青くて痛くて脆い (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 8117
感想 : 401
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041090152

作品紹介・あらすじ

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。――それから三年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。

感想・レビュー・書評

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  • 話の展開スピードが遅く、世界観も狭いので途中で読むのを挫折する読者が多そうな作品
    しかしテーマは深いし、現代の若い子達へ…もしくは現代の社会問題向けたようなお話。

    人間は誰でも【自分の考えが正しい】と思うのが当たり前…
    でも子育てと同じで【正解はない】はずだし
    皆 価値観が違って良いと思う
    皆違うから万が一間違っていても軌道修正出来る

    けど人は自分の考えを押し付けるし、皆同じにしようとする…でも皆 価値観が同じなら 間違っていたら もうお仕舞いだと思う。

    特にこのお話はネット上での過剰な炎上に見られる
    【間違った正義感】が描かれている。

    勘違いしちゃいけないのが【我々 一般人に知る権利はあるが、裁く権利は無い】と言うこと

    誰でも 自分の常識は、他人から見たら非常識

    中、高校生にも進めたいが
    子供な大人にも読んでもらいたいですね…

    ※だから話は変わるけど 俺が何が言いたいかって言うと…
    【個人的に好きな漢字は?って聞かれたら…門の字の中に鳥居が立ってるような文字「開」が好きですよ!!】って事!!

    • workmaさん
      個人的に好きな漢字→門がまえの中に心…「悶」…ですかね。悶絶。
      個人的に好きな漢字→門がまえの中に心…「悶」…ですかね。悶絶。
      2023/03/19
  • この本は娘から借りた本。

    主人公が青くて、痛過ぎる。
    正直、途中で読み出すのをやめてしまおうか、と思ったほど。

    でも、最後まで読むと、見えるものが変わる。
    「君の膵臓をたべたい」にしてもそうだが、住野さんは深い奥行きがあるものを途中までは表層の部分しか見せてくれない。だから、中盤までで弛緩し切ってしまうのに、終盤やたらと(いささか、過剰気味に)緊張させる。その落差にやられてしまう。
    まるで、恋愛の常套手段のようだ(笑)

    冗談はさておき、心を抉られる小説だと思う。
    誰しも田端みたいに、青くて痛くて脆い時代があるからだ。
    きっと誰しも秋好みたいな存在の人がいたんじゃないか(もしくは、今いるんじゃないか)と思う。

    読み終わって、尾崎豊の「傷つけた人々へ」が聴きたくなった。

  • 青くて痛くて脆い。
    青くて、痛くて、脆い…!!

    これ以上、この作品を表すタイトルがあるだろうか。

    "あらゆる自分の行動には相手を不快にさせてしまう可能性がある。
    高校卒業までの十八年間でそういう考えに至った僕は、自分の人生におけるテーマを大学一年生にして決めつけていた。つまり、人に不用意に近づきすぎないことと、誰かの意見に反する意見を出来るだけ口に出さないこと。そうしていれば少なくとも自分から誰かを不快にさせる機会は減らせるし、そうして不快になった誰かから傷つけられる機会も減らせると考えた。"

    冒頭の僕。
    傷つけ、傷つけられることをただ恐れ、人との接触を避けようとしていた18歳の僕の、この"人生におけるテーマ"は、読了後に読むと、痛みを増す。

    そんな僕に近づいてきたのが、秋好寿乃。彼女は平和構築論の授業中に「暴力はいらないと思います」と堂々自分の意見表明を始め、周りに"ヤバい人"と敬遠されるような空気読めない女子。
    僕は彼女と話すうちに打ち解けていき、「なりたい自分になる」をテーマに、自分たちの居場所として秘密結社「モアイ」というサークルを立ち上げる。
    二人きりの地味で他愛無いモアイの活動に、興味を持つ人が増える。しかし、理想を掲げて理想に生きるリーダーを失ったことで、モアイは決定的に目的や活動の意味を変え、自分の利益を求めるだけの団体に変容してしまう。

    サークルを出ることになってから二年半、モアイを苦々しく見てきた僕は、就活を終えて思う。
    今のモアイを潰してやりたい。そして元のモアイに戻したい。
    僕は友人に協力を求め、モアイの醜聞を探り出すーー。

    時々ニヤッとしちゃうような言い回しが散りばめられていて、特にテンポある会話のセンスに警戒心がとかれる。そして唐突に嵌められる。
    住野さんは決して難しい言葉を使うわけではないのに、言葉に表しにくい感情やその揺らぎを巧みに描く。

    勝手に傷ついておいて、自分が傷ついた以上に相手を傷つけたいと思う。自分も相手を"間に合わせ"に使っておいて、自分が"間に合わせ"に使われたことに憤る。
    誰しも経験があるのではないか。
    大人になってから読んでも、当時の自分を思い出してじくじくしてくる部分があるのだけど、まさに青くて痛くて脆かった、青春リアルタイムに読みたかったな。

  • 久しぶりの住野よる氏の作品を読了。

    もう少し恋愛小説っぽいものを想像していましたが、思いっきり
      『青春の痛み』
    的なものを味わされました。

      そう、青春ってこんなんだったよなぁ。
      自分のことしか考えてなかったよなぁ。

    そんなことを思いながら、とっくにオジサンになってしまった僕は自分の生きてきた道のりを思い起こすのでした……。

  • 人に不用意に近づきすぎない。誰かの意見に反する意見をできるだけ口に出さない。この2つを自らのテーマにかかげて過ごしてきた主人公楓。
    久々に嫌な主人公だ!!と思いながら読んだのですが、読み終わった今、わたしは楓がすきです。

  • 今の自分に、この本に出会えてよかったと思う。
    ぜひ、10代におすすめしたい。
    初めの方は普通に話が進んでいったが、最後の方になると、続きが気になり、ページをめくる手が止まらなかった。
    大学生という、大人でも子どもでもない時期だからこそある悩みに向き合って、自分なりにもがきながら人と関わることの難しさや嬉しさに気づかせてくれる話だと思う。
    また、この本の特徴は、主人公の繊細な心の動きが丁寧に書かれていることだと思う。

  • 自分の気持ちを伝えることの重要性を再認識させられる作品でした。
    モアイは実際に悪いことをしていたわけで、それ自体を暴いた田端は悪くないとは思う。
    ただ、もっと他に方法があったのではないかと考えさせられる。理想と離れていった秋好に対して、自分の気持ちを伝えることができれば、このようなことにはならなかったのではないかと思う。
    だが、面と向かって自分の気持ちを伝えられるのなら苦労はない。伝えられないから、すれ違いが起きて、勝手に相手の気持ちを解釈してしまい、後悔する。この経験を積んで、人は大人になるのだろう。
    そして、大学生ならではの青さ、痛さ、そして精神的な脆さ。読み終わって、作品名と重なる部分を見出すことができました。
    ただ、大学4年のシーンになって、秋好は亡くなってしまったと勝手に解釈していたために、秋好がヒロであることを知り、心底驚きました。

  • 途中つまらなくなって、何度止めようかと思ってしまった。


    学生時代、私も裏切られたこともあったなぁ
    人を傷つけてるのが分からない連中もいるよなぁ。
    地味に大人しく学生生活を送ろうと思ってたが派手なグループの子達のおかげて学校楽しいって思えた!

    ヒロが秋好だったのには、ビックリ!

    映画も観ないで終わりそうだな。

  • こ、この小説の主人公、、ヤバイ、、、痛すぎる、、、と、
    客観的に見ているはずなのに、
    何故か自分自身にもグサグサ刺さってしまうという不思議な小説でした。

    おそらく筆者もこれを狙っているんでしょうね?(笑)


    自信過剰なくせに、あえて自分は空っぽだと言い張り誰かに否定されるのを期待してみたり、
    自分から離れていったくせに、もう一度頼ってくれるのを待ってみたり、
    ただ嫌われるのが怖いだけなのに、他人に興味のないふりをして人と距離をとって生きてみたり。

    全て自分の良いように理由づけして、世界が自分の思ったとおりに動かなければ、ぜーんぶ他人のせいにする。

    そんな、青くて、痛くて、脆い、人間が
    この世にはどれほどいるんでしょう。

    とっくに学生の身分ではなくなって社会に出ている私ですが、読んでいるとまるで自分のことのようで苦しくなりました。
    この小説を読んだ人全員、こうなるんよね?私だけじゃありませんように…(笑)

  • 「依存」▶「嫉妬」▶「復讐」▶「後悔」

    気が付かないうちにしている「依存」
    心の奥底に眠っている「嫉妬」
    相手に裏切られ傷つけられ、それ以上に仕返しをする「復讐」
    そこで自分が過ちを犯していることに気がつき「後悔」
    その田端楓の心境がリアルに書かれてました

    これまでの自分と重なる点が多かったです
    相手を傷つけた時にはもう遅い
    大切な相手こそ傷つけてしまう
    読んでる途中苦しくなり逃げ出したくなりました

    住野よるさんが伝えたかったメッセージが痛いほど伝わる内容です

    純粋な気持ちの青さ
    後悔する心の痛さ
    簡単に壊れてしまう脆さ

    「青くて痛くて脆い」
    10代後半から20代前半の方には是非読んでいただきたい作品ですね




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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第二位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。カニカマが好き。

「2023年 『麦本三歩の好きなもの 第二集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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