お咒い日和 その解説と実際 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 95
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041092026

作品紹介・あらすじ

知識があれば効果が得られる。超えてはいけない一線の手前で踏みとどまれる。そして、一線をこえることも、できるかもしれない。
海女が身につけるドーマンセーマンのお守りの意味、神社の御幣が麻である理由、羽織の組紐に込められた思い、またぎや日本酒醸造元や宮大工などの伝統的職業の方々が大切にしている儀式、
かごめかごめや影踏みなど、わらべ歌に秘められたものとは。
ふだん何気なく話している言葉や見かけるもの、お守りと思っているものや作法や所作などが、実は呪いにつながっているとしたら。
圧倒的な数の文献と民俗学知識とフィールドワークにより、お咒いの実態を明らかに。すぐにでも実践したくなるおトクなうんちく満載。「お祓い日和」と対をなす一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 【書評】『お咒い日和』加門七海 - 横丁カフェ|WEB本の雑誌
    https://www.webdoku.jp/cafe/hoshi/20210812075739.html

    「お咒い日和 その解説と実際」 加門 七海[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321911000246/

  • 日常に残る風習や習俗、祭りに内包されている「呪」や「咒」や「寿」などの性質を解き明かし紹介する内容。生活のあらゆることが「咒」に関わっていた昔の生活も面白いし、それが部分的にせよ現代にまで伝わっていることを知るのも面白かった。

  • 呪い、じゃなくて、占い、じゃなくて、お咒い(おまじない)。それいがいにも祈祷、お祓い…これらはすべて、根源は同じところ、我々が普段いるところの「こちら側」ではなく「あちら側」の力を借りようとするという意味で根源は一緒。

    オカルティックに語られると引くし、科学的に解説しようとされても引く。この本はそのどちらでもなく、作者の蓄積された知識や資料、取材内容を礎にした上で「こちら」と「あちら」はあると説明されるので、すんなり本の中身に入っていける。

    「迷信は信じない、非科学的なものは認めない」でもなく「科学は冒涜している、信仰一番、伝統第一」でもなく、日常生活に溶け込んでいる「あちら」との小さな接触に対して、畏敬の気持ちを持ちつつ、不用意に深入りしないよう、最低限の知識を教えてくれる。

    こういう本は素晴らしいと思う。

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著者プロフィール

加門七海
<プロフィール>
東京都生まれ。美術館学芸員を経て、1992年『人丸調伏令』でデビュー。伝奇小説・ホラー小説を執筆するかたわら、オカルト・風水・民俗学などへの造詣を生かしたノンフィクションも発表。自身の心霊体験をもとにした怪談実話でも人気を博す。小説に『203号室』『祝山』など、ノンフィクション・エッセイに『大江戸魔方陣』『お咒い日和』『墨東地霊散歩』『加門七海の鬼神伝説』など、怪談実話に『怪談徒然草』『怪のはなし』など多数。

「2023年 『神を創った男 大江匡房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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