- 本 ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041089903
作品紹介・あらすじ
「笑い仮面」では太陽の黒点の異常によって焼け野が原になる地上で生き延びるためにアリのような新人類が誕生する。これは「進化」ではないのか。アリ人間が人間を自分たちと同じ体の仲間にしようとするのは、「自然淘汰」ともいえる。
「地球最後の日」では、彗星との衝突を目前にした地球が描かれる。ショックで3分の1の人間は自殺し、生き残った人間は頭がおかしくなるか、飢えて獣化した怪物になっている。恐怖を逃れるために理性を失い、怪物になることもまた「適応」であり「進化」だ。
---本書解題より(文・中野晴行)
「異形」をテーマに「笑い仮面」(前・後)」「地球最後の日」を収録。
全巻カバーデザインは、吉田ユニ。
感想・レビュー・書評
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2巻のテーマは「異形」だけれど。「終末」というテーマもありますね。しかしいくらなんでも、これほどの異形に姿を変えてまで生き延びたいだろうかどうだろうか、と悩んでしまいます。世界が終わってしまうことよりも、そちらの方がよほど恐ろしく感じられるのは私だけなのでしょうか。
「笑い仮面」、本当に怖いのは笑い仮面その人ではなくアリ人間の方なのだけれど。笑い仮面のビジュアルが黄金仮面とかも彷彿させて、そちらの方にぞくりとさせられます。なんでよりにもよってこんな仮面にしたんだ、ってなセンスに脱帽。
「地球最後の日」も恐ろしいような、あるいは滑稽なような。でもこのラストは素敵です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
楳図かずおのホラーアンソロジーの第2巻。テーマは異形。67年発表の「笑い仮面」と66年発表の「地球さいごの日」の2編を収録。どちらも「異形」が登場するが同時に「世界の終わり」がテーマでもある。
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