アンダードッグス

著者 :
  • KADOKAWA
3.65
  • (21)
  • (63)
  • (48)
  • (5)
  • (4)
本棚登録 : 397
レビュー : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041091395

作品紹介・あらすじ

2作目『リボルバー・リリー』……大藪春彦賞受賞、このミステリーがすごい!第6位、ミステリが読みたい! 第3位
3作目『マーダーズ』……日本推理作家協会賞候補、ミステリが読みたい! 第6位

そしてついに放たれる、
今年度大本命の超弩級ミステリー巨編!

【内容紹介】
「君の選択肢に『No』はない。『Si(はい)』でなければ『morte(死)』だ」――1996年末、元官僚の証券マン・古葉慶太は、顧客の大富豪・マッシモからある計画を託される。それは、中国返還直前の香港から密かに運び出される国家機密を強奪せよというものだった。かつて政争に巻き込まれ失脚した古葉は、逆襲の機会とばかりに香港へ飛ぶ。だが、彼を待っていたのは、国籍もバラバラな“負け犬”仲間たちと、計画を狙う米露英中、各国情報機関だった――。裏切るか、見破るか。策謀の渦巻く香港を“負け犬”たちが駆け抜ける!

感想・レビュー・書評

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  • 中国返還前に、香港の銀行から運び出されるフロッピーディスクと書類を奪取せよ。
    何かしらの大きな失敗をしたメンバーを集めた〈負け犬部隊〉は、イタリア人大富豪マッシモの指令を実行しようと奮闘する。

    冒頭から、ひと時として安寧の時はない展開。
    次々に起こる事件、襲撃、裏切りとアクション。

    素人の寄せ集めチームたちは、任務を完遂できるのか?

    元官僚の素人である古葉が、プロ相手にはり合っていく後半は、いろいろすごすぎるきらいがある。
    が、スケールが大きく、ノンストップな展開も飽きさせず、おもしろかった。

    当時、現地を旅したことを思い出しながら読む。

    『このミステリーがすごい! 2021年版』国内第5位。

  • わりと面白かった。登場人物が多くてわからなくなることもしばしば。何度か戻って読み直した。

  • 二つの時代を行き来しながら様々な国の思惑とそれに立ち向かった者たちを描く作品。裏切りと寝返りが多過ぎてかえって混乱。どんでん返しはこの半分で良い。半分のボリュームで読みたい作品。

  • 1997年の香港返還を舞台にした作品。
    まるでスパイ・アクション映画のような展開。
    過去と2018年の現在が入り混じり、人物関係が意図的に隠されているので、ちょっと大変。
    でも安心して読めるのは、現在が描かれているからなのかもしれません。
    いろいろ設定などに文句はありますが、細かいことを言わなければ楽しめる作品です。
    ハラハラ・ドキドキ・スカーッとしたいのであればおすすめ。

  • 10月-27。3.5点。
    1997年香港返還直前、イタリアの富豪に雇われた農水省日本人。香港の銀行に眠る機密を奪うため、スパイ合戦へ。

    目まぐるしく変わる敵味方、裏切り。スピード感あり。
    登場人物が多くて敵味方変わるため、少し読み返す作業が多めだった。

    ラストはさすが。面白かった。

  • 超驚愕ミステリー&スパイ作品。登場人物が多いし、誰が味方で敵かもよくよく観察しないとわからないし、読むのに時間がかかるが、その面白さに時間も忘れる程。素人の元官僚が大国間のせめぎ合いの中を生き抜いていくサバイバルぶりが半端なく面白い。返還直前の香港という舞台設定もカオスな状況には打って付け。

  • いやぁ、もう、ホンとに面白すぎてたまりませんわ。
    1997年と2018年が交互に語られる、その意味!まさかの意味!!
    古葉慶太という男に惚れちゃいましたよ。胡散臭い元役人のくせに(笑)!!!
    こんなに素人が活躍しちゃっていいんですか?プロの方々、大丈夫ですか?
    何度も「ざまぁみろっ!」って思っちゃいました。してやったり小説とも言えますね。

    23回「まじかっ!」と叫び、16回「うがぁ」と顔をしかめました。誰が味方で誰が敵か。嘘をついているのは誰か。なんてそんな生易しく考えてる暇なんてない。瞬時!とにかく瞬時にいろんな決断判断をしなきゃならない。古葉慶太のキャラクター的に「優しさ」が命取りになりそうなのに、いや、何度も命取りになりかけてたのに最終的にそのばらまいた優しさがどんどんつながって2018年の瑛美の「今」につながる、その感じがとてもいい、とてもとてもいい(語彙力のなさ!
    元役人らしい根回し配慮、そして知力、計算力、そこにこの混沌の中で唯一ともいえる「誠実さ」を最後まで棄てなかった古葉だからこそ、成し遂げた偉業(と言っていいですよね)
    あぁ本当に面白かった。
    「2020年手に汗握り小説大賞」決定!もう面白すぎて鼻血出そう。この小説、ヤバ過ぎですってば!


    今なら自分も戦えそうな気がする。いろんなものと。いろんな敵と。

  • 農水省の元官僚が依頼された、香港に隠匿された世界を震撼させうるアメリカの秘密書類の奪取計画。
    この秘密を巡って、アメリカ・中国・イギリス・ソ連が絡んで裏切りとアクションの連続する争奪戦が展開する。

    確かにその通りだけど、風呂敷を広げ過ぎてキャラは描けていないし、動機も薄っぺらでただたんにストーリーを複雑にしているだけで話の進行はもたつきがち。
    何より、現在と過去を交互に描く手法もこの作品に関して言えば全く不要で単に話のリズムを壊しているだけ。

    日本の作家にしてはスケールの大きい作品であるのは間違いないが、枝葉が多すぎで整理がついてないために読んでて没入できなかった。

  • 欧米の作品と比べてしまうとストーリーの組み立てや細部に雑なところが目立つが、クライマックスの活劇場面の盛り上がりでそんな難点を一気に拭いさってしまう力技に感服。事件の真相が二十年後に明らかにされるが、最後のエピソードにまとめて説明するのでなく、終盤の話の展開に少しずつ絡めていくやり方も上手くいっている。

  • 読書備忘録596号。
    ★★★☆。
    第164回直木賞候補作。
    正直、えっ?直木賞候補作?という感覚でした。
    以下、どこまでも個人的評価です!
    映像にしたらマシになるストーリー。封切り前の予告動画では、派手なドンパチとキレイどころを並べて、中国返還間際の香港という図を組み合わせればワクワクさせることが出来る。ただ、映画館に足を運ぶと???という感じで飯でも食って帰るか・・・。という流れが容易に想像できるB級超大作。笑
    1997年中国返還直前の香港。とある銀行から、公開されると西側諸国に激震が走る内容の国家機密が記されたフロッピーディスクと書類が運び出されるという。
    西側諸国の悪人たちに自分の会社を潰され、親族を自殺に追いやられたことで恨みをもつイタリア人富豪のマッシモがこの国家機密を奪取する計画を立てる。
    それを忠実に実行する部隊のリーダーに元農水省官僚の古葉がスカウトされる。古葉は農水省の裏金作りの責任を負わされ屍となって一般商社に勤めている普通のサラリーマン。
    しかし、その業務遂行能力、事件後の過剰なまでの猜疑心は常人を遥かに・・・。
    一方、2018年。同じ古葉という女性が、インターネット上でスパイウェアなどを使って入手した不正情報による投資で私腹を肥やして捕まった。しかし、なぜか中国大使館の外交官特権で保釈され、香港へ・・・。
    1997年の国家機密奪取のドタバタドンパチ。これが、実はこうだった、実はああだった、という所謂ご都合主義的に。ドンパチで人がどんどん死んでいくのに主人公は傷を負うけど死なない。そして古典的に女性に甘く、騙され、女性をかばうバカな男どもの味付け。
    真に米国も揺るがす国家機密なのであれば、あんな程度の妨害で済むはずがない。笑
    登場人物を多くすれば良いというものでもない。そして殺す。リボルバーリリーの時にそうだったけど、どうも私の好みに合わない。
    そして2018年は、どうでも良い繋ぎで1997年の核心に近づけていく。こちらも最後は想像したくないけど、想像できてしまう結末にきちんと着地。笑
    第164回直木賞の審査員の選評を観ても、ほぼ皆様同じ感覚なんだなと安心した。笑
    フィクションだけど、緻密な設定と分析とありそうな結末という組み立てを好む私は、せっかくの面白いテーマを単なる活劇にしてしまった作者にがっかり。辛口ですみません!

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著者プロフィール

1967年埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業後、出版社勤務などを経て放送作家に。その後、難病指定の病にかかり闘病生活に入る。退院後に初めて書き上げた『赤刃』で、第6回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。2017年、デビュー二作目となる『リボルバー・リリー』で第19回大藪春彦賞を受賞。他の作品に『マーダーズ』がある。

「2020年 『アンダードッグス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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