心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 沈黙の予言 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年3月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784041091203

作品紹介・あらすじ

予言が告げられた―。 旧友の依頼によって湖畔のペンションを訪れた八雲と晴香。 そこに現れた預言者を名乗る不思議な女性。彼女のもたらす呪われた予言の真相を、八雲たちは解き明かすことができるのか。

感想・レビュー・書評

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  • スピンオフシリーズのANOTHER FILESの6作目。
    山奥の山荘というクローズドサークルで人が次々に死んでいく、というミステリお馴染みのストーリー展開。

    第三者が何気なく発してしまう「仕方ない」という言葉が、当事者にとっていかに暴力的な言葉か…相手の立場に立って想像してみることが必要。

  • 八雲シリーズ単行本では完結したけど、最後のAnother Storyシリーズかな。
    しかし、このシリーズだと一心が存命で、まったく八雲が晴香に歩み寄っていない段階なので、八雲の態度がめちゃくちゃ辛辣w
    女子に四つ這いになって踏み台になれ、と中々いう人はいないよ・・・(笑)
    本当に晴香はドМだわ…


    大地奈津美…八雲の小学六年の時の同級生。バイト先のペンションで幽霊が出るのは天使の予言が関係しているのではないか、と相談に来た。

    桂木…ペンションのオーナー。離婚し会社員を辞めてペンション経営を2年前から始めた。

    天使真冬…最近ネット上で予言を行う事象預言者。八雲に言わせると、預言者と予言者の使い分けもできてないペテン師とのことだが。

    清宮浩二…奈津美の高校の同級生。奈津美から預言者の話を聞いて面白がって珠理奈と吉田と共にやってきた。

    小林珠理奈…奈津美の高校の同級生。吉田と付き合っている。

    吉田光…奈津美の高校の同級生。珠理奈と付き合っている。親が市議員。

    高部…奈津美の高校の元校長で元市議員。妻の療養の付き添いで長期滞在をしている。

    高部光恵…高部の妻。娘と孫を失い鬱病で療養中。

  • 心霊探偵八雲、本編のハードさから離れて楽しめるANOTHER FILESシリーズ!
    今回も、安心して読めるしっかりミステリー!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    疎遠だった八雲の小学時代の同級生から持ち込まれた案件。
    それは湖畔のペンションで、起こるとされる不吉な出来事を予言したものだった。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「心霊探偵八雲」シリーズは文庫で読む派です。
    本編はかなりハードな展開になっていますが、こちらの「ANOTHER FILES」は、本編を離れつつ、しっかりしたミステリーが味わえるので好きです。

    単純にはいかない謎の絡み合い…
    そして事件が終わったあと、「その後」で明かされる、この物語いちばんの「えっ」と驚く真相…
    すべてを知ってからこの事件や、そのきっかけを眺めてみると、なかなかやるせないものがあります。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    本編は単行本で完結していますが、文庫でこのシリーズは読み通してはきたこと、文庫化の際に加筆修正が入ることがほとんどなので、本編が最後まで文庫化されるのをじっと待っています。

    いつになるかわからない待ち時間の中、ANOTHER FILESの最新刊が読めたことは、うれしかったです。

  • 今回は予言が絡んだクローズドサークルもの。
    言葉の難しさは常々感じているけれど、軽んじてはいけないものだとあらためて考えさせられた。

    私はこの八雲シリーズをミステリーものとして楽しむというよりは、主要メンバーたちのやり取りを一番楽しみにしている。
    中でもやはり八雲と晴香が気になるところだけれど、今回はその要素が薄かったかな、という印象。(だって本編、盛り上がっているもの…!)
    それでも読み始めるとページをめくる手が止まらなくなった。

    しかし八雲くんよ……晴香ちゃんを踏み台代わりにするのは……いかんよ……。

  • 大好きな八雲シリーズ。今回は晴香ちゃんが痛い目に遭わなくってほっとした。後藤さんとのやりとりは見たかった。
    舞台化のために書いてたというのも納得というか、すごく場面の想像がしやすくて、楽しい。ワンシチュエーションでここまで描けるというのもすごいし、色々推理しながら読んでいたけど結局当たらないまま推理を聞いてしまった。悔しい。わたしも脳内で八雲にかなりバカにされてることだろうな。
    八雲はとっても冷たく見えて、本当に優しい人間であることが分かるから、それを分かっている晴香ちゃんが側にいてくれるのがわたしは嬉しい(誰目線?)。今回も色々言いつつ、晴香がいたからこそできたこともあって、助手という言い訳もあながち間違ってないな、と思った。
    まあ、早くくっついてくれれば…とも思いますが、二人の仲は簡単に言い表せるものではないので、今のままでも充分です。

  • 八雲の小学校のクラスメイトだという
    奈津美がバイト先のペンションへの
    同行を懇願してきた。
    最近人気の預言者がSNSで
    「そこで殺人がある」と予言したらしい。

    怯える彼女に同情した晴香の後押しで
    結局、現地へ乗り込む八雲。
    折しも台風が近づく中
    そもそもの泊まり客に加え
    奈津美の友人3人に当の預言者まで乗り込んできた。
    そして、嵐で孤立した邸内で
    ついに予言通り人が死ぬ…。

    本編と違ってあくまで一話完結で
    今回は特にクローズドサークルだから
    妙な黒幕とか考えなくていいし
    絶対に最後は解決すると思えるし
    …実はこっちの方が安心して物語に没頭できるのだ。

  • 予言に沿って人が魂が地獄に落ちると言われ、心霊現象との関係を調べに行った八雲が魂を救うことができたのかドキドキしながら読みました。
    「仕方ない」の一言で人生が狂っていった衝撃の事件。
    とても面白かったです。

  • 幽霊が出るという水辺のペンションで発生する殺人事件。心霊ものではあるが、主は密室仕立てのミステリーで、幽霊は添え物という感じ。過去作品と比較して心霊は原因でなく犯罪の隠れ蓑的になってきている。八雲と晴美のかけあいが少ししつこい感じがした。

  • 後藤刑事も石井刑事も、誰も登場しない今作。いつもは並行していろんな事件が起こりつつ、物語が進む展開ですが、今作はそういうこともなく、至ってシンプルな天海。そして、今作での八雲はツンケンしていて、晴香に対する態度も横柄で、気の毒になりました。ストーリーはいつも通り可もなく不可もなくですが、後藤たちが出ない分、正直イマイチかなと思いました。

  • 【2024-048-1706】図書館より。

  • 登場人物が皆、中途半端な気がする。話しの内容的には名探偵コナンぽい。心霊現象もほぼ出てこない。

  •  八雲の中で一番ミステリーしてるかもしれない小説。クローズドサークルが出てくる時点でもう大満足。登場人物が残らず事件に関与しているのが嬉しいね。工藤ありさを死に追いやった高部、吉田、珠理奈を糾弾するために手を組んだ赤松、奈津美、光恵、桂木。しかし、その裏で孫と娘の恨みを晴らすべく暗躍する光恵。「仕方ない」の言葉がどれだけおぞましい言葉か。僕にもよくわかる。「仕方ない」なんて言葉は自分自身にしか使っちゃいけないんだよ。それも、最後の最後まで。

  • なんだか既視感のある話だった。漫画で読んだ?ドラマ?どちらもこの話を原作としたものはなかった。

    クローズドサークル・予言・幽霊。
    湖・三角屋根のペンション…絵に描きやすいシチュエーション。だから既視感があったのか。

    結末もかなり嫌な感じで、イヤミスなの?というエピソードでした。

  • 08月-05。3.0点。
    心霊探偵八雲、アナザーファイル。
    予言者の予言に怯える、八雲の幼馴染み。幼馴染みのバイト先の旅館へ八雲と晴香は行くが、大雨により。。

    クローズドサークルもの。まあまあかな。

  • シリーズが終わるのにあらがってる自分としてはスピンオフはいい息抜き。
    なんというか、不毛な話だったなー。
    加害者ってほんとにそういう意識ないのかな。

  • 今回は閉鎖された空間で起こった事件ってことで、刑事さん全然出てこんかったけど、いつも通りの八雲。まぁいっつもあんまり刑事さん役に立ってないもんね(笑)

  • 記録

  • 亡くなった者に共通する言葉。
    その一言に沢山の想いが込められていようが、受け取った者が解釈違いであれど傷を負えば凶器に変わりはないんだよな。
    複雑な状況下だったからこそ、事件の真相に気づくまでに時間が必要だったのだろうな。

  • 記録用

  • 単純な事件な様に最初は思えていたが少しずつ色んな謎が明らかになることで予想をいい意味で裏切られて面白かった。

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著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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