し丈夫くらいなもの...
      おはようございます(*´꒳`*)

      驚かせてごめんなさい。防刃手袋…確かに文字のインパクトありますよね笑
      実物は軍手より少し丈夫くらいなもので、防災用品の域を出ません。
      今日も暑そうですねー ご自愛ください。
      2023/08/02
    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      またまたおはようございます=(^.^)=

      そうでしたか〜笑
      機能性の高い防刃手袋している人がいたら、犯人もビックリ!
      刺しても刺しても、ア...
      またまたおはようございます=(^.^)=

      そうでしたか〜笑
      機能性の高い防刃手袋している人がいたら、犯人もビックリ!
      刺しても刺しても、アレ?アレ?って
      漫画みたいな世界を勝手に想像しちゃいました(^.^)
      って言っても、話は銃撃テロなんですけどね

      でもでも、軍手より少し丈夫なものでも持っていれば十分何かに役に立つと思います!

      今日も無理せず一日頑張りましょう
      2023/08/02
  • 巨大ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が起こった
    前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた


    それから半年後、彼女のもとに一通の招待状が届く
    集まったのは、事件に巻き込まれ生き残った五人の関係者
    目的は事件の被害者のひとりの「死」の真相を明らかにすること

    だが、そこで暴かれていく関係者たちの真相と隠している嘘


    自分は被害者だと思っていた
    だけど、そうじゃなかった

    次はわたしだ
    いつか、暴かれる…

    罪を背負わないといけないなのか…
    悪にならないといけないなのか…


    なぜ!?
    なぜ被害者が苦しむ…
    悪いの犯人!
    事件を起こした犯人!
    犯人が悪い…、ではいけないのか?

    • 1Q84O1さん
      ultramanさん
      その通りです!
      犯人は好き勝手暴れてどんどん殺して!
      なぜ生き残った被害者が苦しまないといけないの!
      なぜーーーっ!っ...
      ultramanさん
      その通りです!
      犯人は好き勝手暴れてどんどん殺して!
      なぜ生き残った被害者が苦しまないといけないの!
      なぜーーーっ!って叫びたいです!
      2024/03/29
    • 1Q84O1さん
      bmakiさん
      そーなんですよ
      被害者の側になったら苦しくて苦しくて…

      私もみなさんの本棚でよく見かけて最近何冊か読んでみました^_^
      買...
      bmakiさん
      そーなんですよ
      被害者の側になったら苦しくて苦しくて…

      私もみなさんの本棚でよく見かけて最近何冊か読んでみました^_^
      買いたいリストから購入になりそうですかねw
      2024/03/29
    • 1Q84O1さん
      買いたいじゃなく、買うかもしれないリストでしたねw
      買いたいじゃなく、買うかもしれないリストでしたねw
      2024/03/29
  • 私が読む呉勝浩氏作品の4冊目。
    (アンソロジーを含めたら8冊目)
    『Q』『爆弾』『法廷占拠』より前の作品だが、本作が一番読みやすくて一気読みだった。
    こんなに上手い作家さんなのだから、なおのこと『法廷占拠』内のミスは残念に思う。

    まあ本書にも一箇所、物申したいところはある。
    (これは他の作家さんも同じ間違いを犯していたが)、本書でも「だから、ブラボーじゃなくてブラバーだってばっ!」と言いたい。

    私はバレエの用語はわからないので、バレエ用語が間違っていてもわからないけれど、少なくともバレエをやっている女の子同士では相手に対して「ブラボー」とは言わないと思う。
    だから本書で「ブラボー」と言っているのは、あえてこれは「男性」のことを指している?暗に男性の犯人について言及してる?と私は深読みしてしまったではないか!
    それとも、バレエやっている人達も、ブラボーとブラバーの違いを知らないのかな?

    この件を除き、本書が一番読みやすかったのは確か。
    そして評価は『爆弾』の自分のレビューのコピペで、【フィクションだが、許せない犯罪行為なので星をひとつ減らした。
    しかし、フィクションだから面白く読めた。】

    この人物はあの人物と同一人物なのでは?
    この人物はこの人達の遺族なのでは?
    と考えたのは、はずれた。

    他の多くの方々のレビューに同意。
    悪いのは犯人達だけだ!!

  • 読書備忘録797号。
    ★★★★☆。4.5にした。笑

    テーマがすごく重い。
    スワンの意味が深い。

    郊外の大規模ショッピングモール、湖名川シティガーデン・スワン。
    そこで、無差別殺人テロが起きた。
    死者21人。
    3人の犯人は仲間割れで1人死んで、残り2人は自害。

    そして半年後。
    テロを生き残った数人がお茶会に集められた。
    お茶会の主催者は被害者の高齢女性、吉村菊乃の息子。
    菊乃は犯行が行われているフロアから離れているスカイラウンジにいたにも関わらず、スカイラウンジから出て殺されていた。
    犯人が自ら撮影した動画と監視カメラの映像から、菊乃の行動に謎が多く、生き残った方々から真実を導くことが目的のようだ。

    そして、無差別テロの現場で何が起きたのか、徐々に真実が明らかになっていく・・・。

    お茶会参加者の女子高校生、片岡いずみ。
    事件の当日、同じクラッシックバレー教室に通う同級生の古舘小梢から呼び出されてスワンに行った。いずみと小梢は結果として生き残った・・・。
    ただ、小梢は片目を失い、病院で引き籠る。
    そしていずみは小梢からの告発がきっかけで、社会から叩かれた。

    無差別殺人事件で生き残った業。
    被害者遺族からは、なぜ身内が殺され、お前が生き残ったのか・・・、と。
    無関係な第三者からは、ああしていれば、こうしていればと無責任な誹謗中傷。
    それを背負うにはあまりにもか弱い女子高生。

    ただ、エンディングで希望が見える。果たして乗り越えられるのだろうか。さあ踊ろう、オデット。私はオディール・・・。

    フォローさせて頂いている方が完璧な感想文を記されているので書く気力が全く起きない。笑
    そっちを読んで余韻に浸ろう・・・。

    • どんぐりさん
      こんにちは(^^)

      これすごく気になってるやつです!!
      あんまり詳細見ないで読みたいタイプなんで
      薄目でレビュー見ました笑

      読んだらゆっ...
      こんにちは(^^)

      これすごく気になってるやつです!!
      あんまり詳細見ないで読みたいタイプなんで
      薄目でレビュー見ました笑

      読んだらゆっくりレビュー読ませてもらいます(^^)
      2024/02/05
    • どんぐりさん
      こんにちは!

      これまためっちゃ気になってるやつ!!
      さっき思わずスワンと同じようなコメントしてしまいました笑

      あーどんどん読みたい本が溜...
      こんにちは!

      これまためっちゃ気になってるやつ!!
      さっき思わずスワンと同じようなコメントしてしまいました笑

      あーどんどん読みたい本が溜まっていくー!!

      2024/02/06
    • shintak5555さん
      どんぐりさま
      これ良いですよ笑
      ぜひゆーきさまの感想も薄目で見てくださいませ。
      どんぐりさま
      これ良いですよ笑
      ぜひゆーきさまの感想も薄目で見てくださいませ。
      2024/02/06
  • 巨大ショッピングモールで起こった悲劇。
    その事件で生き残った5人が集められ、
    亡くなった老女の死の真相に迫っていくというストーリー。
    それぞれが何か隠しているため、気になって先へ先へとページをめくる手が止まらない。
    だけどある程度わかってくると、先が読めてしまい
    少し尻すぼみ気味に。

    - - - ネタバレ- - -



    スカイラウンジの女性スタッフにあれだけ腹を立てていた老女が、なぜ彼女を救いに行ったのか。
    そのあたりをうやむやにしてしまったのは残念。
    後半でもう少し老女の行動をリアルに再現してくれると良かったかと思う。
    序盤、その言動にインパクトがあったことから
    強いマインドを持った主人公いずみよりも
    おばあちゃんが気になってしまった!

  • 「スワン」とは、とあるショッピングモールの名前。
    首都圏の巨大ショッピングモールが占拠され、無差別殺人が起きた。
    多数の死傷者を出した事件で、生き残った人間が後に集まり‥

    最も多くの被害者を出したスカイラウンジにいた高校生のいずみ。
    犯人と接しながら、次に殺す人間を指名せよと言われて応じたために生き残ったと半年後に暴露されてしまう。
    そこにいた同級生で怪我をして入院していた小梢に、である。
    被害者から一転、非難されることになったいずみ。
    だが、事情はもっと複雑なものだった。

    いずみのもとへ、当時のことを語り合おうという招待状が届く。
    関係者5人が集まって、それぞれ一部しか知らない事実を話し、あの時の一つの死の謎を解こうというのだ。
    そこでも真実が語られるとは限らないのだが。
    いずみはある決意を秘めて、そこへ向かう。
    そして、明らかになった事態の無残さ‥

    無差別殺人事件の現場にいる時にどうしたらいいのか、そんな心の準備も出来ようがない。
    とっさに人間性が出る可能性はあるが、重要なことが何もわからなかったり、身動きが取れない立場に置かれる可能性が高そう。

    思いもよらない経験を飲み込んで、悲劇も誹謗も乗り越えて行こうとする強い意志とたくましさ。
    まぶしいです。

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著者プロフィール

1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞、同年『ライオン・ブルー』で第31回山本周五郎賞候補、19年『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』で第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補、20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞受賞、同作は第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)も受賞し、第162回直木賞候補ともなった。21年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補。他に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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