青くて痛くて脆い (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 8888
感想 : 430
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041090152

作品紹介・あらすじ

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。――それから三年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。

感想・レビュー・書評

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  • 話の展開スピードが遅く、世界観も狭いので途中で読むのを挫折する読者が多そうな作品
    しかしテーマは深いし、現代の若い子達へ…もしくは現代の社会問題向けたようなお話。

    人間は誰でも【自分の考えが正しい】と思うのが当たり前…
    でも子育てと同じで【正解はない】はずだし
    皆 価値観が違って良いと思う
    皆違うから万が一間違っていても軌道修正出来る

    けど人は自分の考えを押し付けるし、皆同じにしようとする…でも皆 価値観が同じなら 間違っていたら もうお仕舞いだと思う。

    特にこのお話はネット上での過剰な炎上に見られる
    【間違った正義感】が描かれている。

    勘違いしちゃいけないのが【我々 一般人に知る権利はあるが、裁く権利は無い】と言うこと

    誰でも 自分の常識は、他人から見たら非常識

    中、高校生にも進めたいが
    子供な大人にも読んでもらいたいですね…

    ※だから話は変わるけど 俺が何が言いたいかって言うと…
    【個人的に好きな漢字は?って聞かれたら…門の字の中に鳥居が立ってるような文字「開」が好きですよ!!】って事!!

    • workmaさん
      個人的に好きな漢字→門がまえの中に心…「悶」…ですかね。悶絶。
      個人的に好きな漢字→門がまえの中に心…「悶」…ですかね。悶絶。
      2023/03/19
  • この本は娘から借りた本。

    主人公が青くて、痛過ぎる。
    正直、途中で読み出すのをやめてしまおうか、と思ったほど。

    でも、最後まで読むと、見えるものが変わる。
    「君の膵臓をたべたい」にしてもそうだが、住野さんは深い奥行きがあるものを途中までは表層の部分しか見せてくれない。だから、中盤までで弛緩し切ってしまうのに、終盤やたらと(いささか、過剰気味に)緊張させる。その落差にやられてしまう。
    まるで、恋愛の常套手段のようだ(笑)

    冗談はさておき、心を抉られる小説だと思う。
    誰しも田端みたいに、青くて痛くて脆い時代があるからだ。
    きっと誰しも秋好みたいな存在の人がいたんじゃないか(もしくは、今いるんじゃないか)と思う。

    読み終わって、尾崎豊の「傷つけた人々へ」が聴きたくなった。

  • 住野よるさんっぽい作品でした。表紙のイラストも素敵なので星4です。

  • 私の理解力の問題だけど、すこし読みにくく何を伝えたいのかよくわからなかった。
    次は頭が冴えている状態で読みます。

  • 久しぶりの住野よる氏の作品を読了。

    もう少し恋愛小説っぽいものを想像していましたが、思いっきり
      『青春の痛み』
    的なものを味わされました。

      そう、青春ってこんなんだったよなぁ。
      自分のことしか考えてなかったよなぁ。

    そんなことを思いながら、とっくにオジサンになってしまった僕は自分の生きてきた道のりを思い起こすのでした……。

  • 人に不用意に近づきすぎない。誰かの意見に反する意見をできるだけ口に出さない。この2つを自らのテーマにかかげて過ごしてきた主人公楓。
    久々に嫌な主人公だ!!と思いながら読んだのですが、読み終わった今、わたしは楓がすきです。

  • 自分の気持ちを伝えることの重要性を再認識させられる作品でした。
    モアイは実際に悪いことをしていたわけで、それ自体を暴いた田端は悪くないとは思う。
    ただ、もっと他に方法があったのではないかと考えさせられる。理想と離れていった秋好に対して、自分の気持ちを伝えることができれば、このようなことにはならなかったのではないかと思う。
    だが、面と向かって自分の気持ちを伝えられるのなら苦労はない。伝えられないから、すれ違いが起きて、勝手に相手の気持ちを解釈してしまい、後悔する。この経験を積んで、人は大人になるのだろう。
    そして、大学生ならではの青さ、痛さ、そして精神的な脆さ。読み終わって、作品名と重なる部分を見出すことができました。
    ただ、大学4年のシーンになって、秋好は亡くなってしまったと勝手に解釈していたために、秋好がヒロであることを知り、心底驚きました。

  • 今の自分に、この本に出会えてよかったと思う。
    ぜひ、10代におすすめしたい。
    初めの方は普通に話が進んでいったが、最後の方になると、続きが気になり、ページをめくる手が止まらなかった。
    大学生という、大人でも子どもでもない時期だからこそある悩みに向き合って、自分なりにもがきながら人と関わることの難しさや嬉しさに気づかせてくれる話だと思う。
    また、この本の特徴は、主人公の繊細な心の動きが丁寧に書かれていることだと思う。

  • 実写化もされた作品。とても読みやすい。だけど、なんかスッキリしないというか主人公が裏でコソコソしてる感じがどうも好きになれなかった。この作品がじゃなくて主人公がだけど。

  • 途中つまらなくなって、何度止めようかと思ってしまった。


    学生時代、私も裏切られたこともあったなぁ
    人を傷つけてるのが分からない連中もいるよなぁ。
    地味に大人しく学生生活を送ろうと思ってたが派手なグループの子達のおかげて学校楽しいって思えた!

    ヒロが秋好だったのには、ビックリ!

    映画も観ないで終わりそうだな。

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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第二位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。カニカマが好き。

「2023年 『麦本三歩の好きなもの 第二集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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