悪役令嬢、ブラコンにジョブチェンジします (角川ビーンズ文庫)
- KADOKAWA (2019年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041088081
作品紹介・あらすじ
悪役令嬢エカテリーナに転生した社畜アラサーの利奈。前世の最推し・妹溺愛(シスコン)の兄アレクセイに会えて喜んだものの、初めて知った悪役兄妹の生い立ちが不幸すぎる! しかもお兄様は公爵として多忙すぎる毎日。前世の知識でお兄様を助けようとするエカテリーナだけど……あれ、こんなところに皇国滅亡フラグが!? ゲームになかった設定だらけの世界で、没落も滅亡も絶対回避! すべてはお兄様のため、悪役令嬢は頑張ります!
感想・レビュー・書評
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前から、気になってたのでやっと読みました。
タイトルからして推し(兄ラブ)な主人公が良いです
王子不敏((笑))詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゲームの悪役令嬢に乗り移ったアラサー社畜(過労死で死亡)が、最推しだった侯爵家当主である兄をお慕いしつつ侯爵家を盛り立てるネット小説の書籍化である。
ゲームの進行では主人公を苛めた末に没落する悪役令嬢であり、将来の没落を避けるべく行動する典型を踏まえた作品だが、丁寧な世界観構築と、尋常でない糖度のシスコン兄とブラコン妹によるやり取りが魅力の作品である。
まず最初に上手いなと唸らされるのは、典型的な経緯からの転生物語をプロローグで描きつつ、悪役令嬢自身の自己認識を描くことでコンテキストを入れ替え、一気に物語の純度を上げているところだ。
このコンテクストの入れ替えは鮮やかであり、ここで読者襟を正すような思いで物語に入り込むことができる。
手頃に崩れた文体の中で、芯のしっかりした物語構造と世界観設計が丁寧に描かれていて、よく練られた物語には唸らされる他ない。
歴女という視点から、三公爵家を徳川御三家になぞらえて理解を進めるなど、読者の理解を助ける補助線が丁寧に置かれている点なども、物語の質を高めてくれている。
書籍化としての上積みはそこまで多くはないが(基本はやや多めのイラストと、巻末収録の「アレクセイの過労死フラグ~あるいはエカテリーナのトラウマ~」が書籍化の旨味である)、物語そのものがシンプルに質が高い。
ここでは星五つで評価したい。続巻が出るならば、楽しみにしたい作品である。 -
悪役令嬢転生ものだけど、本作の主人公はいつもとだいぶ違ってて読んでて面白かった。何せ元社畜で歴女でアラサー。過労死する直前までどハマりしていた乙女ゲーの世界に悪役令嬢として転生。しかも最推し(攻略対象じゃない)の妹として。どこまでもまっすぐなブラコン道を貫くエカテリーナと、そんな妹を愛してやまないシスコンのアレクセイ。この兄妹の間に割って入れる人はいないんじゃないかな(笑)2巻が出たらぜひ読みたい。続き気になる〜
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ゲームへの転生もの。悪役令嬢に転生したので、ってテンプレ。が、それがいい。ブラコン万歳。『プロジェクトX』とか『情熱大陸』とか『ガイアの夜明け』とか、きっと20年後には解説がないとわからなくなってしまう内容だろうけど、そういうものと割り切って楽しめば、とっても面白い。
続きが楽しみ。 -
社畜が推しの為にブラコンになる話。
ひたすらに甘い優しいお兄様のの美辞麗句と、外側は豪奢な悪役令嬢とかけ離れた中身のギャップを楽しめる。
これは好き、ウェブ版の頃から読んでた。 -
文句無しにおもしろかった!続きが早く読みたいです!
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社畜のアラサーだったことを思い出したエカテリーナ。2人分の記憶があるからまだまだ安定していないけど、「破滅しないために」と言いながら楽しそうに兄のアレクセイと過ごすエカテリーナが可愛い。悪役令嬢っぽい感じも、見た目以外はなさそうだし。こんなにも激甘で格好いいアレクセイといたら、ブラコンになるのも仕方ないかも。エカテリーナとアレクセイが一緒にいると和んで、ずっと見ていたくなった。
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書き下ろし『アレクセイの過労死プラグ』短編
エカテリーナの心配する過労死は杞憂である。
彼女自身の前世トラウマが原因で、実は勉強に料理etc で忙しい自分の方が危ないよ…。
大好きな作品です。ネットでも連載更新が楽しみな、面白さが息切れしない、素晴らしい人気作品です。