出航

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 70
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041089071

作品紹介・あらすじ

失踪した母を探して行きついたのは、動物の死骸が散乱し、血の匂いが充満した漁師町だったーー。第39回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞、選考会時から賛否両論を巻き起こした問題作が遂に刊行!

感想・レビュー・書評

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  • グロテスクのギアを6速全開で爆走する、制御不能のホラーダンプカー。

    読者の頭蓋を首ごと引っこ抜き、遠慮無くガリガリ廻される脳漿ミキサー。

    噴き上がる血煙と地獄の咆哮、エネルギッシュ迸る初期衝動。

    禁断の書《根腐れ蜜柑》…

    これ書いた人、悪魔でしょ。

  • たしかに日常にあるような、きたないシーンや不快な描写が印象的だった。主人公が島にたどり着き、老人たちとバスに揺られるところでいったん読書をやめて寝てしまったが、あまりにも生々しい印象が強かったせいか夢に出てきてしまいとにかく寝覚めが悪かった。
    ストーリーやキャラクターが独特で面白かったので、新作が出版されたらまた読みたいと思う。

  • ・ストーリーメチャクチャだし回収されてない謎もあるけどビックリグロホラーとしてはだいぶおもしろくて結構好き 気が滅入ったときに読みたいタイプ

  • 横溝正史&ホラー大賞 受賞作ということでかなり期待して読んだ本。期待通りとまではいかなかったが面白かった。舞台の町の雰囲気を頭に描くことができる描写もよかったし、気持ち悪い表現もよかった。あとは暗い話のはずなのに主人公の語り口が何となくのんきな感じで読後も逆に光が差すような感覚だった

  • 横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作。
    家出した母を追って主人公がたどり着いたのは、北国の陰鬱な町。奇妙な化け物が溢れ、やたらと閉鎖的なその町で何が行われているのか。そして母はどう関わっているのか。それを探るうちにどんどん明らかになってくるとんでもない秘密。超絶にグロテスクで圧倒的な印象を残す怒涛のホラー。苦手な人にはお勧めできません。
    陰鬱で生臭い漁村、排他的で何かを隠している奇妙な住人たち、ってのでとある作品を思い浮かべたのですが。やっぱりか! 「根腐れ蜜柑」って!! あとになるほどとんでもないものが次から次へと登場し、息をつかせる間もないほどの展開に呑み込まれます。とにかく凄い。けれど、グロテスクもここに極まれり。あんなに可愛くない「ネコバス」、初めてですよ(苦笑)。
    ラストのあまりの凄まじさにぽかんとさせられてしまいました。だけどあれほどげちょげちょどろどろの話だったのに、読み終わった後はどこかしら爽快な気がしてしまうのは、何故でしょう。

  • 北見崇史さんの本は始めて読みます。横溝正史ミステリー大賞受賞とあって、楽しみに読み始めました。

    文体は、ややぎこちなさを感じました。途中で入る比喩表現がやや無理矢理感を感じました。でも読みやすかったです。内容は、ちょっとグロテスクなものが多く、読む人を選ぶかもしれません。そう言うのに抵抗ない人には、填まってしまう内容かも知れません。確かに、ミステリー大賞の選考も意見が別れたのも理解できましたね。

    ストーリーは、失踪した母と再会してから起こる展開に翻弄される主人公。結末は、思いもよらぬ展開に。終盤でこの本のタイトルの「出航」の意味にたどり着く。主人公の母がずっと背負ってきたものは何だったのか?そして主人公が初めて知る自分の正体は?父、妹、恋人の運命は?

    ラストの受け止め方は賛美両論あるかと思いますが、自分はあんまりしっくり来ませんでした。ちょっとモヤモヤ感が残るラストでした。

  • 蜜柑は根腐れて、バスは猫の臓腑。
    ラヴクラフトのニオイ。

  • ホラー系は好きだから横溝正史賞受賞との事で読み始めた。ひとつひとつの文章が大仰しく、読み進める程鼻についた。血と錆の臭いにあふれた、ホラーと言うよりグロー作品。

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著者プロフィール

2019年、「血の配達屋さん」で第39回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞を受賞。

「2022年 『血の配達屋さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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