高校事変 IV (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041090091

作品紹介・あらすじ

スキー場に向かう中学生たちを乗せたバスが新潟県の山中で転落事故を起こした。
現場近くに不可解な痕跡が残されていたことから、警視庁公安部は半グレ連合の元リーダーを父に持つ優莉結衣への監視をいっそう強める。
結衣は過酷な幼少期をともに生き抜いた弟の汚名をそそぐため、かつて父の組織と敵対していた半グレ集団「パグェ」のアジトに乗り込む。
恐怖と暴力が支配する夜の校舎で、強大な敵との命をかけた戦いが始まる。

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感想・レビュー・書評

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  • またや〜!
    こんなん命がいくつあっても足らんわ〜
    でも、生き残るんやな!
    強過ぎる感は、ありまくりやけど、スキっとはする。

    今回は、過去のライバルの半グレ集団!
    ほんまの半グレ知らんから分からんけど、こんな組織立ってたら、暴力団と変わらんやん!
    弟の仇を討つべく、半グレ集団「パグェ」と闘う!公安の2人と共に。
    銃だけやなく、格闘技も何種類も会得してて、どんな女子高生やねん!
    消化器ミサイル作って、一気に撃破とか、格闘技より、身近なものを最強兵器、武器に作り変えるのが凄い!
    またまた、死体の山に囲まれて〜

    最後に新たな闘いの気配を感じさせながら、次へと続く…



    最終回までに、何人を殺めるんでしょう…

  • 高校事変シリーズ第Ⅳ弾です。
    新潟県の山中で結衣の弟が乗ったスキーバスが転落事故を起こす。そして、弟に向けられた汚名を挽回させるために結衣が立ち上がる。
    今回は半グレ集団のアジトに乗り込み、警視庁の公安刑事とともに悪に立ち向かい死闘を繰り広げます。
    第I巻が重要だったんですね。
    何年も前に読んだため内容を忘れているので、今回読んでてなかなか繋がらない部分もありましたが楽しめました。
    面白かった。
    次作Ⅴに期待^_^

  • やはり面白い『高校事変』シリーズ。
    本作は原点回帰だね。在日韓国人不良グループを主体とした半グレグループとの対決。彼らがアジトにしている在日外国人用の高校校舎が今回の戦いの舞台。

    学校の校舎内で限られた武器で戦うのは『高校事変1』の完全な焼き回しだけと、今回は人質的な人間がいないので結衣の完全な脱出劇となっている。

    今回結衣の味方になるのは、結衣と同じく校舎に閉じ込められた刑事2人。しかも結衣とは相容れないと思われている警視庁公安部の刑事二人だ。彼らとは反目しあいながらも自分たちの生命を守るために共闘する。

    今回も結衣の無双ぶりは健在だが、結衣が新たに見せる人間らしさが本作品の見どころだ。
    今回の事件の原因となった結衣の腹違いの弟・中学生の健斗への愛や校舎内に閉じ込めれている韓国人ホステスの子供たち等に見せる愛情。自分が当時子供だった頃、一番求めていたもので、そして得ることができなかった物だ。「保護者からの愛」を渇望していた結衣が今度はそれを与える立場になるというところが本作の隠れたテーマなのだろう。

    そして、本作では『高校事変1』で起こった事件の黒幕が明らかとなる。

    今後、結衣はどうなっていくのか?
    警視庁公安部との関係は?
    そして黒幕との直接対決は?
    今回、結衣は殺すことができたのに、あえて殺さなかった半グレグループの女子高生幹部・ヨンジュとの関係は?
    結衣の今後の活躍にますます目が離せない。

    それにしても今回の結衣がさりげなくかっこよかったシーンが満員電車の中で痴漢にあっていた女子中学生を助けるシーン。
    ちょっと引用。
      『すかさず結衣は両手を後ろにまわし、痴漢の手首をつかむや、合気道の禁じ手のひとつ、指取りを実行した。
      男の四本指をまとめて握り、逆関節にへし折る。粉砕骨折をしめす鋭い音が、はっきり耳に届いた。
      痴漢は悲鳴に似た叫びを発し、混雑する車内にうずくまった。ぎょっとした周囲が身を退くと、男は手をかばいながら、必死の形相でのたうちまわった。
      女子中学生は唖然とした顔で結衣を見つめてきた。結衣は見かえしたものの、なにもいわず窓の外に視線を転じた。』


    うん。やっぱり、カッコいい。結衣さま、最高だわ…。

  • 相変わらずのドンパチ。
    難しいこと考えず活字で楽しめるバトル。
    そして最後に黒幕登場。だんだん繋がってきた感じ。
    弟健斗がこの登場で終わってしまうのは悲しい。
    手作りのオカリナが切ない。

    • ultraman719さん
      健斗…
      何の為に、生まれてきたんや…
      って感じですね。
      これからも、兄弟喧嘩いっぱいありますけど、あっけないのは彼ぐらいで寂しいです。
      子宝...
      健斗…
      何の為に、生まれてきたんや…
      って感じですね。
      これからも、兄弟喧嘩いっぱいありますけど、あっけないのは彼ぐらいで寂しいです。
      子宝には恵まれてるんで、兄弟は、分からないぐらいいます…
      2024/02/25
    • 栞さん
      ultraman719さん
      健斗がいい子だけに残念。 °(°´ᯅ`°)° 。
      兄弟たくさんいるのでしょうね。。
      これから登場するのかな。次が...
      ultraman719さん
      健斗がいい子だけに残念。 °(°´ᯅ`°)° 。
      兄弟たくさんいるのでしょうね。。
      これから登場するのかな。次がまた楽しみ。
      2024/02/25
  • 今回も結衣の自信がみなぎるハードアクションだった。
    結衣が涙を見せるシーンがあり、心の変化も思わせる。
    田代勇次、、、。一作目からの伏線があったのね。
    今後のシリーズにもまだ普通に出てくる感じ。
    飽きさせないな〜。
    次も楽しみ。

  • 松岡圭祐『高校事変 IV』角川文庫。

    シリーズ第4弾。

    古本で10巻、新刊で2巻をオトナ買いし、新刊を読む合間に楽しみながら少しずつ読んでいる。

    時には非情な殺戮者、時には頭脳明晰な名探偵として、自らの知識と技術であらゆる危機を乗り越える女子高生・優莉結衣の孤独な闘いが描かれる。今回、優莉結衣の前に立ちはだかる新たな敵は韓国系極悪半グレ集団。

    再び転校を余儀無くされた優莉結衣に公安から知らされたのは無情にも幼い頃に別れた弟である中学生の健斗の死だった。

    毎度ながら非常に面白い。スパイ冒険小説やアクション小説が好きな人には堪らないシリーズである。シリーズが違和感無く繋がっており、次々と新たな謎が出現するところに高いリーダビリティを感じるのだ。

    優莉結衣の弟の健斗を含むスキー旅行中の中学生たちを乗せたバスが新潟県の山中で横転事故を起こした。教師と中学生10人が即死。生き残ったバスの運転手と健斗ら中学生たちは吹雪の中、廃校に避難する。廃校の中には何故かキャンプ用品があり、その傍らには猟銃が置かれていた。

    中学生たちが不安に震える中、健斗が単独で何処かへ向かうと廃校の中に銃声が響き渡る。

    そして、弟の遺体と対面した結衣が公安から伝えられたのは健斗がバスの運転手を銃殺し、自らも猟銃で命を絶ったという信じられない話だった。

    現場の不可解な状況とバス運転手の怪しい行動から、事件の背後に韓国系極悪半グレ集団『パグェ』の存在を知った結衣は弟の汚名を晴らすために半グレ集団の巣窟である清墨学園に乗り込む。

    本体価格760円(古本540円)
    ★★★★★

  • 今回、半グレ集団のトップに君臨した父親を持つ優莉結衣は弟・健斗の弔い合戦。3弾までは本気の武器がない状態で死闘を繰り広げてきたが、今回は原点回帰で、本気の武器使用により韓国の半グレ組織の殲滅と脱出劇。血しぶき、締め上げ痙攣、喉を切り裂くなど荒れた展開だったが、結衣の敵との立ち居振る舞いにスマートさが増す。さらに女性としての魅力を十二分に感じる。松岡さんの女性登場人物で最も好きなパーソナリティかな。一方、最終章で田代勇次の正体が明かされた。今後、結衣と勇次の対決は不可避な状態。結衣の最後の落としどころが未だ見えない。

  • 今回も期待通りの結衣ちゃんの活躍で興奮しながら読了。終盤にシリーズ1からの黒幕が登場して回想したり種明かししたりしたので思い出すのに一苦労。そういう意味ではこのシリーズはいつまでも楽しめる。相変わらずのアクション、戦闘シーンは息のむ場面が多くそのへんは斜め読みしてしまった。健斗を信じて真相を突き止める、既に死んでしまっている弟の汚名をはらす為にそこまでやるか、やはり殺戮に興奮する自分の内面への疑念があるだろう。子供たちとのシーンや公安が結衣ちゃんを認めていくというような人間味溢れるところをもった読みたい。

  • 新ヒールを前作ヒールより上位ヒエラルキーに置きたいのは理解できる。でも読者みんなが前作から間を置かずに今作を読むとは限らない。結末の種明かし部分は、次作につなげたいあまり読者を置き去りにした感が否めない。

  • 結衣の究極のサバイバル。格闘技が冴える。
    悲しさと慈しみの心が、芽生える。
    弟の健斗の死が大きな意味を持つ。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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