同じクラスに何かの主人公がいる

  • KADOKAWA (2020年3月28日発売)
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感想 : 9
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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041091791

作品紹介・あらすじ

同じクラスの神宮寺は、何かの主人公らしい。授業中に突然「なっ……!? このエネルギーは……!?」と叫んで教室を飛び出し、次の日は包帯ぐるぐる巻き。しかもその翌日には大怪我がすっかり完治するときた。たぶん世界の平和か何かを守ってるんだろうけど、モブの僕には知ったこっちゃない。触らぬ主人公に祟りなし――のはずが、「なぁ二宮、ちょっといいか?」アイツと〈友達〉になった途端、非日常が僕の平凡な毎日を容赦なく侵食してきて!?

感想・レビュー・書評

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  • 自分が「何らかの物語の中の」キャラだと
    気がついてしまった高校生の二宮。
    同じクラスの神宮寺が
    あきらかに敵と戦う系のヒーローなので
    視界に入らないようにしていた。

    にもかかわらず、神宮寺は彼に接近してきて
    あまつさえ他のクラスメイトには秘密のはずの
    「設定」をベラベラばらしてくる!
    さらに「作者の意向により」
    転校してきた少女・桜子の口から
    二宮が作者の思惑外で動くキャラなのではと
    推理を披露されて…。

    あはは、おもしろ〜い。
    一回きりしか使えないプロットかもだけど
    好きだわ〜、このノリ。
    そうよね、ヒーローの友達って
    いろいろ巻き込まれてロクなことないもんね。
    わかっているのに結局
    友情をあたためてしまう二宮こそが
    実はほんものの主人公なのでは?

  • バカバカしくて面白かった。ベタな設定通りに動かないと大変なことに。主人公補正は本人も気づいてないのね。

  • もう完全にギャグ。おもしろい。お相撲さんの氾濫。

  • なろう小説っぽいものを久々に読みたくなって、いつものブックオフを徘徊していた時に見つけた本。主人公のクラスには何かの主人公っぽい人がいる。だけどクラスの誰も違和感を持たず、普通に接している。アンチファンタジー的なノリが痛快で、ファンタジーの「お約束」をことごとくぶち壊しにしていく様は読んでいてシュールで小気味いい。偶然の出会いだったけど、とてもいい本でした。一冊できりよくまとまっているのもGoodポイント。

  • 最後のページを見て納得。
    このノリはしんどい…

  • バカバカしくていい

  • メタ発言で成り立っている物語。
    それがあってこその物語ということを意識して構築しているであろうから、ツッコミどころは満載で、読者であるこちらと同調することも多々あります。
    それがもくてきなんだろうなあ、載せられちゃってるなか、と思いながらするする読みました。

    誰かに決められたレールの上を歩むということについての不満というのは、誰でも感じることがあるはしかのようなものなのかもしれないけれど、誰でも感じたことがあるだけに共感しやすいことではある。それに抵抗しようとするけど、決して抵抗することはできずに従ってしまう、という桜子さんの鬱屈には共感すごくしてしまう。
    いい年こいたおっさんが言うことではないですが、自分自身が選択したことでないのに関わらず、生活の大部分に影響することを強制されている感覚は、ひどく不満と鬱屈を生むものです。
    なんとか折り合いをつけてやり過ごしてしまったから、未だにその感情にから抜けきれずにいるのだなぁ。
    完全に受け入れるか、離れるかしかないんだよなぁ。中途半端な折り合いつけるのが、一番よくないです。

  • ちょっと中二病的な主人公の成長物語かと思ったら、違ってた。
    タイトル通り、クラスに怪人と密かに戦う主人公、神宮寺がいて、そんな世界に違和感を感じどこか冷めてるというか客観的に見ているのが、この本の主人公、二宮。
    二宮曰く、神宮寺が大怪我しても次の日には治ってたり、そんなはちゃめちゃぶりを、クラスメイトは何も不思議に思わず受け入れている周りのこの世界と何事も主人公に都合よく起こる様々出来事、これらのことから、この世界はフィクションの世界であると考えている。
    そんな世界で、特に秀でたものもない二宮は、そのフィクションの世界をいきぬくためにモブキャラとして、必死ですごしていくが、ひょんなことから主人公である神宮寺と関わることになり、本人の意思とは無関係に物語の準レギュラーとして生きる事に…。

    この作中の世界が現実世界と似た世界のため、おかしな特殊能力を持っている人とか、みんな主人公の妄想とか想像かとおもってたけど、そもそもの世界がフィクションだという。そこで生きる脇役キャラが物を言うようになったら…って言う話だった。

    マンガとかを小説にしたらこんな感じかなーと思うくらい、ライトな小説だった。なんだかんだ作中の世界にツッコミっぱなしの二宮も、最後の最後にはそれを素直に受け入れて過ごすし、自分は物語の主人公じゃないけど、自分で選んだ自分の物語だ的な感じで、うまいこと言って納めた感じが、かえって余計だった印象。
    すごく面白いわけじゃないけど、何も考えずに読むならいいのかも。

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