- 本 ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041091180
作品紹介・あらすじ
鳥島の南東にある無人島が、一夜にして海中に沈んだ。深海潜水艇の操艇責任者の小野寺は、地球物理学の田所博士とともに、近辺の海溝を調査し、海底での異変に気づく。以降、日本各地で地震や火山の噴火が頻発。自殺した友人を京都で弔っていた小野寺も、地震に巻き込まれ、消息不明になるが、ある日突然、ナポリの消印がある辞表が会社に届く。どうやら田所の個人研究所と関係があるようで……。日本SF史に輝くベストセラー。
感想・レビュー・書評
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小松左京文学忌、沈没忌
1973年第8回新風賞
1974年第27回日本推理作家協会賞
1974年第5回星雲賞 日本長編部門 受賞
小松左京は、他「首都消失」と「復活の日」をいつか再読したいなと思っている
読んでいるつもりだったけれど 読み始めて読んでないかもという気分
映画やドラマでの印象が強いからかな
第一章で 日本列島に続く地震
小笠原諸島の小島が海底に沈む様子に危機を感じ始める
そこから 地球物理学者、地質学者らが 海底調査艇で現地調査に臨む
当時の近未来という設定
リニアが進んでなくてね、という会話があり、全くね、今もよと思う
第二章で 東京に舞台を移し
関東で続く地震は遂には大文字焼の京都まで襲う
政府は対策チームを作ろうと画策していく
そこで地球物理学者田所と 政財界の黒幕渡老人との邂逅
第三章で 各分野の専門家を集めてD計画へと
パニックを避ける為水面下で活動が始まる
思っていた以上に地震について詳細な記述が多い
沈没後の日本の為に極秘専門チームの集結と
震災大国の大震災に向けた緊張感あるドラマ -
「日本沈没」小松左京 氏
~自然の脅威と人間心理の深層~
【災害の深刻さと自然の不可解さ】
小松佐京氏の「日本沈没」は、科学の限界と自然災害の深刻な影響を描いた作品です。この小説は、読者に災害時のパニック状態や人間の不合理な行動をリアルに感じさせます。
【1970年代の日本を舞台に】
物語は、1970年代の日本を舞台に展開します。主人公は、潜水艇操縦士です。教授とともに、頻繁する地震災害の原因を探ります。この小説は、島が海に沈むという衝撃的な事象を発端として、地震そして火山の噴火という自然の力に対峙する人間を描写します。人間そして科学の限界は何か?について考えざるをえない物語です。
【小説に描かれる現実】
小説では、地震や火災などの二次災害の被害、都市インフラの停止、避難時のパニック、社会復帰の困難さなど、災害がもたらす様々な問題を詳細に描写しています。これらの描写は、架空の話であっても、現実の災害に対する深い洞察を提供します。
【読後の感想】
小説を読み終えた後、私たちは自然災害の前に人間がどれほど無力であるか、そして、災害時にどのような心理的、物理的準備が必要かを考えさせられます。この作品は、ただのフィクションを超え、現実世界での準備の重要性を説いています。 -
小さいころ映画のCMが恐かった覚えがあります。
「科学者にとって、いちばん大切なことは何かな?」
「カンです」
ニヤっとさせられる、この発言をした博士の導く日本の未来。その行く末はどうなるのか?
過去に起きたことがないから、は通用しないんだ。あまり考えないように生きてるけど。実際にその現実を何度も突きつけられて、その度に人間のちっぽけさを思いしる。
続きは下巻で。 -
小松左京『日本沈没(上)』角川文庫。
何十年か前にノベルズ版で既読。言わずと知れた災害シミュレーション小説の大傑作。1973年の作品。高度経済成長期の浮かれる日本人に日本沈没という予想だにしない天変地異の可能性を提示したことはエポックメイキングなことだった。
伊豆諸島の小島が一夜にして海中に沈んだことを受け、深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は急遽現地調査にあたる。相次ぐ火山の噴火と頻発する地震。やがて、小野寺は地球物理学の権威・田所博士と共に日本海溝で起きている深刻な事態に気付く。
そして、ついに起きた第二次関東大震災は悲劇への序章に過ぎなかった……
描かれる描写は阪神淡路大震災や東日本大震災にも酷似し、日本沈没という天変地異のメカニズムも科学的に描かれており、小松左京のSF小説家としての凄さを再認識した。
本体価格600円
★★★★★ -
まずこの作品が50年前の作品という事に驚かされる。全然、時代を感じさせない。。。
専門用語が多く、ほとんど科学的な部分は理解できてないが、そんなの関係なしに、後半の災害発生からの描写で一気に作品に引き込まれる。
やはり、3.11の地震もそうだし、南海トラフの不安からも本作は、令和の今にこそ読むべき作品なのかもしれない。 -
会社の読書会で後輩に「ぜひ読んでください」と紹介され、手に取った。
1970年代、高度経済成長著しく「もはや戦後ではない」と言われるほど繁栄を謳歌していたころに書かれたディストピア小説。
日本列島で次々と起こる地震に対して、ちょっと世間離れした学者1人が、地殻変動で日本が沈没するという持論を展開する。他の学者はじめ世間からバカにされ、相手にされないのだが、火山の噴火や大地震はますます激化する。
「国土が丸ごと沈没するなど、ありえない」と思うのだが、地球物理学に関する解説が詳細で分かりやすく、国形が短期間で大きく変わってしまう恐ろしい現実がジワジワと近づいてくる様子が、迫力を持って語られている。 -
震災の部分の描写が…戦慄。
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読んでも読んでも終わらない。とにかく長い。また、話が専門的すぎて難しい。何度も読むのを諦めかけた。が、気づくと話の続きが気になって読んでしまう。下巻を読むのが楽しみ。
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興味があって図書館で借りました。1973年の作品…時代を感じさせる内容もありましたが、現在読んでも読みごたえがあります。緊急事態宣言なんて文言もあったのには驚きました。地殻変動のメカニズム云々は理解が難しいけど、下巻、読むのが楽しみです。
著者プロフィール
小松左京の作品






草刈正雄 復活の日
確かノベルズ版みたいなので 読んでるはず
日本沈没の第ニ部は知らなかったです
そのうち読もう...
草刈正雄 復活の日
確かノベルズ版みたいなので 読んでるはず
日本沈没の第ニ部は知らなかったです
そのうち読もうかな
沈没後の世界に散った日本人を描いてます。
沈没後の世界に散った日本人を描いてます。
そうなんですね
第二部が書けなくて 家庭内では禁句になっていたような事を読みました
世界に散らばった日本人...
そうなんですね
第二部が書けなくて 家庭内では禁句になっていたような事を読みました
世界に散らばった日本人のその後ですかー
怖いけど そのうちに読みます