失われた地図 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041086513

作品紹介・あらすじ

これはかつて失われたはずの光景、人々の情念が形を成す「裂け目」。かつて夫婦だった鮎美と遼平は、裂け目を封じることのできる能力を持つ一族だった。息子の誕生で、二人の運命の歯車は狂いはじめ……。

感想・レビュー・書評

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  • 「空に黒い水玉模様。草間彌生の新作か。」「ヤマト、発進」などなど、もうはちきれまくった恩田さんの世界が日本のあちこちの都市を舞台に繰り広げられます。知っている街のことが出てくると、この作品のためにきちんと取材されたのだろうな、ということもわかります。街の歴史にも触れた丁寧な描写。でも、何だか楽しめない。世界に入らせてもらえない。
    作品の世界に入り込めるかどうかは、自身が登場人物に気持ちを寄せられるか、登場人物に成り代わってその世界を駆け抜けられるかどうか、これが一つのポイントなんだと思いますが、この作品の登場人物は近づくことを全身で拒むような人ばかり。正体不明だし、そもそもお近づきにはなりたくない雰囲気満載。最後までためにためて明かされる遼平と鮎観が離婚した理由もますます二人は自身などとは別世界の人感が強まるばかり。何なのでしょうか、この人たち。
    言葉遊びなどはいかにも恩田さんの描く世界ど真ん中という作品でしたが、物語としては残念ながら楽しむことができぬまま、かつ理解不能な幕切れになった、そんな作品でした。う〜ん。

  • 特殊な能力を持つ鮎観は、同族の遼平と結婚し、息子が生まれたが、彼らが将来に対して抱く不安を、その息子が過敏に感じとり銃弾を吐き出すなど、奇妙な現象が起き始める。

    ファンタジーの世界の話だが、自分にはよさが理解できなかった。

  • これ何かの続編なのかな?と思うほど、
    世界観が出来上がっていて
    この世界観の波に上手く乗る事が必要かも。
    アニメ化されたら面白そうだなあと
    思いながら楽しく読めた。

  • 最後の終わり方がちょっと意味分からなかったなー。
    世界観が大きそうな話なのに、かなり短いので、なんだか物足りないというか。
    長編アニメにしたら、面白そうかな。

  • どういうことなんだーッ!

    と説明ないまま放り込まれるのにも、慣れたかもしれない(笑)

    「グンカ」の存在も、謎。
    音の響きとして軍靴を想像してみた。
    裏表紙には「記憶の化身」とあるけれど。

    土地の持つ記憶と、裂け目から現れる謎の敵。
    良くないことが起きるのは分かるけど、この人たちはどうして、なんのために戦っているんだろう、と分からないまま読み進める。

    そんな人たちがいる。
    そんな一族が人知れず存在する。
    そういう決着をすれば良いのかな、ともやもやしながら読んでいたら、エンディングが面白い!

    というか、もうエンディングから始まって欲しい(笑)

  • 恩田ワールド全開で面白かったけど、これはシリーズものになるのかな?
    グンカとの戦いが本格化しそうなところで終わると、まるで幻魔大戦のようで、気になる。

  • だんだん恩田さんのダークファンタジーに慣れてきたのか?訳がわからない始まりだったけど、おもしろくなってきた自分がいる。

    この物語に込められたメッセージはなんだろう?

    蜂蜜と遠雷から恩田さんに入ったので、あまりの世界観の違いにびっくりよ。
    でも、嫌いじゃない、と思う。

    これって、もう続くとしか思えないじゃん!!!!続くよね?だって、気になるし読みたいもん。

    ダイジョウブ

    俊平、これからどうなっていくの?

    遼平
    鮎観
    煙草屋
    カオル

    グンカ
    くだん

  • 裂け目から現れる軍の亡霊(?)を退治する異能力バトル…という分類でいいのか…?亡霊というか概念というか…。突然始まり突然終わるのが恩田節だなぁという感想。キャラ立ちはとても良い。しかし「最大の能力者(下手したらラスボス)は身内、次回へ続く!」で終わってしまった…

  • 恩田さんらしい、終わりだか、始まりだかわからない話でした。
    物足りない感じもしますが、これはこれでいいかなと。
    私は結構好きです。

  • 最後がひどい。むしろそこからでしょうよ。
    物語の起承転結どこいった。いくらなんでも「転」に入ったその瞬間にぶった斬らなくても。
    上下巻だっけ?と確認してしまったくらい。
    書きたいところだけ書いたんだろうなぁ…。
    恩田さんは『チョコレートコスモス』の続編が出ないかなってずっと期待してるんだけど、こっちは全然書いてくれないしなー。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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