大河の剣(二) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041089149

作品紹介・あらすじ

名主の息子として生まれながらも、江戸で日本一の剣士を目指す山本大河は、千葉道場で頭角を現してきた。初めての他流試合の相手は、川越で大河の運命を変えた男だった──。書き下ろし長篇時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 大河の剣シリーズの2作目 
    2020.11発行。字の大きさは…小(字の大きさは中だが、字が薄いので小)。

    武州川越の名主の跡取り山本大河の剣術一筋にかける青春剣術物語です。

    嘉永6年(1853年)浦和沖に、煙を上げるマシュー・ペリーが率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む4隻の黒船が浮かび、海岸には、物々しい出で立ちの武士たちが集結している。

    煙突から黒煙を吐き出すその船の大きさは、日本沿岸を航行する千石船(約百トン)の二十倍以上もある大きさの船に、大砲を備えていた。第12代将軍徳川家慶は、川越藩をはじめ各藩に出兵を促し、浦賀から江戸にかけて物々しい備えをするが、火縄銃、弓、槍、刀で戦える相手でない。

    そんな中でも、山本大河は、内職の傘張りをしながら千葉周作の玄武館道場へ通い道場一の剣客になるべく鍛錬を送る日々でした。玄武館では、道場を支える師範代が黒船騒ぎで各藩邸に帰り、道場で指導する師範代がいない。千葉周作の三男・道三郎は、大河を師範代にするべく鍛えようとします。

    【読後】
    幕末の動乱期、武士が浮足立つなか、町人、農民などが剣術を習い自立していきます。大河も、川越藩の農村の名主の倅です。この物語は、坂本龍馬も、新選組の近藤勇、山南敬助など幕末を代表する人々が登場します。大河の今後の活躍が楽しみです。

    ※シリーズの感想と読了日
    大河の剣シリーズの1作目 2021.02.05読了
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4041089131

  • 2020年11月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。幕末の有名人達もチラリと登場するものの、剣の道を邁進する山本大河は、ぶれないです。幕末の最後の剣豪のお話なんだなと想像します。

  • 山本大河は村長の長男であったが、剣の道を極めたいと上京する。

    メキメキと腕を上げた大河。
    師範代が幕末の黒船騒ぎで主家の都合で帰郷するものが続き、師範代を育てようとする、千葉道場の三男、道三郎の思惑で次々と世の中に名前が広がる名人との立ち合い稽古が組まれるようになるが、僻んだ道場の師範代、栂野に闇討ちにあう。

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著者プロフィール

1955年、熊本県生まれ。脚本家などを経て、94年に作家デビュー。近年は時代小説に力を注いでいる。人気シリーズに「隠密船頭」(光文社時代小説文庫)、「浪人奉行」(双葉文庫)、「武士の流儀」(文春文庫)などがある。

「2023年 『大河の剣(七)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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