天命の巫女は白雨に煙る 彩蓮景国記 (角川文庫)

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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041087404

作品紹介・あらすじ

景国の祭祀を司る貞家の一人娘・貞彩蓮は、15年に1度行われる結界の張替えに駆り出されていた。日差しが照り付ける中、禁軍に勤める婚約者の皇甫珪と共に、仕事に精を出していると、公子・騎遼に声をかけられる。先王の墓が荒らされ、祀られていた遺体が行方不明になったので、捜してほしいというのだ。犯人を見つけるべく、貞家の名誉にかけて、調査に乗り出す彩蓮だったが、そこには現王に繋がる秘密が隠されていて――。大本命の中華ファンタジー第2弾!

感想・レビュー・書評

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  • 一巻より二人の関係が近づいていて、年上の大型犬的皇甫珪とのやり取りが可愛い。巫としての仕事より恋愛が目立ってきて全体的に可愛らしさが増しました。

  • 彩蓮景国記その2。

    前王の墓が暴かれ、遺体と財宝が盗まれる。
    彩蓮は祭祀を司る家にかかる疑いを晴らすためその行方をさがす。
    さらに、白亀が王宮からいなくなり、
    疑われた王子のために後宮に宮女として勤めに入るが、
    なぜか王に気に入られ…。

    王宮のドロドロとした過去に巻き込まれたのは面白かったが、
    仙人としてよみがえった前王が、
    現在の王を殺すことになるとは衝撃的な展開だった。
    それでいて、結局黄泉の国に旅立つってどいうこと?

    とにかく人物描写が薄い。

  • 彩蓮は巻き込まれの天才だと思う。お目付(兼婚約者)の皇甫珪もハラハラでしょう…この人はこの人で不器用で、いろいろできないことも多いから、今回は騎遼と彩蓮が一緒にいるタイミングが多くて歯痒いことも多かったでしょう…三人の中じゃ一番年上なのに…一番不憫…
    彩蓮の叔母上の話は、また別の機会に読みたいな。貞家の人間だという意識が強い人だったのでしょう。彼女は不幸だったとは思わない。そうでなかったら最後のシーンで出てこないと思うから。
    さあ問題はこの後ですよ。彩蓮が自分の道を行けるのか、(というよりは、どんどん狭まる望まない方向の未来から抜け出す方法を探せるのか)が、次の焦点でしょうか。

  • 婚約者殿は、前回随分大きな対価を支払ったにも関わらず、今回もかなり体を張ってましたね。
    彼女を手に入れるために神から与えられた試練は相当のもののよう。
    しかも愛しい婚約者を寝取られそうになるし、自ら接吻禁止令出して神頼みしたものだから、スキンシップもし辛くなっているし。
    愛が深まりそうで深まらない。
    婚約しているのに安心できない主人公カップル、大丈夫か。
    まあ何しろ彼女は想像以上にモテますから。
    まさか公子だけでなく、その父親まで(本人の意図しないところで)引っ掛けてしまうし。
    前作から彼女、彩蓮と王族には何かしら因縁があるのだろうなと思っていましたが、その辺りの因果が今回判明しました。
    最初は前回と同様に小さな事件を解決していくところだったのですが(いや、王様の墓が荒らされた最初の事件からして決して小さくはない)いつもなら一応解決して終わっていたところが、今回は何かしら解決できない部分を次の話、次の話へと持ち越す内に、前回以上に大ごとな展開へ。
    これは全く予想していませんでした。
    本当に怖いのは幽霊や妖じゃなく、人間の想い、愛だったり憎しみだったり、そんな深い想いゆえに起こった騒動だったように思います。
    それにどうしても巻き込まれてしまった彩蓮と婚約者。
    どうやって解決するのかと思いきや、今回体を張ったのは婚約者も含めて男性陣。
    今回の騒動の解決のために支払われた対価も随分と大きなものになりました。
    なかなかさらっと読めない作品です。
    前述通り、婚約者がいても彩蓮の相手は定まらないし、起きる事件は大きく壮絶なものだし、常に緊張感漂う読書となりました。
    「王宮×ラブ」と謳ってはおりますが、生半可な内容ではないです。
    前回よりも恋も危険度も上がった今作、読む場合は油断なきよう。
    その分、面白さも抜群に上がっておりますよ。

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著者プロフィール

1980年静岡県生まれ。Hartnell College卒、The Art Institute of Seattle 卒。『天命の巫女は紫雲に輝く 彩蓮景国記』で第4回角川文庫キャラクター小説大賞優秀賞を受賞しデビュー。同作は発売後即重版がかかり、シリーズ化された。他の著作に「後宮の木蘭」シリーズがある。美しく緻密に作りこまれた世界観と親しみやすいキャラクター造形、端正な文章で読者の支持を得ている。

「2023年 『香華宮の転生女官3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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